深川黄表紙掛取り帖 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062752541

感想・レビュー・書評

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  • 主人公格の4人やその他ストーリーに絡む人々の立ち位置、関係、設定が明らかにならないまま話は進む。
    話は面白いのだけれどそう言ったものを理解せずに読んでいくのは何かフワフワした感じでじっくり味わえない気がする。
    もしかしたら本作品は一連のシリーズ物の内の一巻で、ファンたる読者ならばそんなことは了解事項なのかと思ったけれどそうではなかった。
    とりあえずストーリーが先行して後から詳細を知らせるというのがこの著者のやり方なのだろうか。

    定斎屋(この言葉も初めて知った。 暑気あたりの薬を売り歩く商売だそうです)の蔵秀とその仲間3人が知恵を使い、金にまつわるご近所トラブルを江戸に暮らす人々の思いと風情を背景に解決する連作5編。

  • 読み切り短編かと思いきや、繋がってる。途中から読みこぼしを戻っては読み拾い、引き込まれていく。先に続編を読んでしまい、本棚を探してこちらをよんだので、謎解きのような初々しい4人の繋がり。

  • 超・有名人だけと初読み。
    蔵秀、雅乃、宗佑、辰次郎の4人組が力(知恵)を合わせて難問に取り組む短編集。
    最初のうちは時代小説の基礎知識がないせいもあってか、いまいち入り込めないというか、面白みがよくわからなかったんだけど、後半は4人に愛着がわいて楽しくなってきた。
    解説でミステリ色についても触れてたけど、確かにちょっとそういう部分もあるなあ。個人的には人情もの枠かと。

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  • 江戸深川の表向きは定齋(薬)売りの主人公である蔵秀を主人公に、仲間である雅乃、辰次郎、宗佑の4人組が悪人を斬る仕事人ではなく、知恵を絞って悪人を成敗するという短編5編からなる物語で、これまでの山本一力作品でも登場した賭博を仕切る猪乃吉親分の助けを借りて、役人や豪商と渡り合う姿は痛快でした!
    蔵秀の両親も知恵者でいいキャラでしたし、蔵秀と雅乃の恋の行方も気になるところです。
    早速、続編もいってみようと思います!

  • 最初は誰が誰やら…という感じで、もしかしてシリーズの二作目だった?と思うほど取っつきにくかったが、慣れたら楽しく読めた。でもこんなに主役格必要か?ってのは最後まで思った。
    江戸時代という時代背景が背景にならず、永代橋を架ける話や改鋳が生活に密着した出来事として読めたのが面白かった。

  • 電車の中で隣の人が読んでて、面白そうだったんです。
    ページの上部に書かれている目次「端午のとうふ」をネット検索して、この作品に出合いました。

    時代物での「なんでも屋」稼業。
    難解な問題をアイデアで解決!
    読んでて楽しい気分になれる良い作品。

  • 出張に出ると、移動時間に必ずしも仕事出来るわけでもない。ホリデーシーズン、ド満席のエコノミーでMacBook開くのも一苦労、ここは諦めて(?)溜まった本の消化に費やそうかと。こう言うときは安定感有るのが良い、と言うわけで毎度お馴染み山本一力作品。どうも話がうまく運びすぎるきらいも多い山本作品、しかも最初は今ひとつ乗りきらないな、と思いながら読み進めていくのだけれど、後半になるにつれて安定感が出て盛り上がる。本来は冒頭の一章の短編ものだったのが、続編要望で延びていった話と思われ、途中ダレるところもあるんだけど、そう言う安定感はさすが山本作品だなあ。

  • 損料屋喜八郎シリーズよりもカジュアルな内容。キャラがそれぞれきちんと立ってる物語はやはり読んでて楽しい。商人や町人の心意気を存分に楽しめて飽きの来ない良作。

  • 第一弾
    五話で構成されているが連続もの
    深川の四人の話。暴力沙汰はないが、とか言って知的な話でもない。
    情に絡む話か?
    紀伊国屋文左衛門、柳沢吉保等が絡んでくる。
    悪は懲らしめる傾向はある。

著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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