分冊文庫版 鉄鼠の檻(二) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.79
  • (48)
  • (69)
  • (82)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 632
感想 : 39
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752077

作品紹介・あらすじ

もう解りました。あなたの腹に巣喰っている大きな鼠の正体が

「もしやあの男――本気だったか」。不可解な呟きを残し、今度は老師の大西泰全が惨殺された。天下の険の懐深く入り込んだ捜査陣はなす術もない。空しく仙石楼に引き揚げた骨董屋の今川、カメラマンの鳥口、そして文士の関口。そこに待っていたのは京極堂による、典座(てんぞ)・桑田常信(くわたじょうしん)の「憑物」落としだった。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 二人目の犠牲者が…
    やっと京極堂登場です♪
    次は拙僧が殺されると怯える坊主の憑き物落とし。
    禅の何たるかを説く京極堂が素晴らしい…
    が…難しいので分かった気になって読み進める笑

    まだ何一つ解決しないまま二巻読了(゚-゚*;)(;*゚-゚)

    • おびのりさん
      それは、憎めないから。
      それは、憎めないから。
      2023/10/15
    • みんみんさん
      京極堂が帰って来て、安心した…嬉しいって言う関口を可愛いと思ったわよ( ̄▽ ̄)
      京極堂が帰って来て、安心した…嬉しいって言う関口を可愛いと思ったわよ( ̄▽ ̄)
      2023/10/15
    • 土瓶さん
      「邪魅の雫」でも押し黙る榎木津を前に、僕にも言えないことかと迫ります。
      おおっと、声が出そうになりました。
      意外なカッコよさ(笑)
      言...
      「邪魅の雫」でも押し黙る榎木津を前に、僕にも言えないことかと迫ります。
      おおっと、声が出そうになりました。
      意外なカッコよさ(笑)
      言うときは言う子です^^
      2023/10/15
  • 鵼の碑刊行記念に再読。
    禅とは何か?が難しいけど、これをちゃんと読んでおかないと事件が何故起きたのかがわからない。

  • ぐいぐい引き込まれる。先が気になる。

  • また僧が殺されてしまいました。

    明慧寺の謎は最古参の泰全老師の話によって一部明らかになりましたが、そもそもの明慧寺の由来等についてはまだ分かっていません。この後明らかになるのかしら…。

    山下警部補はもはや道化師です。
    明慧寺の貫主に一喝される場面は痛快でしたが、彼はこんな役回りで終わるのでしょうね、多分。

    そして1巻からの飯窪のおかしな言動の理由も分かりました。彼女も事情を抱えていたのですね。その事情もこの事件に関わってくるのでしょうか。


    〖 京極堂の仏頂面を目にして、これ程の安心感が得られるとは——正直私は思ってもいなかった。 〗

    関口が言うように、私も愈々これから解決へ…と期待を持ったのですが、まだその時ではないようです。
    ですが、次は自分が殺されるのではと思い込んでいる常信の“憑き物落とし”を渋々ながらやってくれました。

    仏教もそうですが、禅についても詳しくないので、この長い話は大変参考になります。

    続きが楽しみです。

  • 再読。
    坊主たちに翻弄され(誰が誰だか混乱する)、
    チマチマと読み進める。

    「悟り」とは何ぞやのシーンで、
    当時初めて本書を読んでいた頃、猛烈に悟るという事に
    憧れていた事を思い出す。

    関口くんのダメっぷりが余り見れず、少し残念。

  • 再読。感想は全て読み終わってから。

  • 禅における悟り=自我の確立?

    自在な精神のためにまずは全てを否定する。
    禅の観点に立つと、芸術は作者の絶対的主観の表出に過ぎない。

  • 箱根のお坊さん連続殺人事件の分冊第2巻。
    山中に現れる振袖姿のお嬢ちゃんの謎も気になる。

    しかし、京極さんのお話はいろいろとためになるなぁ!
    十牛圖とか、サンプルまで載っていて良かったです♪

    黒い牛さんが途中から白い牛さんになるとか、いろいろ考えたらこれだけで何日も楽しめそうです。

    前々から禅には興味があったので、今回のお話はそのあたりの歴史とかにも詳しくなれて嬉しい。
    禅寺には福井の永平寺さんをはじめ、各派の有名寺さんにはそれなりに行っているし…ね。

    物語は、京極堂さんがこの巻の最後あたりで話に絡んできて、これからどうなるかな~って感じでした。

    なんだか宇治にある黄檗宗の萬福寺さんに行きたくなってきたなぁ。
    あのあたりは美味しいパン屋さんも多いんだよね!

  • 170117読了、分冊版の2冊目は
    京極の憑き物落としがひと段落。
    禅の概略がつかめる。

  • 坊主だらけで登場人物が混乱する。
    そして、この段階で京極の憑き物落としが行われる。
    いつもの如く関口君がバカバカ云われながら憑物落としが完結する。
    相変わらず淀みなく論破していく様がたまらない。
    禅や悟りを科学するのではなく、言葉で言い表せない境地ー幻覚をいかにうまく受け流すかが肝要であると(多分そんな感じ)。
    疾しい心をいかに自分と向き合いうまく受け流せるかが肝要という話には実感せざるを得ない。

    その流れで出てくる「末那識・阿頼耶識が空の理論に基づく...」という流れではもう空の境界しか思い浮かばないのは仕方のないことw

    先が楽しみだ。

全39件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

京極夏彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×