- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062880138
感想・レビュー・書評
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105円購入2012-09-16
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母語でなく、ひとつの言語としての日本語を眺める。語彙が多く音が少ない、拍の考え方や文法など、意識していなかった日本語の特徴を改めて説明されると、新鮮で面白い。
言われてみれば確かにそうだ!という納得もあるし、外国人は日本語のこういう点が理解しづらいのかという発見もある。さらにそういう特徴のある日本語を母語とする自分が、外国語を学習する時に困るのはどのへんだろうかという洞察にもつながり、2段階くらいメタな視点が手に入る。
テンス(時制)、アスペクト(相=ある動作や出来事がどの局面にあるか)、ボイス(態=表現された出来事を誰の立場から見るか)、ムード(話者の心のありよう)といった要素から、短い文章を分析する第5章も面白い。
そういえば知人に聞いた話で、高校生に「○円からでよろしかったですか」という言い方のおかしさについて説明する苦労を聞いたことがある。非ネイティブに限った話ではなく、日本語を母語とする日本人に対しても、場合によっては伝統的な国語の文法よりも、この本のような語学としての日本語学習ノウハウで接する方が効果的な部分があるかもしれない。 -
人の文章をチェックしていると、「意味は分かるけど、この日本語、何か違うんだけど…うーん…」と、うまく説明できないことがよくあって、自分の日本語力の無さも反省しつつ、教える側の立場から勉強するのはちょうど良かった。
「日本語は難しい」とは日本人からよく聞く台詞。
文章と話し言葉は多少違うとしても、日本語が難しいというのは体系立てて教えられてないからなのかもしれない。
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外国人に日本語を教える立場からみた日本語は、日頃日本人が思い込んでいる「むずかしい」「特別」といったイメージとはかなり違うものかもしれない。
この本の内容のようなことを、小学校高学年から中学ぐらいで英語(外国語)学習に先立って(あるいは並行して)扱えば、語学学習のうえでも、この先外国語として日本語でコミュニケーションする人々との共生社会を築いていくためにも役にたつと思うのだけど… -
勉強になりました。
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日本語を第三者から見るとこうなるのか、と新たな発見があった著作であった。しかし途中から日本語を教える立場に立った内容に特化してしまい、興味から外れてしまった。
しかしながら良本だと思います。 -
日本語について、あまりにも知らないことが多かった。母語と外国語との違いについて、いろいろ考えさせられた。外国人に日本語を教えるのは、いろいろな知識が必要だとわかった。
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カテゴリ:図書館企画展示
2015年度第1回図書館企画展示
「大学生に読んでほしい本」 第1弾!
本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。
木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。
開催期間:2015年4月8日(水) ~ 2015年6月13日(土)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
◎手軽に新書を読んでみよう
1938年に岩波新書が創刊されたのが新書の始まりです。
値段も分量も手ごろな新書は「軽く」見られがちなところもありますが、内容的に読み応えのあるものも多くあります。気に入った著者やテーマで探してみるとけっこう面白い本が見つかるものです。広い視野を持つために、興味や関心を広げるために新書の棚を眺めてみましょう。刊行中の新書を多様な角度から検索できるサイトもあります。(「新書マップ」)
◇新書で日本語を知ろう
分かっているようで分からない日本語。まずは知ることですが、難しく考えず日本語の本を読んで親しんでみましょう。大切なのは気持ちですが、誤解を招かない表現もまた大切です。大学生として、社会人として知っておいて損がないのが日本語の知識です。 -
母語としてではなく、一言語として日本語を客観的にとらえ直すことを意図した本。テーマも内容も面白いっす。
・著者は1961年生まれの認知言語学者。TUFSでは留学生に日本語教育をしていたそうな。
・本書の記述自体も、かなり平易な表現を使って書かれている。日本語学習者を意識しているのかも。
【目次】
第1章 日本語はどんな外国語か?
第2章 日本語の読み書きは難しい?
第3章 日本語の音はこう聞こえる
第4章 外国語として日本語文法を眺めてみると
第5章 日本語表現のゆたかさを考える
第6章 日本語教育の世界へ
日本語学・日本語教育についてもっと知りたい人のためのブックガイド -
日本語学の入門書として。文法論に加え、外国語母語話者(へどのように教えたらいいのかという指導法に近い内容も収録されている。