プラネタリウムのふたご (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062755252

感想・レビュー・書評

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  • 無国籍で幻想的なおはなし。

    目の前に絵が浮かんでくるような
    綺麗で可愛くてちょっと怖いような

    家族や、まわりの人やいろんなことが
    大事におもえる、切ないけど優しい、キラキラした本。

    自分の仕事をやり通すこと。
    だまされる才覚を持つこと。


    単純なのはわかっているけれど、
    プラネタリウムとサーカスに行きたくなった!!

    Corteoのサントラを聞きながら読んでたら幻想的度が増して
    ものすごくのめりこんだ。

  • 最初から最後まで変わらないやさしさの温度。数年か、数十年後にまた読み返したい。不思議な感覚。

  • あったまる。人というものの魅力に溢れた本。

  • 美しい寓話。サーカス、ふたご、プラネタリウム。村はずれの博識な老女。工場、手品…鉄板ですね。

  • おばけのような物語だと思う。

    漆黒から、時折姿を見せては消える、白いおばけ。まるで、手の平から金色の銃弾が現れては消える手品のよう。
    姿が見えなくとも、そこに必ず存在する。姿、形だって変える。実は、すぐ隣にいるかもしれない。触れようとすれば、その果てのない実体に真空へと投げ込まれてしまうだろう。
    その真空では、星座たちが自分の居場所でそれぞれの音色を奏でている。
    その合唱に結実などない。でも、決して無駄でもない。不協和音や熊の咆哮に、耳が詰まり痛くなっても、決して耳を塞いではいけない。静かに耳をすましていれば、ワインのコルクを外すように、一瞬にして全ての星が繋がる。繋がる時が来る。6本目の指だけが知っている。
    銀色に光るおばけは、きっとどこまでも永遠に優しい。
    永遠に続く一度きりの彼らの舞台に、祈りと喝采を。

  • 「だまされることは、だいたいにおいて間抜けだ。ただしかし、だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの、笑いもなにもない、どんづまりの世界になってしまう。」

  • いやー良い。非常に好き。

  • 会話とか普通なんだけど、光景が非日常、風景がファンタジー、現実と共通するのは見上げる空と
    老人が慈愛に満ちてるってこと

    ひとを愛するって、大切にするってこういうことかなぁとか思う

  • 最後やばい。
    絶対に最後まで読むべき。

  • 星の見えない村に置き去りにされた双子。成長した彼らは、一人は手品師に、一人は郵便配達員になる。彼らが果たすそれぞれの役割とは・・・。

    いしいしんじさんの本は絵本のような独特の世界観がある。けど、こっちの気分によってはその世界観を楽しめない時があり、ちょうどそんな時に読んでしまったので読むのにものすごく時間がかかってしまった。結構長いので中だるみ?と感じる部分もあったけど、最後はすっと読めた。切ないけど優しいお話です。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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