ワイルド・スワン(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756600

感想・レビュー・書評

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  • 小説というよりは歴史書。

  • 読み始めたらハマってしまった。こんな時代があったのか、と驚くことばかりで、先が気になる。

  • 全三巻。清朝末期の内戦から日中戦争、中華人民共和国の成立、文化大革命と激動の中国の近代史を一人の女性の視点から描いた大作です。中国に関心があればすべてが事実であることに圧倒され、知らず知らずのうちに読破してしまうでしょう。(内堀敬則先生)

  • はまった久々に!!!!!!

  • ボリュームもあるが、素晴らしい。
    中国と言う国について、上っ面だけではなく内情がわかる。
    文面からくるメッセージがあまりに重く心に刺さる。

  • この本を最初に手にしたのは、1995年だった。
    当時入院していた私に、店のお客さんが「ワイルド・スワン」の単行本を届けてくれたのだった。

    その時も読んで酷く驚いたけど、その本をなくしてしまって、改めて文庫本で購入して読み返してみて、やはり怖い!って思った。

    戦争していればどこの国も残酷な行為をしただろう。
    どっちもどっちだと思う。
    悪いのは戦争している人たちで、いつも犠牲になるのは、何の罪もない女子供だ。

    だけど、中国という国は国民性?がおかしいと思ってるけど、それは昔からおかしいんだ。

    テレビなどで見ていても、感情の起伏が激しく、すぐ怒鳴るし、大げさに泣きわめくし、嫌いだったけどやっぱり好きになれない。

    著者も文中に書いているけど、「国という名と国の金において放蕩をむさぼり権力を誇示したがる役人の性癖は、ほとんど病気とも言うべき中国の悪しき伝統だ」と・・

    それに一般人にしても、苛めや嫉妬や中傷や、日本では考えられないことが当たり前のように行われたのだから、それも身内にでさえだから呆れる。

    蒋介石の言葉
    「日本は皮膚病にすぎんが、共産党は心臓にとりついた病だ」

    この国の人たちには常識とか分別とか、まして謙遜など理解不能だろう。

  •  大戦が終わって、日本が高度経済成長に沸いているとき、すぐ隣の国では人間が人間でなくなるような地獄が繰り広げられていたんだ。恐ろしいことだ。そして21世紀の今も北朝鮮がこういう状態にあるかもしれないと想像したら、もう他人事じゃ済まされない。生きることは強いことだと心から思う。

    (宮崎大学 学部生)

  •  祖母・母・娘(=著者)の3人の女性の人生を軸に話が進む、
     中国歴史のノンフィクション。すさまじい物語。
     
     「文化大革命」の正体というか、内部から見た光景が、
     こんなにひどいものだったとは、驚きです。
     
     オリンピックやら万博やらの中国が、たった40年前、
     こんな世界だったということが、信じられない。
     
     中国を知るために絶対読んでおくべき1冊、ではなく上中下の全3巻です。
     

  • 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    十五歳で著者の祖母は軍閥将軍の妾になる。中国全土で軍閥が勢力をぶつけあう一九二四年のことであった。続く満州国の成立。直前に生まれた母は、新しい支配者日本の過酷な占領政策を体験する。戦後、夫とともに共産党で昇進する母。そして中華人民共和国の成立後、反革命鎮圧運動の只中で著者は誕生する。

  • カケキン(駆け出し金融マン)です。

    今回はワイルド・スワン(上・中・下の三部作)を全部読みきったのでレビューします。


    1987年生まれのカケキンにとって、最近になって新聞をよく読んだりgoogle撤退問題を知ったりして中国政府が人民をコントロールしているような感じがわかってきたものの、それまでは諸外国と同じ扱いでいた。

    3世代が生き抜いた異常なまでの中国の動乱を分かりやすく、生々しく描く。

    中国近代史がこんなにアツかったとは!!!

    異常なまでに政府にコントロールされる人民。

    ありとあらゆる鉄を溶かせと政府が発すれば、人民は溶かしまくる!
    共産党に反するものがいるとなれば、ボッコボコに打ちのめす!


    読めば止まらず、ミステリー以上の恐ろしさが溢れ、これが実際にあったのかと思うと更にゾクゾクするものの、とても勉強になる一冊。

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著者プロフィール

1952年、中華人民共和国四川省生まれ。文化大革命が吹き荒れた1960年代、14歳で紅衛兵を経験後、農村に下放されて農民として働く。以後は「はだしの医者」、鋳造工、電気工を経て四川大学英文科の学生となり、苦学ののちに講師となる。1978年にイギリスへ留学、ヨーク大学から奨学金を経て勉強を続け、1982年に言語学の博士号を取得。一族の人生を克明に描くことで激動期の中国を活写した『ワイルド・スワン』『真説 毛沢東』(ともに講談社)など、彼女の著書は世界40ヵ国に翻訳され、累計1500万部の大ベストセラーになっている。なお、上記の2作はいずれも中国国内では出版が禁止されている。

「2018年 『西太后秘録 下 近代中国の創始者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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