- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062753876
感想・レビュー・書評
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表題作を含め、『あるYの悲劇』『女彫刻家の首』『シャイロックの密室』の全4篇が収録されています。
『あるYの悲劇』
「あっ」と言いたくなる一文があります。
作中のロックに対する語りが面白かったです。悲劇といえば悲劇なのですが、ユーモアのある作品でした。被害者の父親が書いた『消えない蒙古斑を持つ地母神の偉大な臀部が一発の放屁とともに覚醒する朝』という芝居、一体どんな芝居なんでしょう。
『女彫刻家の首』
なぜ犯人は遺体の首を彫刻の首にすげかえたのか?
犯人は、最初の方で当たりがついたのですが・・・
最後の火村のセリフが印象的でした。『天の裁きだって? 神の御手のなせる業か。勝手なことをしてくれるじゃねぇか。裁いていいと、誰がてめ
ぇに言ったんだ』
『シャイロックの密室』
倒叙ミステリー。密室にした方法は?
『スイス時計の謎』
作家アリスの高校生時代の同級生が登場する作品。アリスの過去のトラウマになりそうな出来事が描写されています。シリーズ作品を読んだ方が、もっとよく理解できるようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作「スイス時計の謎」が一番好き。
やっぱり国名シリーズは時間を置いて再度読みたくなる。 -
何回目かの再読。やっぱりこの中に収録されている話の中では表題作である「スイス時計の謎」が良いよなぁ。論理的な思考がたまらない。本書の解説でも書かれている「ロジックが世界を支配する本格ミステリ」は確かに人を救う可能性があると私も思う。
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火村助教授、国名シリーズ。
表題作が、ガツンときました。なぜ登場人物の設定をそうしたのか、当時作者に何かあったのかしらんと気を回してしまいそうになりました。 -
もうどうしたって火村さんの勝ちパターン的な感じで安心しきって読む。
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ダイイングメッセージ、首なし死体、密室もの、犯人あて。実にバラエティに富んだ短編集で本格ミステリもので楽しめた。
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表題作の論理的に考えて、犯人はあなたである、という論法。何だか分かったようなわからないような。
反論できそうな気がするけど、うまい反論ができないから、論理的に正しいのでしょう。
ペルロ社のディプテロスか。興味あるなー。 -
スイス時計のロジックが美しい。
論理が通っているように思えるのに通っていることが不思議に思える。