双月高校、クイズ日和 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774437

感想・レビュー・書評

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  • クイズを題材とした高校生たちの青春物語。

    クイズ同好会を新たに作り、大会出場を目指していく。その過程に起こる「青春をかけている」がゆえの問題を乗り越えていく過程を楽しむ小説である。

    何もないところから新たに始めて快進撃を続けていくサクセスストーリーはそこにはない。
    あるのは極めてリアルな、いつの時代も色褪せない若者特有の悩み。

    それぞれ魅力的な個性をもった登場人物たちが、それぞれ抱える背景をもとに、クイズを通して青春を過ごしていく。

    クイズネタにはあまり興味がないので、その点について特に違和感はないが、所々表現や文体が読みにくいのが個人的にはマイナス。

    だが、人間味あふれる登場人物と、その葛藤には大変心を動かされた。
    ただし、登場人物ごとに背景描写に濃淡があるのが気になる。
    青春よろしく一気に駆け抜けるように読み進めることをオススメする。

  • 2016大学コンソーシアムせと ビブリオバトル
    チャンプ本

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • クイズに青春を捧げたクイズ同好会の面々がそれぞれ個性が強くて楽しい。
    高校生らしい良い所も悪い所もある子達で、そこが魅力的。
    とにかく熱い勢いを感じる青春物。

  • これぞ青春というような高校生の熱い思いが目一杯詰め込まれています。
    登場人物たちもストーリーの進行上、描かれる場面が印象的なため個性が強いような気がしますが、今、学生時代の友人たちと酒でも飲みながら昔話をすれば、思い出補正もあるので、おそらく周りにいた人たちとなんら変わらないと感じるレベルなのが物語に入り込みやすい要因な気がします。

    クイズ自体に関する知識等はありませんが、10年近く前までは「全国高等学校クイズ選手権」を毎年楽しく見ていたのを思い出しました。

    「俺、サミねえが誰かのために戦って、勝ったら、マジ尊敬するよ、頭上がらない」―「てめえ、それ、プレッシャーかけてんのか?」―「ははは。ピンポン。正解」(P183)
    こんな感じの掛け合いができるサミねえとアンペアの関係こそ青春小説の醍醐味かもしれない。

  • ヒポクラテスクイズ同好会。地味な眼鏡っ子や、不良に美少女、プレイボーイなどが、アツいリーダーの元に。
    キャラの濃い生徒たちが集まった。目指すは、全国高校生クイズ選手権大会!
    青春をクイズに懸ける、という設定が面白いし、テンポもいい。ただ、登場人物が1、2人多く、それぞれをクローズアップしきれないのが、残念。

  • この著者の他のシリーズがあまり合わなかったので、この本もあまり期待していなかったが意外とラストの展開が良かった。途中までというかかなり後半までは、それまでお互いを知らなかった普通の高校性たちが同好会活動を通してクイズ大会出場目指して熱くなる話で、それだけでも楽しめたけど、最終的にいい話になった。
    クイズに熱くなる過程や、ありさの残念美人ぶりは少しちはやふるを彷彿とさせるところもあるけど、日本中がクイズに熱狂したアメリカウルトラ横断クイズが日本のクイズ文化にかなり貢献してる気もした。著者もクイズ研究会出身だけに思い入れがあるみたいでストーリー展開も面白かったし、変にラノベ設定がなかく普通の学園生活ものとして爽やかに読める

  • 2014.4.12 読了

  • 僕もクラブを作ったことがあるので、変人部長に思い入れがあります。
    これほどの個性的な仲間があつまったら、怖いものないなあ。

    空気を読まないで突っ走らないと、0から1への変化は生まれないかもしれないなあ、と当時を思い出しました。

    2013/08/31

  •  タイトルにある「クイズ」だけに惹かれて入手した本。表紙にちょっと引き気味になるも、意外と吸い込まれるように読み通してしまった。クイズねたもそこそこマニアックで、登場人物もそれなりにマニアックで楽しい。典型的な設定と思いきや、すべて実在のモデルがいるとのこと。そうか、クイズ研の連中はこんな活動を当時してたのか、と学生時代を思い出しもした。自分のころはそれこそウルトラクイズを筆頭に、多くのクイズ番組があり(今もあるが、別の番組みたいにクイズが少ない)、結構はまったりしたが、今もそういう種の人たちはしっかり大勢いるんだろう、とか思ったり。
     最後に福留氏が書いているところで、ああ、そういえばと一気に当時を思い出した。ウルトラクイズ初代王者の人(ぶっちゃー?)とか・・・・。これで星が1つ追加。小説としてはさすがに世代が違いすぎて没入とまではいかず。でもさらりと楽しめた。

  • クイズへの熱がすごい。何かに一生懸命になれるなんてすてきなことだ。
    2013/08/13

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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