山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 925
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769181

作品紹介・あらすじ

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の"成人参り"で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。

感想・レビュー・書評

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  •  一家消失、二重密室、見立て殺人、一人二役、バラバラ死体など本格ミステリーの魅力を引き出しながら、山魔のような得たいの知れないホラーの魅力も引き出し、またどんでん返しに次ぐどんでん返しで最後まで犯人が二転三転するのも面白かった。やはり刀城言耶シリーズはストーリーや魅力的な謎は勿論、解決編も読み応えがある。

  • シリーズ4作目。最後に謎がきれいに解決されるのが気持ちよかったです。

  • 208ページ時点の考察。
    靖美が金(もしくは金山)を独占するために立一家族を殺害。怪異に遭い、おかしくなったふりをしている。

    読了後の感想。
    推理したことが、全部当たって全部外れるといういつものパターンが楽しませてくれる。
    そして最初に適当に考えたことが案外当たっていた(笑)。
    ここまで清々しいまでの連続殺人モノはなかなかないので、本当にこのシリーズに手を出して良かったと思えた。

  • まさに浅見光彦が金田一の事件に対峙したかのような。
    1作目よりも火サス感の強い作品。
    前作で刀城言耶がいなかったのは此処に来てたからか〜と、シリーズ物ならではの繋がりが見えるのも嬉しい。
    ちなみに、私の中の浅見光彦は中村俊介。

  • 三津田信三2作目。
    刀城言耶シリーズの四作目。
    首無よりおもしろかった。
    相変わらず話はおもしろくなかったけど、犯人の動機になるほどねーと思ってしまったので笑
    犯人自体は自分もだけど1番みんな予想してそう。
    トリックはやっぱりほとんど全部おもしろくなかった。自分だったら気づくのにと思っちゃったりするし。
    最後の20ページくらいの話の終わらせ方、演出がよかった。

  • 刀城言耶シリーズ第四弾。
    山村の風習の成人参りでの怪異と恐怖の体験を聞きつけ忌み山に訪れた言耶だったが、不可解な連続殺人事件に巻き込まれる。真相は如何に。
    シリーズを順番に読んできていますが、今回のが冒頭から1番おどろおどろしい作品でした。
    内容に関しては情報量が多くて整理するのが大変です。
    解決編では毎度の如く言耶の迷走推理が披露されどれも説得力があるが、いや違うんかい!っと突っ込みたくなる気分にさせられます。
    真相は、頭の片隅にあったことではありましたが経緯は思いつかなかったです。
    次は短編1に進みます。

  • 刀城言耶シリーズ第四長編。成人参りの儀式で、遭遇した“山魔”に纏わる怪異譚から始まる。そして、刀城言耶が訪れた村で次々と見立て殺人が起こる!怪異描写は悍ましく、事件の謎は多い。解決編ですべてが繋がるどんでん返し。『首無の如き祟るもの』に次ぐ傑作。

  • この作品の冒頭部の怪異は怖い。怖いと分かっていながらページをめくる手が止まらない怪しい魅力がある。通過儀礼で入山したはずが忌み山に辿り着いてしまい、次から次へと怪異が起こる。
    事件についてはある人達が全く出てこないのでもしや?と思ったら、案の定、同一人物達であった。しかし、そこから更に捻りに捻ってくる。そして、次々と起こる見立て殺人の中でうっかり存在を忘れてしまった人物が再浮上してくる。


  • 刀城言耶シリーズ第4弾!!

    山魔に会いに田舎に泊まろう!行ってきます!!

    行くぞーᐠ(°Д° )ᐟヨイショットー!!!!

    〜あらすじ〜

    忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。(講談社文庫)


    “忌み山”を夜歩くと“山魔(やまんま)”が出る
    山中の怪屋からの一家消失、童唄に纏わる連続見立て殺人。
    『首無』に並び立つ“刀城言耶(とうじょうげんや)”シリーズ第四長編!!
    解説 芦辺拓(『綺想宮殺人事件』)/装画 村田修

    忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。


    村の風習に従い青年が成人の儀を行い……
    村で忌み山と恐れられている。乎山に…
    誤って迷い込んでしまって世にもおぞましい体験をしてしまう話から始まるのですが……

    これがめっちゃ怖い!何回ゾッとした事か……最近三津田信三のホラー慣れてきたなと思っていたのですが……
    盛大に見誤ってました。
    お見逸れしましたっっ!!

    自分的にこの段階でお腹いっぱい感があったんですが…ここからが本番なのです!!(๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨシ!

    村に伝わる童唄をなぞりながら殺人事件がガンガン起こるわけですよ!
    今回は殺害方法も中々アグレッシブでかなりゾッとする事間違いなし!

    殺人が行われる度に謎が深まり……
    刀城言耶も警察もお手上げ状態……そして僕も頭パンクしそう…………(ಡ艸ಡ) ムリwww

    それでも刀城言耶はやってくれるんです!
    いつも通りに多重解決推理していき……
    真実に辿り着きます!

    そして僕も理由はわからないが投げやりに推理したら
    当たっちゃいました!!www

    いつもはめちゃ真面目に推理するのに……
    なんで適当に推理したら当たるんや……意味よ!!

    話が脱線してしまいましたが(笑)

    僕的に今回の1番の見どころは( •̀∀•́ )✧
    最後の殺人シーンですね〜まじゾッとしますね!
    読まれる時は是非注目して頂きたい!!


    やっぱり刀城言耶シリーズラストの終わり方めちゃ好きです!!( ˙з˙)す( ˙罒˙)き❤︎.*

  • トリックは非常に大胆だった!ホラーとミステリーの融合が絶妙でした。ひとつ残念なのは後半の推理やり直しはくどかった。ありとあらゆる論理的になりたつ推理をさせたかった、のでしょうか。それがなければ星は5つにしたと思います。第1作、2作目を読んで、これらは読みにくかったというか地形を活かしたものが多く、物語に入り込みにくかったけれども、今作は流れも良く読みやすかった。また、主人公のキャラも安定したように感じました。ただ、一般受けするようなライトさは出たけど、土俗感とホラーさは多少薄まった感じもしなくはない。最高傑作といわれる3作目を間違って飛ばしてしまったので、読んでみようと思ってます。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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