新装版 播磨灘物語(1) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062739320

作品紹介・あらすじ

黒田官兵衛。戦国時代末期の異才。牢人の子に生まれながらも、二十二歳にして播州・小寺藩の一番家老になる。だが、「この程度の小天地であくせくして自分は生涯をおわるのか」という倦怠があった。欲のうすい官兵衛だが、「広い世界へ出て、才略ひとつで天下いじりがしてみたい」という気持ちは強かった。

感想・レビュー・書評

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  • 來自湖北的流浪黑田家(據稱佐佐木旁流),到重隆一代離開備前福岡,重隆言談與舉止頗具氣質與節度因此令人尊敬,跟廣峰神社(祭神牛頭天王,原本是秦氏所崇拜,平安京時後來分神到祇園社)御師結盟賣眼藥水成為大財主,接著就開始借貸他人讓債務人成為家臣。播州有兩個較大的大名,三木城別所氏最大,另外是小寺(赤松氏分支),小寺賞識黑田,職隆成為家老。本卷寫官兵衛到三十歲的青年時代,作者說沒有人向官兵衛更能有五彩彩繪玻璃般華麗的世界。他恬淡無欲,想讓自己的才能有發揮的空間但卻對功名不感興趣。觀察世相之後他發現南蠻寺是一個很好蒐集情報的空間(而且就不會有身分差別禮儀的問題大家可以平等談話)並且也受到神父修士人柄的影響而受洗,而他上洛觀察足利幕府也可能即將走不遠,他曾經拜謁過的義輝被殺義昭也展開流浪之旅,他本人則望向織田家認為這正是將來後起之秀希望之星。然而,播州人對織田家從無視到崛起之後無好感(門徒也多),小寺擔心官兵衛的這個傾向會影響家運,官兵衛始終挺織田也引起非議。然而在卷末,該靠往毛利?三好?還是織田,最終在官兵衛力主之下由他擔任向織田地投名狀的人(小寺則是心中不排除萬一可能要犧牲官兵衛),官兵衛前往有岡城(伊丹)見到白手起家背信長提拔成為摂津大名的荒木村重。

  • 祖母に貰ってこの本を読みました。最初は退屈していましたが、その後は面白く読めました。やはり官兵衛は魅力的な偉人ですね。終盤の荒木村重と官兵衛の出会いは、米澤穂信氏の「黒牢城」を思い出させました。

  • 久しぶりの司馬遼太郎だった。

    最近戦国時代に今更ながら凝っており、手を出してみた訳だがかなり面白かった。

    個人的な感想だが、何となくでもある程度の知識があると、著者の考え方や歴史の見方が見えて一層面白いのだなと感じた。

  • ●上巻ラスト 竹中半兵衛のエピ

    武道の講義中に厠へ行こうとした息子を咎めて「そこでせよ、武道の話をしているときに中座するということがあるか」


    ●中巻
    “官兵衛の思想は、大将たる者は金銀銅を一枚でも多く貯めるべく日用を節しなければならない。それを敵に勝つための用につかうという心くばりがなければ、とてもこういう時代に、一城一郡を保ってはゆけないのである。43

  • 官兵衛の考えでは、武士には中間がなく、源平いずれかに属して旗幟を鮮明にしなければならない。中間的存在というものはもしあり得ても双方から叩かれて結局はほろぼざるをえない。(273ページ)

    台頭する織田信長の評価においては、既存の小大名たちは信長を過小評価し、決断できず様子見に徹する。
    変化の時代においては、現状を正当化し変化を嫌う傾向に陥るものだと思うが、決断すべき時に決断することの難しさを改めて感じた。

  • 良い。
    流石、司馬遼太郎。綿密な調査。
    身近な地域が出て来て、かつてあった出来事を想像するみた。
    戦国時代に私欲乏しかった黒田官兵衛、カッコいい。播磨の人らしい。

  • 播磨灘物語(1)「新装版」 
    2004.01発行。字の大きさは…小(字の大きさは、中であるが字が薄いので小)

    九州筑前国・福岡藩52万石の藩祖である黒田官兵衛の物語です。

    官兵衛の祖父・黒田重隆の代に備前国福岡村から播磨国に入り、竹森新右衛門(あとに黒田家の家老)の援助で目薬で財を成し、御着城(姫路市)を中心に播磨平野に勢力を持っていた戦国大名の小寺則職・政職父子に仕えます。
    小寺氏は黒田氏を高く評価し、天文14年(1545年)に重隆の子、黒田職隆(もとたか)を姫路城代に任じた。そして小寺政職の養女を嫁がせ、小寺姓を名乗らせる。小寺家の一番家老となる。職隆の息子が官兵衛です。
    この時代は、織田信長の目覚ましい活躍の時代です。
    播磨の小寺家を預かる官兵衛は、時代の趨勢を読み織田家に属するべく遣いに出る。

    【読後】
    司馬遼太郎さんは、よく調べて書いています。
    この本は、4冊の1冊目のため、官兵衛の祖父の時代から官兵衛の30才の時までが書かれています。読んでいるとよく知っている戦国時代の大名たちの名が次々に出て来て読みやすかったです。

  • 黒田官兵衛の祖父も父も貧困生活を耐え忍びながら、黒田家を支えてきた経緯が描かれている。二十二歳にして播州・小寺藩の一番家老となった官兵衛の出世の影には、土着の民百姓をねぎらいながら藩主を盛り立ててきた苦労が窺える。官兵衛の若き日々の情熱は、信長が上洛する前の京都でキリシタンの布教の触れ、洗礼を受けるまでになった(洗礼名シメオン)青春時代にあったようだが、軍師としての才略が芽生えたのも、揺れ動く天下の動静を眺めていたこの時期にあったようだ。【司馬遼太郎】による歴史大河小説の第一巻。

  • 稀代の軍師・黒田官兵衛の生涯を描いた、司馬遼太郎の長編小説。”野心”のない、涼やかな男。才能を持て余した官兵衛にとって、戦国乱世は、この上ない遊び場でした。

  • 大河を見る前にこっちから入ってみた。序盤を乗り切ると話が早い。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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