分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755009

感想・レビュー・書評

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  • ■内容(「BOOK」データベースより)
    「花嫁が死ぬんですよ、呪いで」謎の洋館「鳥の城」の主、「伯爵」こと由良昂允は、四度も妻を婚礼の夜に失っていた。五人目の花嫁の命を守るべく、探偵・榎木津礼二郎と、小説家・関口巽は、昂允の依頼を受け、白樺湖に向かう。館の住人達の前にして、榎木津はいきなり叫んだ。「おお!そこに人殺しが居る!」。

    ■感想
    前作で京極シリーズからは離れたつもりだったけど、オンモラキ(※俺屍/赤羽根天神参照)ときいては黙っていられぬ!と思って読みました。

    白昼夢のような前作と比べて、多少昔の雰囲気に戻ってきたかなという印象。
    だんだんとエノさんが躁病ぽくなっているのは、関口がだんだんと鬱病をひどくさせているからか。

    「犯罪という自覚がない場合、罪の意識は芽生えない」
    これはとても深い命題に思います。
    ここ最近…というより、だいぶ前から万引きが流行していますが、特に学生の若い人には犯罪という意識が欠如している様子。つかまっても謝ればいい、または親がきて親がお店にキレる…正直、意味がわかりません。

    由良昂允は良識のある人だから、これが殺人であることを、犯罪であることを理解したけれど、彼らは良識のかけらもない。むしろ「普通」に育っているはずなのに、これはあまりにもひどすぎる。
    教育って重要で、大変だなあと思わせる一冊です。

  • 初京極夏彦ですがすんげーおもしろかったです。中下巻も買いだな。ていうか分冊じゃないほうあるのね。そっち買えばよかった。古本屋だからなぁ。

  • 07.05.25


  • 関口は色んなことを穿ちすぎですね!馬鹿かわいい!
    そして今更ながら、お膳立てがいちばんどきどきしますね。そういや関口がどきどきという言葉を使ったのにときめきました。

    終わり方がとても綺麗。夏彦の作品はどれも金太郎飴のような素敵さですね!

  • 今までは通常版を買っていたんですが、自分の健康の為にとうとう分冊版に手を出してしまいました。1221ページは重すぎます。
    文庫版の表紙の方が好きなんですけどね・・・。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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