作品紹介・あらすじ
ニューヨークの投資ファンド社長・鷲津政彦はバブル崩壊後の日本に戻り、瀕死状態の企業を斬新な手法で次々と買収・再生していった。
感想・レビュー・書評
絞り込み
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大森南朋主演の投資ファンドドラマ。小説の方が読み応えがある。面白い。
【印象的な言葉】
・サラリーマン 仕事を聞かれてお金をもらう人と答える日本人はアメリカなら笑い話。職業を答えられない。
・バナナ野郎 外は黄色だが中身は白。
・形あるものはいつかは滅びる。
・あなたはあなたらしく生きて。
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これは面白く読み応え充分!
会社再生、ミカドホテル再建などが気になる。
下巻も楽しみ。
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さすが人気シリーズ!
読み応えがあって面白い。
500ページ近くかけて、
上巻終わりでやっと物語がスタートした感じ。
序盤が長かった〜
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感想
他の読者の評価が高かったので読んでみることに。一度、ドラマで見たことがあったが、改めて本で読むと面白かった。
銀行というシステムを作った欧米に対して、バブル期の日本人は手をこまねいて買い叩かれるのみ。金融業界の抜け穴もたくさんあり、魑魅魍魎の金融界を描いた作品。
日本が鷲津に買い叩かれているのに、なんだか鷲津を応援したくなってしまう魅力がある。
あらすじ
ニューヨークでジャズピアニストを目指していた鷲津は、あちらで投資ファンドの社長に見そめられ、企業再生で利益を上げるハゲタカビジネスの腕を磨く。
90年代になり、バブルが崩壊した日本市場では銀行が不良債権を売り払おうと必死になっていたところに、鷲津率いる投資ファンドが入り込み、巨額の利益を上げる。
三葉銀行の芝野は、バルクセールを成功させ、銀行の不良債権を着々と処理していたが、バンコク支店への異動を命ぜられ、銀行をやめて企業再生をする決心をする。友達のスーパーを3年で見事に再生させると共に、家族の放蕩経営をしていた友人を切る決意をする。
日光の格式あるミカドホテルの令嬢であった貴子は、スイスへ留学後、外資系のホテルで修行し、役員まで打診されたが、自分を育てた祖母の死をキッカケにミカドホテルの再建に乗り出す決意をする。
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T図書館 再読
2004年 デビュー作
プロローグ 破滅(おわり)の始まり
1部 バルクセール
2部 プレパッケージ
元ピアノを学ぶ学生→投資会社ホライズン社長(のちに会長)の鷲津政彦
三葉銀行ニューヨーク支店→日本の開発室へ異動(のちに退職しえびす屋の社長)の芝野健夫
ロイヤルセンチュリーホテル室長の松平貴子
この3人の視点で話が平行して進む
《感想》
ドラマが好きで見ていた
「ハゲタカ」と「バイアウト」の原作を再構築していた
「ゴールデンパラシュート」「ホワイトナイト」等、何だそれ?と言った金融用語が飛び交って面白かった
しつこく繰り返された場面が多かったものの、6話しかないので展開が早くスピード感があった
一方原作では、それほどスピード感はなかったが、セリフ等で鷲津の独特の性格や策士ぶり、真面目じゃない日本の内情が鋭く描かれており、この頃の銀行の悪質があぶりだされていた
鷲津等は汚い手を使ったりもするが、全うな精査をしていた
本来外資は悪者ではない
悪は銀行である
バブル時に多額の融資させ、焦げ付かせた
バルクセールで債権を売る行為は、債権者にしてみたら、ゆめゆめ思わなかったことだろう
その債権者も、実は銀行にいいように踊らされ、本業を圧迫する無理な借入をしてしまったことが多々あった
よって外資に文句が言えるはずはない
その矛先は、自分もしくは銀行なはずなのだ
その辺りもしっかり描かれており、頷きながら読んでいた
また鷲津と柴野は頭が良く切れ者
やり方はあい対するが、お互い一目置く存在の構図が面白い
今後、貴子との絡みが見物だ
原作とドラマの相違点で気づいた点があった
ドラマで鷲津は三葉銀行出身だったが、原作ではそうではなく、大阪出身で銀行に並々ならぬ恨みを持った人間であった
これは原作の核というべき事柄だけに、ドラマでは別物にしてしまったのは疑問が残った
アランの言葉
149本当にこの国はファンタジックな国ですよね
世界で最も治安がいいのに、その国でエグゼクティブだと思われている金融界がギャングたちと仲良しなんですから
リンの言葉
私も日本には本音と建前があることは知っていたけれど、そのギャップは半端なものじゃないもの
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ハゲタカ、バイアウト、レッドゾーン、グリードまで全部読み切った。
実際のバイアウトよりもちろんかなりドラマチックだが、モデルとなった案件に関わった人に聞くと断片的に実際のストーリーが混ざっているらしく、それを想像しながら読むとかなり面白かった。
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・事業再生や金融の現場やルールがわかった
・続編も読みたい
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バブル崩壊後のリアル。
サラリーマンではなくビジネスマン
著者プロフィール
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。
「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」
真山仁の作品