学び続ける力 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881883

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  • 学ぶ楽しさ、大学で教える、身につけたい力、読書の楽しさ、学ぶこととは。
    子供から大人にまで誰にでも分かるように解説できる知識と教養を持っている著者にも関わらず、未だに身銭を払い学問の戸を叩いてるとは驚かされる。現在大学で教壇に立つ著者の視点から、社会人や特に大学生などの学ぶ人へ向けて「学問」の学び方や捉え方、考え方を語る。

    本を読むことが自分にとって、現在唯一の勉強方法なので"第4章読書の楽しさ"は特に関心を持った。ただ読書するだけでは、著者の考えを反復するだけでほとんど身にならない、まるで点線で書かれた字をなぞるだけの習字様なものだと。確かに読書すると、この本から何を学んだのかまったく語れないこともある。そのためにアウトプットを増やしてみたり、メモしてみたりと工夫するが、そういった小手先ではないのかもしれない。すぐに「役立つ」ばかりを意識してきたが、一見役に立ちそうにないことも、実は栄養になるのかもしれない。もっと幅広いジャンルに手を伸ばし、考えることも意識しながら続けていきたい。


    メモ
    読書について
    ・(ショーペンハウエル)読書は他人にものを考えてもらうことである。他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。だから読書の際にはものを考える苦労はほとんどない。
    →読書はザルで水をすくうようで50分の1栄養程にしかないと言うショーペンハウエルの言葉を読み、著者は、意味があると思った本については、すぐに次の本にはいかず、しばらく余韻に浸ること。著者が何を言いたいのか、そこから自分は何を得ることがあるのかと考える時間を持たなければならない。

    ・すぐに役立つことは、すぐに役に立たなくなる。一見役に立たなそうなことが、長い目で見ると心の栄養になったり、自分を高めたり、世界を広げてくれる


    学ぶこととは
    ・「自分の存在が社会の中でどんな意味を持つのか、客観視できる力を身につけること」客観的になれるかどうか、視野が広げられるか、枠の外側から眺められるかどうか、そういった力をつけることが教養を学ぶこと

  • リベラルアーツとは何か。
    すぐに役にたつものは、すぐに役にたたなくなる。
    8年前の著作を読み、はっ!と考えさせられる。
    勉強にたいするモチベーションがあがった。

  • 最終章にエッセンスが凝縮されている。たまにこのような本を読んで勉強意欲を継続させるのは大事。

  • 教養について、歴史的な経緯も軽く踏まえつつ、身近な表現で説明してくれている本。

    かつての「たくさん本を読んでいていろいろなことを知っている」という教養のイメージから、今では「こみっとめんとしたり、エンゲージメントしたり、さまざまな実践能力を兼ね備える」ことこそが教養であるという。

    「読書がなければ教養は身につかないけれども、読書しただけで教養が身につくわけではない。」

    「何かを学ぶとき、単に「事実としてこんなことがありました」だけで済まさない、そこから何が言えるのか考えてみるのです。 」

    「歴史を学ぶというのは、ものごとの因果関係をきちんと知ることです。それを知ることで、これからの時代についても、推測したり、自分なりの考えが持てるようになったりします。 」

  • 生涯を通して「何を」「どう」勉強するか、について述べられている。

  • 「肩書きで仕事をするな」

    「すぐ役に立つことはすぐに役に立たなくなる」

  • 植木洋先生 おすすめ
    1【教養】002-I

    ★ブックリストのコメント
    「すぐに役立つことは、すぐに役に立たなくなる」世界で大切なものは、「すぐには役立たない」が「ずっと役に立つ」、「教養」であり、それを得るには「学び続ける力」が必要であることを教えてくれる。

  • .

  • 池上さんの今までの勉強法が序盤に記載されていた。今更ながらどうして学ぶことが重要なのか解説されていた。勉強というより学ぶ姿勢についてよくわかった。また、アナウンサーをやめてから人に教える際の工夫や方法についても記載されていた。講義をする機会が増えているため、参考になる部分が多かった。

  • “自分が実際に体験できないことを追体験する。それが読書の醍醐味だ”

    ショーペンハウエル『読書について 他二篇』
    読書は、他人にものを考えてもらうことである。
    本を読む我々は、他人の考えてた過程を
    反復的にたどるにすぎない。

    ただ、ただ気になった本を片っ端から読んでいるけれど
    旅行や冒険している気分でその時は楽しけれど
    しばらくすると覚えていないのはそういう事かと目から鱗
    まぁ、現実逃避出来るからいいんです。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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