時の鳥籠(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 82
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778145

作品紹介・あらすじ

来世紀小説の方向を示す超絶の問題作品!
初対面のはずの少女を見て女は思った。(私はこの子がもうじき死ぬのを知っている)と。そのまま女は意識を失い、救急病棟に運び込まれた。女は何を知っている? 衝撃の下巻!

感想・レビュー・書評

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  • めちゃくちゃヘンな小説だが、下巻では展開が早くてダイナミックに物語は進む。
    文中あまり語られていない裕子の友人の事件の「動機」はタイムパラドックスを上手く描いていてとてもよい。語られていない物語は、次に繋がるらしく、一大サーガとしての期待感あり。そこにあるのは愛なのかエゴか。
    同じ場面を多視点から描くので水増し感はあるが、そこに目眩感がある

  • 前作、『記憶の果て』ともはや一体化した物語であり、絶対に前作を読んでから読むべき作品。

    前作の伏線を回収している部分もあるが、謎はさらに増える。前作の謎もまだまだ残っている。

    前作と同じくSF、ミステリとしても面白いのは間違いないが、やはりこの言葉では言い表せない、捻くれているけれども地に足がついており、けれども現実とは一線を画すような世界観、雰囲気が素晴らしい。

    もうこのシリーズ読破するしかない。

  • SF・ミステリー・サスペンス…だとは思いますが、ジャンルの分類は困難。
    上下巻だけでなく、前作『記憶の果て』まで含めて、あまりにも複雑な物語。
    個人的には、読了後、物語の繋がりを必死に考えるのが一番楽しい。
    主題『時の鳥籠』だけでなく、副題『The Endless Returning』も秀逸。
    上下巻合わせるとかなりのページ数ですが、一日で一気に読めました。
    前作も合わせて、時間に余裕のある時にまとめて読むことをお勧めします。

  • 前作の記憶の果てから繋がり、時の鳥籠もとても面白かった。そしてまたもや続きが気になります。
    次は頭蓋骨の中の楽園です。

  • 2016年3月7日読了。
    2016年75冊目。

  • 「記憶の果て」の後日譚ともいえる内容(すでに本書を読み終えた方にとっては、この表現には違和感を覚えられるでしょうが)で、前作を読んでから読むのが必須だと思います。
    前作で投げかけられたままの謎が明かされたり、脈絡なく見えたエピソードが思わぬところで相互にリンクを見せる様が、読んでいて快感を覚えます。
    詳しく話そうとすると、どうしてもネタバレになり兼ねないので、あとは読んでくださいとしか言えません。
    ラブストーリーであり、SFでもあり、そしてやはり疑いなく紛れもなくミステリーである本作。
    オススメですよ。

  • 恐らく『記憶の果て』を読んでいないと面白さが伝わらない作品ではないだろうか。この作品だけ読んでも消化不良を起こすのではないかと懸念する。

    面白さは、それほどでもない…違和感が強く残る不思議な作品と言っておこう。

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著者プロフィール

1978年、神奈川県生まれ。1998年、『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞しデビュー。『時の鳥籠』『頭蓋骨の中の楽園』など、著書多数。2020年、急逝。

「2020年 『こわれもの 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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