- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062778251
作品紹介・あらすじ
我が家を地獄につきおとしたのは、母でした――娘の口から明らかになっていく、母の異常犯罪とは。悪意とはなにかを考えさせる問題作
感想・レビュー・書評
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鬼畜な母親とその家族を描いたミステリー。
探偵が事件関係者にインタビューをする独白形式で、事件の全容をあぶり出していくストーリー展開が良かった。
最後のどんでん返しは見事に騙され、かつ私の好物とするイヤミスであったが、張り巡らされていたあらゆる伏線の回収がとても丁寧過ぎて、読後達成感が薄かったのが残念。
しかしながら初著者作品としては好印象。
もう一冊の積読も続けて読むとしよう。
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き‐ちく【鬼畜】 〘名〙 鬼と畜生。 転じて、残酷な行ないをする者。 恩義を知らない者(コトバンクより)
夏の陣。こうも暑いとホラーを欲する。
ページの向こうで繰り広げられるであろう、とんでもなく残虐で猟奇的な〝人間〟と、これまたとんでもない恐怖に晒された〝獲物〟との非現実の世界に身を投じようと、少しの躊躇いと少しの好奇心で読み始めたけれど、吐き気を催すような映像型ホラーではなく心理的なホラー。
とは言え、関係者の死がどれも見事に肥やしとして利用されているので、鬼畜であることは間違いない。
私立探偵が一人ひとりの証言を聞いて答えを導き出す。この手の手法を用いる場合、たいていは1つの事件がだんだんと様相を変えていき、真相があらわになると言う感じなのだけど、これは幾つもの事件について真相に辿り着くので読み応えはある。
家族が死ぬたびにお金持ちになってゆく母。疑われることなくいかにして母は死を肥やしとしてきたのか。
唯一の生き残りである末娘が語る真実と、探偵がたどり着こうとする真実が徐々に変化してゆく。
登場人物の印象が読み進めるうちに変わってゆくとこや、謎解きと動機、私立探偵が話しを聞いて歩くというところも上手いなと思う。
身の毛もよだつホラーではなく、あるところに鬼畜と呼ばれる女がおりましたサスペンス。
今年の16冊目 -
⭐️5.0
夜中に読み終えたけど興奮冷めやらずで
寝不足になった笑
作者のデビュー作とは思えないほど
練られたストーリーで終盤は何回も騙されて
え?え?えー!?とビックリしまくり笑
元弁護士だから書けるお話。
鬼畜の家だけどグロさはほぼなく(動物が死ぬのは嫌だったけど)人間の怖さを思い知らされた。
面白かった、騙された本ベスト3には入る
すごーくお気に入りの本になりました。
読み終えたばかりだけどまた読みたい笑 -
母親に支配された家族に巻き起こる数々の死。唯一の生き残りである末娘の証言を探偵目線で追うミステリー。
鬼畜とは、何が真実なのか、最後まで目が離せない。これが一作目…すごい -
面白かった。けど内容的に趣味に合わない感じで星3つ。
探偵が話を聞いて、相手が話す感じで物語が進むのは面白かった。
こういう作りは好き。 -
ラストありきの無理矢理感
鬼畜と言いうほどの狂気はないような
題名からは少し拍子抜け -
一途な思いはここまで貫けると怖くもあり哀しくもあり
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全然想像してない展開だった(笑)
まさかそう来るとは…
それにしても、母親の胸糞悪さがすごい。 -
深木章子氏、デビュー作でこの出来は凄い。徐々に真実に近付いていく構成も読み応えがあるし、作者の特徴でもある緻密なヒントはデビュー時点で健在。バラされた後も、そんなのあった!?と思いつつも、そう言われたらそうか、と納得せざるを得ない。そのあたりもさすが元弁護士と思える。しかしながら中身はイヤだらけの胸糞ミステリ、後味も良くない。
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子を手にかける母。
血の繋がりはなんの意味もないのか。
驚愕の結末でした。