- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062837484
作品紹介・あらすじ
猫パーセント趣味で書かれた小説です。――西尾維新
完全無欠の委員長、羽川翼。阿良々木暦の命の恩人である彼女はゴールデンウィーク初日、一匹の猫に、魅せられた――。
それは、誰かに禁じられた遊び……人が獣に至る物語。
封印された“悪夢の9日間”は、今その姿をあらわにする!
これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異!
知らぬまに、落ちているのが初恋だ。
感想・レビュー・書評
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結局は問題の先送りでしかない。まあ、問題なんてそう簡単に解決できるものではなし。それでも、そんな委員長ちゃんが好き。
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好きかなーって思って。
好きかなーって感じて。
好きだってわかる。 -
西尾維新が放つ青春怪異譚、待望の最新刊! アニメ『化物語』絶賛御礼!ついに語られる、ゴールデンウィークの真実。 完全無欠の委員長・羽川翼が魅せられた怪異とは? ……知らぬまに、落ちているのが初恋だ。
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「白いネコなのに、ブラック」 うまい対です。
アララギ君はいろいろな意味で男です。 -
“とにかく。
親ではない親を。
娘を殴るような親を——庇おうとしている。
そんな羽川が。
僕は友人として——素直に気持ち悪かった。
なんだこいつ。
なんなんだ、一体。
「暴力が仕方ないなんて——何言ってんだよ。お前がそんな言葉を吐いちまっていいのか?それは、お前が、もっとも許せないことじゃ——」
「いいじゃない——一回くらい」
羽川はそんなことを言った。
いや。
僕は、そんなことを言わせた。”[P.120]
「つばさファミリー」
知らぬまに、落ちているのが初恋だ。
“「だけど阿良々木くんの気持ちってのも、あるんじゃないのかい?」
「僕の——気持ち」
「僕はてっきり、阿良々木くんは委員長ちゃんに恋しちゃってるんじゃないかと思ってたけれど」
「馬鹿言うなよ」
僕は笑う。
にやりと笑う。
そして——
ここはにやりと笑って、格好のいい場面である。
「僕は羽川に、恋しちゃってねーよ」
「そうかい」
「そうだよ」
そういうことに——しておこう。
それが一番、幸せだ。
はっはーと、忍野も笑った。軽く笑った。”[P.301] -
全作で月火ちゃんが足りないとぼやいたら、冒頭から月火ちゃん全開でたまらんかったっす。
そうかと思えば、後半重た過ぎる、深過ぎる、ギャップあり過ぎるで、まあそこがまたいいんだけれども。 -
軽いようで、軽くない。むしろ重めの羽川さんのお話。彼女のことを知れば知るほど好きになる。ルンバに頭をこつかれて毎朝目覚めるなんて。少し萌えたけれど。彼女の痛々しいほどの正しさは胸が痛くなる。 でもところどころ抜けているところがあって(と言っても正常な精神を保つための防衛本能だろうけれど)可愛らしいなとも思う。 阿良々木くんに言わせると、「不幸な女子なんて萌えるだけだろ」
そして何よりも、前半部分の月火ちゃんはもうなんだこの可愛い生き物。いちいち可愛い。一挙一動に萌えてしまう。バールがよく似合う。浴衣にハイソックスというのは斬新なコーディネートだなぁ。さすがです。 -
暦と月火ちゃんの見開きだけ予定「パンツ」談義が数十ページに及ぶ前半。
(どこまで続くんだ? アニメ化するときどうなるんだ?)と思いながらもサラサラ読んで。
後半は委員長とのバトル篇。
忍野の言葉に脳が引っ張られる。
「正しさ」を圧倒的に浴びせられる側がどうなるのかという描写に考えさせられた。
あとがきに、
「問題は解決しないよりも解決したほうが良いに決まっているけど、解決したことによって混乱や戸惑いがむしろ増すことも少なからずあったりなかったり」
とあります。
どこかの元首も言っていた。
「現世代では解決できない。無理に解決しようとせず未来の人たちが良い解決策を生み出すことに期待すると」
真面目なことを書いていますけど、物語はエンターテイメントです。
「化物語」、「傷物語」、「偽物語」でチラチラしていた物語がつながっていきます。
明らかになっていきます。
物語シリーズが軽快に愉快に悦に入っていく。