大盛りワックス虫ボトル (YA! ENTERTAINMENT)

著者 :
  • 講談社
3.87
  • (10)
  • (10)
  • (9)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 122
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694407

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 存在感のなさがちょっと悩みの種の江藤公平、中2。なんだか訳も無くイラついて、千人ぐらい殺してみたくなり、ペットボトルにむかって「ぶっころしてやるっ!」って叫んでしまった。するとそのペットボトルから小さな声が聞こえてきた。「1000回わらわせるんだよ〜ん」
    奇妙な豆虫男?に脅迫され、誰でもいいから1000回笑わせなければならなくなった公平は、手っ取り早く文化祭でお笑いをすることにしたが、友だちすらいないのに誰と組めばいいんだ?メンバー探しからつまづいて…。

  • 面白かったです!(*^_^*)魚住さん、前作の「園芸少年」といい、最近、10代男子を描くのがとても上手い!主人公は、アメトーク風に言えば「中学の時イケてない」少年・公平で、苛められているわけではないけど、クラスでの存在感がゼロという…。それに、もう一人、イケてないクラスメート・三輪と、可笑しなくらいのナルシスト・日比野が混じり、なぜかお笑いトリオを組むことになった。(*^_^*)そんな上手くいくか、と思いながらも、三人それぞれ応援したい気持ちになり、(私は、どこかぶっ飛んだ日比野がお気に入り)、お笑いのネタも緩いながら、なんかいい感じでね。サラサラ読めてしまうんだけど、温かいものが気持ちに残るのと、達成感、クラスメートたちもいい感じじゃん、という嬉しさで、うん、好きだなぁ、このお話。ちょいと気持ちの悪いタイトルの意味も、分かってしまえば、いいんじゃないの! (特に「ワックス」がね。)となるし。

  • 不思議な生物に「誕生日までに1000回人を笑わせる」という時限つきノルマを課せられた公平。目立たず寝てばかりだったが、同級生2人を誘いお笑いトリオを組んで文化祭のステージに立つことに。
    『園芸少年』でも思ったが、男子の3人組を描かせるとうまいなあと思った。お笑いを目指す少年を取り上げた作品では『the MANZAI』や『カウントダウン』よりも、普通の感覚の同世代の子たちに共感を呼びやすいと思う。ちょっとした非現実的要素もきいている。

全23件中 21 - 23件を表示

著者プロフィール

1966年生まれ。広島大学教育学部心理学科卒業。『非・バランス』で第36回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。『Two Trains』で第57回小学館児童出版文化賞、『園芸少年』で第50回日本児童文学者協会賞を受賞。作品に『いいたいことがあります!』『超・ハーモニー』『クマのあたりまえ』『だいじょうぶくん』などがある。

「2022年 『考えたことなかった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

魚住直子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×