- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062900416
作品紹介・あらすじ
「歴史主義的普遍性」の基盤を大胆に覆す鋭い知性。新たな思考の視座を極めて丹念に布置・構築して行く、最も現代的な「知の震源」柄谷行人の鮮やかにして果敢な挑戦。名著『マルクスその可能性の中心』につづく柄谷思想の原点となる歴史的快著。
感想・レビュー・書評
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【メモ】
文庫は二種類ある。
[原本]講談社文芸文庫、1988年(改版2009年)
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000167421
[定本]岩波現代文庫、2008年。
https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b255833.html
【書誌情報】
製品名 日本近代文学の起源
著者:柄谷行人
発売日 1988年06月06日
定価:1,034円(本体940円)
ISBN 978-4-06-196018-3
判型 A6
ページ数 270
シリーズ 講談社文芸文庫
【目次】
序文( 二〇〇九年二月)
風景の発見
内面の発見
告白という制度
病という意味
児童の発見
構成力について
あとがき
著者から読者へ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書きたい人のためのミステリ入門で照会されており読んでみた。文学批評など普段読まないが、知っている作品について新しい視点を得られたと思う。
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フーコー的な問題意識によって日本近代文学と、「近代」の成立の関係を描く批評。骨太で非常に面白い。僕たちの想像力のあり方すでに世界観の「転倒」の中にあるという指摘は重要。また、それでも近代化されていない形式としての「私小説」を論じるというのはとても刺激的です。
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近代日本文学史の本は意外にも数が少ない。それも戦後から現在に至るまでを扱ったものはほとんどない。この本も明治維新から戦前・戦中までが対象だ。分析の切り口は思いがけないと言えるほど特異で、それはそれで興味深かった。記述の文章は章によって随分印象が異なり、わかりやすい部分とわかりにくい部分がはっきりと分かれている。わかりにくい部分は使用語彙が評論家特有のもので、なぜこんな抽象語を使わなければならないのか。別の意味で語彙が乏しいと言わざるを得ない。格好をつけるより、誰にでもわかってもらう方が重要であろう。
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【新歓企画】ブックリスト:「大学1年生のときに読んでおきたい本たち」
この本は、文化構想学部の授業時、渡辺直己先生に「これくらいの本はせめて高校か一年生の内に読んでおいてほしい」とおっしゃられてぼくは読んでおらず、焦った記憶のある本です。自明と思われている事柄に「本当にそうなの?」って考える癖をつけようね、と、書いたらなんかうさんくさくなってしまいましたが、近代の小説は江戸に比べてリアルになった、や、「私」が描かれているからすごい、などと言ったその幻想をぶち壊してくれます。【R.H.】 -
うんうん唸りながら難解な本を読む面白さを久々に体感。形而上的な話が多くて正直滅入りそうでしたが、ある一瞬に柄谷行人の言わんとすることをふっと理解してしまったりなんかして、もんのすごい快感にさらわれました。楽しかった。でもこの内容をひとに説明しろと言われるとなかなか難しい。某授業との関連で、言文一致=内面の発見、のくだりと没理想論争くらいなら説明できるかな…。
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09年終
友人から借りる
普段読書していないと少々読みにくいかもしれないが、面白い。現代文で取り上げられる様々なテーマを理解するのに役立った。
何度か読み返したい
・子ども、風景、内面の発見
・病気
・構築主義
・英文学をやった漱石の違和感