- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062838788
感想・レビュー・書評
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高校卒業の翌日、暦は新たな怪異と遭遇する。
あとがきで、「読んでも読まなくても」とか箱に「趣味で書かれた小説」とかあるんですけど、でも、ようするにこれまで暦自身について語られてない所以で派生したものではないかと思う。
語り部であるにも関わらず、体をはってそれぞれの怪異と対峙してきたにも関わらず、なぜ?という部分があやふやなままきているのだと思う。
そう、なぜ阿良々木暦は怪異と遭遇するのか。そして、それを見て見ぬふりがなぜできないのか。
なぜ??
前作「終物語」で一応、高校にはいってやさぐれてた理由は語られた。
が、だからといって、いきなり吸血鬼に体をさしだした理由にはならないだろう。
で、今回のでそのなぞが解けたのかといえば、そうでもない。
まぁ、結局すべては暦自身が原因であり、彼が招いてしまうことなのであるという、さすがに「続」をつけただけのことはあるって塩梅だ。
ともあれ、暦は高校を卒業して大人になっていく。
それも、切なく大人になっていく。
その切なさを描いたもののように感じた。
うん。
大人になることで、失うものは本当にはないのかもしれないが、置いていかなければならないものは確かにあるよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幸せな老倉育がいる、というのが一番良かった。
もう登場することは無いと思っていたし。 -
いや、『物語シリーズ』もこれで完結かと思うと中々に感慨深い。はじめは前アニメ後ラノベの順番で読み始めたけど、ドップリとはまってしまったよ。
阿良々木暦という主人公は自分が知る中でもかなり好感触の主人公だった。まあ、自分の場合は極端にチグハグな存在でもなければ、登場人物の美点をみているようなので意味がないかもしれん。
物語は高校を卒業し、大学の合否発表を控えた何者でもない暦が体験する物語だね。
[more]
途中まで完全に騙されていたよ。鏡がキーワードだったから、単純に反転した世界か、コンプレックスが具象化した世界だと思っていた。月火に変化が無いのは今まで物語からコンプレックスがなさそうだなと思ったからだったな。
駿河の母親である遠江が出てきたのには驚いたな。なんかなんでも知っていそうだったけど、何者だったのだろうか?まあ、どうでもいいよね。 -
心残り(できなかったこと)なんて誰にでもあると思うけど、
鏡の残りの反射率を「引っ張ってくる」ことで、
高校生活を思い返すという物語にしてしまう西尾維新には本当恐れ入ります。
暦の、ある意味自己犠牲的な正義感は、
どこからくるものなのか常軌を逸していて、
ヒロイン達の抱える問題を理想的な形で解決してやれなかった「心残り」というところに焦点を当てた物語でした。
これまでの本編では、必死にもがきながら、文字通り必ず死にながら(毎回ではないけど)、それでもいい方向に向かうように頑張ってきた暦だけど、後から思い返してみると、「あのとき、こうしてればよかったなあ」と思ってしまうあたり、やっぱり暦はどのキャラクターよりも人間くさく、人間らしさを持ってる魅力的な主人公だと思います。
信号が青になった時、
一歩目は右なのか、それとも左なのか、
そんな悩みをがはらさんのジャンプで
一掃してしまうあたり、がはらさんらしいなあと微笑ましく思いました。
印象に残ったシーンはいっぱいありましたが、
1番好きなのは、暦が鏡の中に吸い込まれた時に、思わず「し、しのぶっ!!」
と足元に向かって叫んだシーン笑
かなりマニアックなところ選んだかもしれないけど、やっぱり暦にとって忍は一連托生の存在なわけで、身の危険を感じた時に真っ先に助けを求める先は忍なんだなあと。 -
カーテンコールのような話。
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まぁ、エクストラステージみたいな一冊。
芸風相変わらず。謎が提示される、これから出てくるであろう登場人物を予感させつつ引っ張りに引っ張る、ちゃんと広げたぶんの風呂敷は回収しつつ、次回作への布石はちょっとした台詞の中でばらまいていく。ここまで無駄がないと職人芸と読んで差し支えあるまい。
「本編にひたぎを出さない」というのも、読者に含みを持たせる上では作戦通りなんだろうか。 -
うーんこの蛇足感❨誉め言葉❩。最後の最後まで楽しませてくれるぜ!って思ってたら、まだ続くんかい!?今後の情報に期待しよう。
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育ちゃんかわいい!
こういうのいいなぁ。