- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062881975
作品紹介・あらすじ
「反日」の背後にある国家の動揺。丹念な取材から浮かび上がってきた現代中国の最深部。
感想・レビュー・書評
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一概に中国脅威を訴えるわけでもなく、かといって中国に迎合するわけでもなく、長年現地を取材してきた人ならではの中国観察だと思います。続けざまに文春新書で『習近平の密約』を上梓されていますが、こちらの方が習近平に至るまでの過程が描かれていると思います。
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「中国通」と言われる人がいます。やたら、中国のことに詳しい。
しかし、その八割は、なんちゃってです。言葉もあまりできないですし、
行動範囲も、限られています。
著者は、数少ない「中国通」です。
「反日」の構造がよくわかります。
反日を知ることは、中国の今の政権の状態を知ることです。
それは、権力争い、そのものの構造です。
私は政治には、疎いですが、中国で働いていると、必ず、「政治」を考えさせられます。
中国には、人間関係らしい、関係は、あまりないと思います。あっても、日本のそれとは、だいぶ
違います。
あるのは、政治的関係のみです。中国人3人が集まれば政治が始まります。
協力、協調、、、人間関係に関係する全てのタームは政治の上にあります。
中国で、成功するとは、経済的にではありません。必ず、政治的にです。その上に経済がのっかているだけです。
日本では、政治で決まったことなんて、あまり興味がありませんが、中国では、それが全てです。
毎日流れる汚職のニュース、賄賂で捕まった役人のニュース、、、反日活動をする前に、もっとやることがあるだろう
と思いますが、これも、違います。反日活動は、全て、政治的な意味が込められているからです。
反日が反政府に、大きく傾いている今、党の舵取りをどうするのか? -
丁寧な説明を心がけていることがよく伝わった。反日感情を表層で受け止めず、現実主義に立ちながらも他者理解を深めるという個人で出来ることを実践しようと思いました。