生まれる森 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1253
感想 : 124
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756273

感想・レビュー・書評

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  • 落ち着いていて、ちょっと周りから浮いていて、「大人っぽいね」なんて言われる子が、一番たち悪くて、一番こどもだったりするんだよな。

  • 「本当はもう終わっていて、わたしだけがまだ、どうすれば良いのかわかってない」終わった恋に踏ん切りが付かない「わたし」。終わらないけど、もう一度は繰り返せないこともわかっていて、なかなか抜け出せない。友達のキクちゃんと、そのお兄ちゃん…「わたし」と「わたし」をとりまく人々のある夏の日々、淡々と語られているようで、心に残っていく言葉たち。そして、抜け出せたんだ。読んでよかったと思うよ。(ま)

  • 【12/15】

  • 表紙をみた瞬間、ゾーヴァ!!!って思って。それで衝動買いしたのだけど、内容も○

  • 島本理生さんの作品好きです。若く瑞々しい描写で丁寧に描かれています。文章に肩肘張ったところがなく、上からでも下からでもなく、同じ高さの目線で職人のように文章を紡いでいます。作家の成長と共に作品が生まれてくるタイプの方なのでしょう。今後も見守りたい作家さんです。

  • 同年代の作家さんは何人もいらっしゃるんですが、私はこの人の作品がとても好きです。
    前二作は高校生の頃に書かれた作品ですが、二十歳になった今でも、最初の作品で感じた良さが失われていない。その世界には幅の広がりが感じられます。とてもおすすめの作家さんです。

    一つの恋が終わって、その痛みを知ってからの日常。時々、泣きたくなって、でも泣こうと決心すると涙は止まって、本を読んで、月を見て、ご飯を食べて―。

    大学生の夏休み、特別な事件もなく、時々思い出す過去のことを振り返る以外は淡々とした日常がそこにはあります。文章やストーリーのもたつきではなく、まだ色々と消化しきれないものを抱えている主人公の心の揺れが、ぼんやりとした流れとして感じられてきます。

    主人公とキクちゃん、雪生さん、夏生君…、一人一人が、とても優しいのです。急に踏み込んでくるような所は無く、それでもきちんと想っているよ、というのが伝わってくれる場所に居てくれる人というものはそうそう巡り会えないような気がします。その恋の傷はひっそりと見え隠れするのですが、主人公の痛み、が伝わってきました。
    不思議な友達、キクちゃんとのやり取りはいいなぁと思わせてくれます。

    (2004年6月17日)

  • なんか、島本さんらしい小説でした。

  • あっっっという間に読んだ。
    やっぱり最近の女性作家はみんなおんなじような感じじゃぁ。

  • 出たばかりの頃に一度読んで、文庫化を最近買い直しました。そのときと今とで、あたし自身の立場が全然違っている。ので、感想もまた違ってくる。
    島本理生ちゃんは個人的にすごくいい作家さんだと思っていて、かつて同年代の作家に紛れて受賞を逃したとき、すごくショックでした。
    基本的に主人公があまり感情的でない作品を描く傾向にあると思う。

  • 島本作品4作目。
    文庫化したようです。仕事中に発見してあがった後、即レジへw


    ナラタージュを先に読んでしまったのが痛いかも。
    こちらを先に作者は書いたのだから、順序変えるとだめですね。

    とても綺麗に書いていて、私はこの人の世界好きなんだと思う。キクちゃんとその家族は素敵だ!!

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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