上司の「いじり」が許せない (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884693

作品紹介・あらすじ

「いじめ」と「いじり」の最も大きく違うのは、「いじめ」は被害者に対して悪意を持って行われるものですが、「いじり」は加害者側が被害者に対し「愛ゆえの行為」「良かれと思ってやっている」点です。しかし、「いじり」の被害者は、加害者の思いも寄らないほど精神的にダメージを受け、「線路に飛び込みそうになった」り(取材した某一流企業勤務総合職女性のコメント)します。
本書では、日本でおそらく初めて職場における「いじり」について真っ正面から向き合い、実態調査し、問題提起します。「いじり」の被害者はもちろん、「自分も加害者かもしれない」と思い当たる節のある多くの読者の方に手に取っていただけたらと思います。

感想・レビュー・書評

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  • ハラスメントはとにかく声を挙げること

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       ジェンダーってなンダー?
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    長時間労働の取材やその改善に向けた講演に携わってきた著者が、電通で起こった過労による女性社員自殺のニュースをきっかけに、「いじり」として軽視されてきた数々のハラスメントの実情に切り込んでいく。

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  • 子ども頃、いじることもいじられることもあったけど、どちらも「おいしい」こと思っていた。今から思えば、子ども頃はバラエティ番組の影響を強く受けていたと思う。
    大人になって、先輩が後輩を悪意なくいじっている様を見て違和感を持つようになっていたので、本書を読んでみた。
    もっと、いじりの弊害が社会的に認知されるべきと思った。

  • 表沙汰になってないセクハラやパワハラについて焦点をあてている。特に高橋まつりさんの事件を取り上げて、女性の職場の人間関係の難しさについて書いてあった。
    結論としては、訴えに対して個々人や職場が認識を改め対応することが重要である、とのことだが、個人で解決する方法が書かれていない(というか、ない?)のが苦しくなってしまった。

  • ## 読んだ目的・ねらい
    Webメディアで著者の記事を読んで、著作が紹介されていたので興味を持った

    ## 感じたこと
    - 自分は幸いにもこういういじりにあったことはないが、事例がとにかくドン引きする内容ばかり

    ## ポイント
    - 職場環境での空気を読むが故に、いじられても強く言えない場合が多い
    - 女性は特に、総合職としての性差がない立場と女性らしさを求められるダブスタに悩まされる
    - 日本は職場に人種の違いが少ない場合が多かったために、余計に外見へのいじりへ抵抗がない

    ## 気づいたこと
    - 仮にこういう「いじり」に遭ってしまったとしたら、一対一のメールなどで訴えるというのは良さそうだった

  • 148
    イルゴイエンヌ氏はモラルハラスメントを仕事上のストレスとは異なり侮辱されること、そしてハラスメント=小さな攻撃を絶え間なく何度も行うことで一見したところでは気がつかないほど小さな攻撃でありながら被害者の心身に破壊的な力を持っているとする
    175
    ある程度同質な集団で暗黙的な了解のもとに長時間労働やマッチョカルチャーを乗り越えられる人だけで、乗り切ってきた時代から明らかに状況は変化している。
    イノベーションが必要でしかも人材確保が難しくなってきた昨今、企業には真のダイバーシティマネジメントや健康経営が必要となっている
    健康経営
    従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康の維持増進と会社の生産性向上を目指す経営手法

  • 女性の作者により、主に女性特有の問題を取り上げた本。
    職場とは言いながら、男性向けの問題の考察は少ない。
    しかし、これは職場の実態を如実に示した形かもしれない。問題は、女性に対する、合理的な偏見にある。

    同じ能力の男女をどちらか馘首しなければいけない。
    2人とも、家族がいて、子供もいたとする。
    女性には、夫の稼ぎがあると想像される。首になるのは、
    感情面からも、経済的な観点からも、女性側だ。

    なぜか。この場合の女性の労働が、ダブルインカムという
    余剰な奢侈的性質を想像させるからだ。あるいは、趣味としての労働。いずれにせよ、生活のために保護しなければならない雇用としては、優先度が下がる。女性への偏見や差別の根幹にあるものではないだろうか。楽で良いとか、そんなに稼がなくて良いとか、賢くなくて良いとか。

    女性一人で自らの生計を立てる人には迷惑な話だ。

    働く女性を増やさなければならないのは、社会的ニーズ。この二つの要件を満たすためには、やはりある種の社会的了解事項が必要だろう。

    この本から学ぶ事は少ない。
    しかし、この本から考えさせられる事はあった。

  • 「いじり」はハラスメントである。

    自身も他人事ではないし、周囲も他人事ではない。
    いじられキャラのために身を削っている友人も居る。
    自身も、「いじり」に加担しているときも、今まで絶対にあったと思う。
    それが嫌でも言えない人もいる。表面上はどんなに明るくても、本当はそうではない可能性を想像する。それが必要なことなんだと、改めて強く実感し、自身への戒めを持ちたい。

    本書の重点は社会人のいじりだ。
    組織で上の立場に立つ人ほど、これは読んでほしいものだと思う。それを律するべき立場の人に。

    その「いじり」は、大丈夫ですか。

  • 意外と自分の状況とマッチした。些細なイジリもハラスメントと自覚し、自虐も部下へ容姿を褒めるようなセクハラも控えようと思った。イジリは組織を疲弊する。

  • 身に覚えがありすぎる
    周りの皆に読ませたい

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著者プロフィール

ジャーナリスト、東京大学大学院博士課程

「2019年 『なぜ共働きも専業もしんどいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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