- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062753524
作品紹介・あらすじ
ニューヨークの投資ファンド運営会社社長・鷲津政彦は、バブル崩壊後、不景気に苦しむ日本に戻り、瀕死状態の企業を次々と買収する。敵対するファンドによる妨害や、買収先の社員からの反発を受けながらも、鷲津は斬新な再プランを披露し、業績を上げていく。企業買収、再生の真実を克明に描いた問題作。
感想・レビュー・書評
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ドラマでも話題になった「ハゲタカ」の原作。
真山さんは好きな作家で、
大昔にこの本も読んでいたのですが、
久しぶりの再読です。
さすがに昔に読んだほどの衝撃は受けませんでしたが、
それでもストーリー展開を楽しみながら読めました。
(ストーリー自体はほぼ忘れていましたが…。)
この本が出た当時とは時代の状況も異なり、
株主至上主義みたいな考え方も変わりつつありますが、
それでも当時の空気感を実体験できる良書です。
下巻も再読したいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の作品を初めて読んだ。
外資系の投資銀行やファンドのひとたちとは仕事で時々一緒になるが、今や環境適応後なのか、そんなにガツガツ感は感じないのだげど、バブル崩壊頃の日本市場参入時の報道の雰囲気って確かにこんなだったなあ、と思い出した。
特に、長銀を買ったリップルウッドと弱腰大蔵省の間の交渉劇は、税コストを負担している側としては腹立たしい限りだ。
一方で、淀みや歪みを高速で正していくああいう勢力は、必要悪というよりは高付加価値産業といって良いのだろう。
三葉銀行のバルクセールの札の開け方は、確かに、入札者がクレームをするだけあって、「そりゃないだろう」というくらい不正がしやすいプロセスだった。不良債権処理にバンガーがのたうち回っていたときは、(放漫貸付のみならず、不良債権処理においても)本当にあんな杜撰なやり方をしていたのだろうか。。
ともあれ、下巻が楽しみ。
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自分を抑制する難しさと傲慢さに対する自戒の大切さを強く感じました。
下巻を早く読もうと思います。
「そんな恐ろしいことがないとええんやが・・・」 -
随分昔に読んだはずながら、雑学が身についた今、久しぶりに読むと、シンプルな内容ながら、あらためて面白い。フィクションながらモデルがあるので置き換えながら読むと色んな事が記憶に蘇りました。バブル崩壊後の日本、外資、政策。下巻読むのが楽しみ。
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小学生の時にNHKでドラマ。
あの時の鷲津政彦とアランのかっこよさが蘇ってきた。
ハゲタカビジネスについて、ドラマを見ていた当時はなんのこっちゃであったが、上巻を読んで6割くらいは理解。銀行にとっては膨れ上がった不良債権を処理できるという意味で旨みがあるが、その債権を買い取ってからその債務者である企業を再建させるところがまだ出てきていなかったり端折られてる。「安く買って高く売る」の高く売る部分がフワッとしか分かっていない。
まぁなんにせよ自分の仕事とは緊張感が違いすぎた。こういう世界も少し憧れる -
再生に関する専門書も良いが、業界の全体間や雰囲気をざっくりと楽しく掴むなら、この本は非常に良いと思った。
一瞬で読み終わった。 -
読了。
難しくて読むのになかなか時間がかかる(金融・経済に対する知識がほんとにない自分にとってはすぐ立ち止まってしまう)けど、
世の中には知っておくべきことがたくさんあるんだよなあ、とか思う。
史実に基づいている物語が強いのは、リアリティが訴えかけてくるからだ、と思います。
下を読み終わったときには、「面白かった!」って、言いたい。
もうちょっとさくさく理解してみたいなあ、不良債権ビジネスとかハゲタカビジネスとか、いろいろ。 -
経営の弱体化した企業を二束三文で買い叩き、その企業を再生させることで莫大な金を生み出す外資系ファンド。
銀行・大蔵省・旧経営陣・競合他社との攻防がスリリングに描かれる。
つまらないミステリーを読むよりよっぽど迫力がある。
新聞記者出身のこの著者、人間もちゃんと描いているし、それぞれのキャラクターが魅力的です。
そのそれぞれが栄光と幸せを掴み取って欲しいと願いながら、
その願いが叶うはずもなく、下巻に突入。 -
↓を読んで頂けたらうれしいです。
http://ameblo.jp/yomuyomunovels/entry-11162110349.html -
難しい話なのかなーと思って少し
敬遠していたけれど、読んでみると、
とても読みやすい。しかも面白い。
鷲津さんや芝野さん、貴子さんなどの
登場人物の個性や、息をもつかぬ
戦いのようなやりとりに引き込まれた。
そして、リッチな彼らの佇まいが
カッコいい。
下巻も楽しみです。