中国経済「1100兆円破綻」の衝撃 (講談社+α新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729185

感想・レビュー・書評

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  • 中国の株式市場は、天安門事件がきっかけになって1990年に誕生。国民が政治の民主化を二度と求めないように金儲けの自由を与えた。
    中国の賄賂収入が57兆円。
    セブンイレブンの最低時給が380円で、スタバ吉野家の値段が日本より高いとか。

  • 近藤大介は「中国模式の衝撃」で よんだ。
    それは、優れた 本だと思った。
    こういう 優れた本が書けるのに
    なぜ 「1100兆円破綻」というような 
    センセーショナルな 題名にするのだろうか?
    じつに もったいない。

    中国の問題
    生産過剰、不動産や株式などの資産価格バブルの崩壊、地方政府債務の増大。

    輸出、投資、消費のうち 「消費」を伸ばすこと。
    2014年 GDPのうち 消費は 51.9% となった。
    2015年 6月15日 習近平 62歳の誕生日。その日に株が暴落した。
    2015年 749万人の大学生が卒業した。
    「第13次5ヶ年計画」(2016年−2020年)
    2017年 第19回 中国共産党大会。

    地方政府の債務 480兆円。(24兆元)
    銀行の不良債権 36兆円。(1兆8000億元)
    2015年夏の大暴落で 560兆円の消失。
    合わせて 1100兆円という計算がされる。
    ふーむ。ちょっと 安易すぎるなぁ。
    まったく次元が違うモノを組み合わせても。

    牛市 株が上昇する。
    熊市 株が下落する。

    レバレジ そして 暴落 跳楼ブーム。
    2015年6月15日 上海総合指数 5178ポイント
    2015年7月8日 上海総合指数 3507ポイント(34%下落)
    82%が 個人投資家。
    全国で 7000万人が 平均40万元損をした。
    大学生が 株をしていた。790万人。
    そのうち26%が 5万元をつぎ込む。
    2015年9月22日 証券業監督管理委員会 張育軍主席代理 拘束と解任。

    中国の株式が 1990年暮れ 「金儲けの自由」を与えた。
    それは、天安門事件があってのことだ。
    政府が胴元の 共産党幹部には インサイダー情報が入る。
    「一赢二平七输」

    3000ポイントをわれば 中小の銀行が倒産するはずなのだが、
    現状では 3000ポイントをわったままで推移している。

    2012年 対中投資 74億ドル
    2014年 対中投資 43億ドル

    消費が伸びていない原因
    1、インターネット通販の伸び
    インターネット通販 2015年 上半期 経済統計 1兆3759億元 
    全消費額の 9.7%
    2,海外での爆買い
    3、賄賂収入が減少した。

    GDP 7%の嘘について
    2015年上半期 GDP 29兆6868億元(前期比 7.0%UP)
    第2次産業GDP 12兆9648億元
    第3次産業GDP 14兆6965億元
    社会消費品     14兆1577億元(前期比 10.4%UP)
    李克強指数 電力消費量 鉄道貨物輸送量 銀行融資額。
    2015年6月末 金融機関の貸し出し残高 88兆7900億元
    電力消費量の減少は 節電技術の普及
    鉄道貨物輸送量の減少は 高速道路網の整備

    習近平が経済オンチだから 中国経済がうまくいかないのか?
    そんなレベルではないと思うが。安易な決めつけ。
    →『習近平不況』

    基幹産業のすべてを 1100社あまりの国有企業が独占。
    中国の富の60%を握っている。

    劉鶴党中央財経指導小グループ弁公室兼国家発展改革委員会副主任
    「中国経済の新常態」

    約3000万人の富裕層
    5億から6億人の中間所得層
    残りの 下層の庶民

    人民元の切り下げ問題を扱っているが 
    外貨保有高減少については 言及していない。
    IMFへの 中国のアプローチは 説明している。
    朱民が IMFの 副専務理事になるまで。

    AIIB銀行 習近平の政治的な産物。

    天津爆破事件の経緯と概要。
    張高麗批判 と 楊棟梁国家安全生産監督管理総局長の逮捕。

    周永康 1兆9000億円の不正蓄財。
    徐才厚 2兆円の不正蓄財。2015年3月15日 死去。
    郭伯雄 4兆円の不正蓄財。

    共産党員 2014年末 8779万人。

    江錦恒 が 雲南省経由で 300億元を持ち込んだ。
    それで、つり上げ売り抜いた。
    6000億円で なぜ株式の暴落が 演出できるのだろうか?
    560兆円の暴落だよ。4倍のレバレッジでも 無理がある。

    「人走茶涼」(人が去れば茶はさめる)

    ふーむ。
    ジャーナリスト は ジャーナリストの目で
    中国経済を語ろうとするので 限界があるなぁ。
    フレーム 的な理解が いると思うけど。

    衝撃 という言葉が好きだが、一体誰の衝撃なのだろうか?
    そのことが不明でもある。
    騒いでなんぼ という感じでもあるが。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=6662

著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(以上、講談社現代新書)など著書多数。

「2023年 『日本人が知らない!中国・ロシアの秘めた野望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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