生まれる森 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 124
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756273

感想・レビュー・書評

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  • 「幸せにしたいと思うことは、おそらく相手にとっても救いになる。けど、幸せにできるはずだと確信するのは、僕は傲慢だと思う」

    私は彼女の書く話が好きだ。
    静かで優しい、でも若い。そんな文章にいつもどきどきしてしまう。

  •  今思えば抑圧された心境の中で読んだので、あんなに違和感なく主人公の気持ちにすっと入り込めたのかなと。
    なんとなくですが、初めて読んだとき作者は整理せずにその時感じた生きた感情をそのまま書いているのかなと思いました。
     この小説は、完成しているとも言い難いし、少女漫画に近い要素もあるし、量も個人的には物足りない気もするけれど、この本を読んであの時気持ちが少しラクになったのは事実なので、私にとってはふと思い出して何度も読み返す心に残った一冊です。

  • 過去に同じ島本氏の作品でも思いましたが、
    場所、時間の転換がせわしなくて
    気が削がれる感じがあります。

    細かい部分をあげるつもりはないけれど
    引用した部分のようにひたすら
    ~た。
    ~だった。
    で終わる文面も、
    一連の流れにありながら段落を変え過ぎているんじゃないかと思えて、
    それも違和感に繋がっていると思います。

    ご本人もあとがきで語られている通りに
    はっきりとしたストーリーのない作品なので
    共感できる部分がなければ
    評価するのが難しい。

  • 予備校講師との終わった恋を引きずる女性の、再生へと向かう話。

    子供の頃の、大人の恋。
    自分のキャパに合わない恋。
    人に言えない恋。

    いずれも、それをしてしまえば無垢な気持ちに戻ることは不可能だ。そして、それが若い時に経験すればなおのこと。

    この著者の作品は、そういった重くて苦しくて辛い部分を上手に掬い、淀みを薄めてくれる。

  • 兄ちゃんも友達も含め、まわりにめぐまれてるなーと。兄ちゃんすごいかっこいいイメージ。

  • 淡々と流れるようなはなし
    すっきりしないようあえて濁す表現が多く感じた。
    ナラタージュを先に読んでしまったから物足りなさは否めない
    読みやすいし短時間で読み切れる。
    ただ島本理生さんの作品は女性向きだと思う
    あたしは好きです、こういう作風

  • 悪くはないんだけど、『ナラタージュ』から入ると肩透かしなかんじ。もっと絞ってくれと思っちゃった。

  • この物語に対する感想、っていうのは特に無いです。「シルエット」と同じく読み易くあっさりしているけれど、そこかしこにきゅんとくる言葉が散りばめられていて飽きることのない…そこが島本さんの初期の本の良さだと思ってます。

  • 大学生の主人公「わたし」の失恋のお話。短いし文章もうまいのでさらりと読める。雪生の母親のことが気になるので、そこは書いてほしかった。主人公たちと同年代向けかな。

  • 「じゃあもし相手の大学が勝ったら、来年の夏には僕とタイのプーケットに行こう」

    主人公の野田ちゃんに自分をそのまま重ねてしまった。
    会いたいのか恐怖なのか。
    忘れられないのか忘れたいのか。

    雪生さんのような人があたしにもいてくれる。
    その感覚で読むと、恋愛小説とは少し違う物語。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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