- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062770132
感想・レビュー・書評
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第54回江戸川乱歩賞受賞作品。終戦の翌年誘拐事件が発生した。その15年後事件がまた動き出す。そして、誘拐された子供の行方が明らかになっていく。
終戦後のドタバタ、疎開などの特殊事情の元成立した事件だが、子供の行方のんびり謎解きが、面白い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
殺人事件を追う刑事、自分の出自を探ろうとする主人公など、いずれの行動にも不自然さがなく、すんなりと物語世界に入り込めました。
ただ、冒頭の身代金の受け渡しの場面から「この先一体どうなっていくのだろう」と期待が膨らみましたが、終盤はどんどん萎んでいくような展開でした。謎解きの部分も少々判り辛かったです。 -
登場人物が多くて誰が誰だかわからなくなる。個性があればわかりやすいが…
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1212 構成や伏線の張り方は面白かったが、全体的に盛り上がりが欠けて単調でした。またも江戸川乱歩賞作品とあって期待し過ぎたかな。。。第54回授賞
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終戦直後に起こった未解決の小児誘拐事件。
15年後、とある殺人事件をきっかけに再びこの誘拐時間が動き出す・・・
2つのチームの視点が交互に、時には交わりながら描かれる。
実にスピーディで真相が分かりにくい描写は作者の筆力によるもの。
最後まで読者を飽きさせることなく、エピローグまで一気に読了した。
決して著名な作品ではないが、ミステリーの良書といえよう。 -
詰め方に緻密さは感じるが、登場人物が多すぎて誰が誰だか途中で分かりずらい。一人一人のキャラを記憶に残せていないかな、と思った。ただ、ミステリの王道的な構成だと思う。
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終戦直後の昭和21年、ある資産家の息子が誘拐された。
現金の受け渡しは人がひしめく闇市。犯人は警察の十重二十重の監視を潜り抜け事件は迷宮入り。
そして15年後の殺人事件をきっかけにまたその誘拐事件が動き出す。
登場人物が自分の足で手がかりを少しずつ見つけていき、その結果過去の事件と現在の事件がひとつの線でつながるっていう、自分が好きなタイプの作品。
現代を生きる自分達には経験できないことだけど終戦直後の生きていくだけで精一杯って時代背景をもっと書いていればもっとよかったかな。
最後のシーンもハラハラした。