セロひきのゴーシュ-宮沢賢治童話集4-(新装版) (講談社青い鳥文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062850520

作品紹介・あらすじ

宮沢賢治という人は詩人で、童話作家で、科学者で、農業技術者で、農学校の教師で、熱心な仏教(法華経)信者でもありました。さまざまな面をもちながら、星や雲や風、鳥やけもの、木や石など自然界のあらゆるものを題材に、すばらしい童話を創り続けたのです。賢治の代表作『セロひきのゴーシュ』をはじめ、『どんぐりと山猫』『貝の火』『グスコーブドリの伝記』ほか、詩『林と思想』を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 『詩・林と思想』
    ちいさな林にわたしの考えが流れていって…という詩

    『セロ弾きのゴーシュ』
    下手くそセロ弾きのゴーシュのところに毎晩動物たちが訪ねてきて「先生、音楽を聴かせてください」と言ってくる。なまいきだ。なまいきだ。なまいきだ。それなら聴かせてやるから聞いてみろ!

    『どんぐりと山猫』
    一郎のところに山猫からの めんどなさいばん の招待状が来ました。
    行ってみると山猫裁判長が毎年どんぐりたちの争いに困ってるというのです。

    『貝の火』
    ひばりの子供を助けたうさぎのホモイは、その御礼にと素晴らしい宝の「貝の火」をもらいます。
    素晴らしい宝をもらったホモイは他の動物からも特別扱いされます。
    ホモイはだんだん増長してきて…

    『グスコーブドリの伝記』
    森に住むブドリと家族でしたが、冷害飢饉により離散してしまいます。
    ブドリは一人で働きながら育ち、やがて発電所を作る仕事につきます。
    発電を利用して、肥料を降らせたり温度調整をすることができるのではないか?そうすれば、僕達のような子供を減らすことができるのではないか。
    ブドリはある決断をします。

  • この中には 詩・林と思想
    セロ弾きのゴーシュ 貝の火 グスコーブドリの伝記 どんぐりと山猫が収録されています。
    セロ弾きのゴーシュ 私が初めて好きになった宮沢賢治作品です。

    どんぐりと山猫 どんぐりたちの言い争う様子がすごく可愛かったです。

    グスコーブドリの伝記
    それが良いか悪いかは分からないけど人のために自分の身を犠牲にできる人ってすごいと思います。
    ブドリをとても尊敬します。

  •  町の活動写真館の仲間の中でも、一番演奏が下手くそなセロ(チェロ)ひきのゴーシュがどのように努力し、成長していくかを描いた作品。6段落構成で描かれている。
     数多くある宮沢賢治の短編作品の中でもこの話は特に話の構成がしっかりしていてとてもおもしろかった。
     僕が、この話で一番印象的だったのが第1段落の『ゴーシュは虎みたいな勢いでひるの譜をひきはじめる』という文章だ。人をあえて動物でたとえるという所が、宮沢賢治らしい表現だと思いとても素晴らしいと思った。他の様々な場面にも宮沢賢治独特のおもしろい表現がいっぱい組み込まれており、見ていて全然あきなくてすごく見やすかった。宮沢賢治の本の中でもオススメできる一冊だ。

  • 子供の頃に読んだはずだったけど、ほとんどの部分が抜けていて、新しい気持ちで読めて面白かった。もっと読みにくいイメージを持っていたけれど楽しかった。
    セロひきのゴーシュですっかり暖かくなった。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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