- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062820745
感想・レビュー・書評
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日本スケート連盟への苦言をはっきり具体的に書いているのがよろしい。外様だからこその強み。
私生活ではモロゾフの女出入りについて書いてないのが減点。
荒川静香と安藤美姫、高橋大輔のファンは必読。真央ちゃんの台頭は荒川さんには脅威だったことがよーく分かりリアル。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コーチは選手の全てに目配りし、成熟させるため、多くの体験をさせる。日本人なら「目的・理由」が明確である必要があり、米人なら「ただこうしたいから」という理由で出掛けられる。「お待ちかね」の人になるため他人の耳目を惹きつける策を常に講じる。長期目標は「継続力の源泉」、短期目標は「正道を歩む刺激・モチベーション、小さな達成感」。燃え尽き症候群は自身の驕りと捉えることもできる。個性、特性、資質、バックグラウンドの分析なしに良い方策は出ない。天才には必要ないが、努力が必要な人は、「なぜ上手くいかないのか?」「上手な人とどこが違うのか」考え抜く。など、なかなかにコーチングスキルの実読書といえると思う。
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メモ
・彼の自信満々な「勝ち方」というものがここ最近通用していないという現実。
・そして不思議なほど触れられていない織田選手。 -
私がニコライ・モロゾフに関心を払うようになったのは、まさにキス&クライがらみ。選手の演技が終わり、リンクで観客の声援に応え、キス&クライに移動し、採点結果が出るまでの間。テレビカメラが、リンクからフロアに上がった選手に健闘を称える様子のモロゾフを捉える。難度の高いエレメントをこなした瞬間にガッツポーズのモロゾフの録画を流す。キス&クライに選手と一緒に座り、ハグやらキスやら励ます様子やら。コーチとしては若く、イケメンのモロゾフが、我が事のように、ガッツポーズで喜び、リンクからフロアに上がる選手を満面の笑みで迎え、そこそこの演技に「世界最高得点間違いなしだ!」と囁いてでもいるようなハグ。そもそもスラブ的四角っちい顔の彼をイケメンに見せているのは、その情熱的でポジティブな表情だ。
かと思えば、新採点システムを研究して、得点の出るプログラムを作るコリオグラファーと評判がある。熱血漢のふりをしながら、実は、冷静に計算している?というところが、気になっていた。
今や日本人スケーター御用達コーチとなっているモロゾフ。
腹に一物持っている、まちがいなく。
週刊誌が報じていた安藤美姫とのオフアイス・ライフも気になるところ。
そんな私の関心に応える、この一冊。
案の定、モロゾフのクセモノ振り、大炸裂。次々披露される奇策。荒川静香、高橋大輔、安藤美姫。それぞれに、その時々に応じて展開された奇策によって選手を短期間に伸ばしたり、タイトルへの障害を取り除いたり。本人たちは、これを読んでどう思うのだろう。安藤美姫や織田信成は、いまだにモロゾフに師事しているのに、こんなに手の内をばらしちゃって大丈夫なんだろうか。また様々な戦略は、コーチとして、他のコーチや関係者に読まれて、警戒されたり、真似されたりという懸念はないのだろうか?
トリノで荒川が、世界選手権で安藤が、金メダル確定となったとき、モロゾフは泣きつづける教え子に「今日この場所から君はお金を稼ぎ始める。だから発言とふるまいに頭を使わなければいけない」とナイーブ(幼稚)な日本人にいささか呆れつつ、コーチとしてオフリンクでも正しい振舞いを教えるという記述がある。
よく泣く日本人、また依存心の強い日本人というものに、異文化を感じているようだ。モロゾフは元々日本通というわけでもなかった。しかし、そこは何事においてもなされるという徹底した研究によって、日本人の長点、欠点を見極め、コーチングに生かしている。
とは言え、モロゾフは理解した気になっているようでも、日本人の私から見るとずいぶん変わった見解だと思える記述もちらほら。
特に安藤美姫との諍いの記述は、私には、コーチと教え子というより、恋人同士の犬も食わない喧嘩にしかうつらない。一般的な飼主が飼犬に対して理解していると思っていると同じぐらい誤解に満ちている。この温度差が面白いっちゃ面白い。それでもモロゾフのやり方で二人はうまくいっているのだ。まるで飼犬が自分を理解されなくても飼主を理解し従い愛情を示すように。
今日から世界選手権。安藤美姫はでるかどうか知らないけど、モロゾフは確実に出てくる。これを読んでから、キス&クライやリンクサイドでどんな顔しているか、見てみましょう。 -
参考になりました
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フィギュアスケートのコーチで振付師でもあるニコライ・モロゾフさんの本。
モチベーションを維持する方法とか、個人の自己啓発としても学ぶところが大きい本でした。
巻末のジャンプ解説がとてもわかりやすい絵入りで良かったよ! -
荒川静香、高橋大輔、安藤美姫。
日本を代表するフィギア・スケーターたちのコーチをつとめたニコライ・モロゾフ氏のエッセイ。
3人が活躍した時の舞台裏が書かれていて興味深い。 -
お酒を片手にモロゾフにツッコミをいれるための本
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モロゾフの言い分がおもしろいな。やっぱりけっこうめちゃなことをしていると思うが、彼が日本を強くしてくれた面もあるし。高橋君の選手としての基本はモロゾフが作ったろうし、安藤さんも当然ながら。各選手のモロゾフから見た特徴も興味深い。