カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769778

作品紹介・あらすじ

ど派手なペテン、仕掛けてやろうぜ!!
「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品
道尾秀介の大人気作品がついに文庫化!
第62回日本推理作家協会賞受賞作品

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!

感想・レビュー・書評

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  • めちゃくちゃ面白かったです
    カラスの親指というタイトルの伏線回収も好きだし登場人物も個性あって良い
    最後は騙されたけど優しい気持ちになりました

  • うーんなるほど!とは思ったけど、途中までずっと退屈してしまったので星3つ。

  • 違和感がスッキリと解消されていくのが良かった。
    後半にかけて、何重にも騙された。

  • 道尾秀介さんの作品を読むのはこれが初だったけど、文章の構成が分かりやすく、いい意味でクセが強くなく、とても読みやすかった。


    因縁の組織にペテンで復讐する場面から、「騙された!」の連続だった。

    貫太郎が計画外のことをした…→ずっと上の空だった描写があったし、貫太郎実はアッチ側の人間!?というミスリード、
    計画は成功した…と見せかけて最後にヒグチが出てくるシーン、
    ずっとハラハラドキドキしながら、「え?ん!?」しか言葉が出てこなかった。

    そして最終的には、ペテンを仕掛けられていたのは最初から武沢の方だった、というオチ。
    その大どんでん返しが不快でなく、むしろ読後感がすっきりだったのは、ペテンの理由が理由だったからかな。じーんとした。

    最終的に伏線が綺麗に回収されていくのが良かった。

  • 最後の最後に"ド派手なペテン"にかけられていることを理解し、爽快などんでん返しを喰らいました。分かった上で2度目を読んでみたい

  • お父さん指のところは、なるほどな〜と自分の指見てしみじみ。
    なにより、トサカが生きててよかった。

  • 久しぶりに達成感を感じる読後感でした。
    借金取りに追われて家族を失い、詐欺師として生きてゆくことにした主人公のもとに、不思議な縁で同じように苦しめられた人たちが集まります。
    もう、負けたままでいるのは嫌だ、とばかりに闇金業者に逆襲を計画します。暴力では決して敵わないので、「頭」を使う詐欺師ならではの方法で。

    実は登場人物たちの過去にはそれぞれに因縁があったり、「あっ」と驚くようなどんでん返しがどんどんと続いたりと、決して短くない小説ですが、ページをめくる手が止まらず、一息に読み切ってしまいました。

    こんなに気持ちよく「騙された」のは久しぶりかもしれません。復讐劇の展開は爽快ですし、迫りくるピンチは緊張感があります。そして結末も見事でした。

  • ミステリーと言えば不穏!!という概念を覆されましたねぇ…むしろちょっと感動。

  • 道尾秀介さんの著書はこれが初読書。

    登場人物達が活き活きしていて読んでいて飽きない。ストーリーも最後まで伏線を残していて一気に読み終えました。
    小説のタイトルに込められたメインテーマを上手く活劇調のストーリーに落とし込んでいてこれもお見事。

    続編があるようで‥。登場人物達のその後も気になるし、早めに読みたいな。

  • 面白すぎて一気読みしてしまった作品だった。

    詐欺をしてお金を得ている二人組のタケさんとテツさん。
    そして不思議な縁で一人の少女まひろと出会う。
    そこから同居人は五人と一匹に増える。
    各々の過去が絡み合い読書中はドキドキしっぱなし。
    特に最後のどでかい仕掛けは頭を抱え2度読んでも心を落ち着かせるのに足りなかった。

    道尾秀介先生の作品は向日葵の咲かない夏」しか読んだことがなく、作風が全然違っていたので正直舐めて読みかかっていたら、圧倒的仕掛けとストーリでボコボコにされた。
    これはまさに万人におすすめできる作品だと感じた。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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