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伊藤ふきげん製作所-思春期をサバイバルする (単行本)
- 伊藤比呂美
- 中央公論新社 / 2022年10月7日発売
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しろみ先生の詩や『良いおっぱい〜』で感じたエグみみたいのがこの本は全然なく、三人の娘、主にカノコちゃんサラ子ちゃんの混沌思春期とそれに向き合う様がユーモラスに柔らかく入ってきてすごく読みやすかった。でもしんどかった。カノコちゃんの爆発的な感じ(摂食障害)もサラ子ちゃんの爆発的な感じ(自傷、引きこもり)も向き合う母の記録もしっかりしんどくて。でも戻るけどあっけらかんともしててあけすけで正直でちょっと古風だけど固くない感じね、心地よかった。文章のリズムも好きでした。総じてしろみ先生がさらに好きになったのは違いないのでもう少し年齢追いついたら『閉経期』読むぞと今から楽しみにしてます。紹介されてた『ビリー・ジョーの大地』(だっけ?)と映画『シャイン』もチェックしたい!
2024年3月7日
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雨月物語 [DVD]
- 溝口健二
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男どもがクズすぎてというか女たちが理想と夢を押し付けられすぎてイラッイラしちゃった。時代と監督の好みなんですかねぇ。原作のエッセンスは京マチ子が全部背負わされてる感じなの? 最後幻覚にキマってる男主人公がとっくに死んでる奥さんのとこ帰ってきて、とっくに死んでる奥さんが朝日のなかで着物繕ってるシーン、あそこの陽の差し方がモノクロながらとても美しくてハイライトなんだろなと思うけどってことはやっぱ女は男にどんだけ振り回されても健気についてくのが美しいというテーゼかざしてるんじゃん? もー胸糞です! でも最後まで見ちゃったからなー。いつか上田秋成も読みます。これが二次創作としてどんなもんなのか図ってやりたい。とりあえずまじで男の夢やプライドにきちんと振り回されてあげる女子どもたち哀れすぎてグギギギ
2024年2月27日
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誰にも相談できません みんなのなやみ ぼくのこたえ
- 高橋源一郎
- 毎日新聞出版 / 2020年2月1日発売
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『家族は永遠に続くものでも、何があっても守られるべきものでもないと思います。それに参加する者が、互いに誠実であるときだけ持続できるものです。』を噛み締め、『わたしにとって子育ては、自分に愛する能力があると子どもたちに教えてもらったことです。』で泣きました。
後書きにあったように質問文が短いのがとても残念……新聞だから仕方ないんでしょうが。解説が伊藤比呂美でうれしかった!
2024年2月26日
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黒い家 (角川ホラー文庫 45-2)
- 貴志祐介
- KADOKAWA / 1998年12月10日発売
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圧倒的な恐怖にまみれたかったんですよね! 『黒い家』といえば現代ジャパンホラーの最高峰というドデカい期待の下に読み始めたのがよくなかったかも。正直前半は物足りなくて、ここまで溜めたら相当デカい波が来ると構えていたので後半もどこか物足りなく……。たぶん時代のせいもある。サイコパスの存在がまだ目新しかった二十年前に出会うべき作品だった。2024年現在においては結構擦り倒されてるタイプのシリアルキラーだったから……私『冷たい熱帯魚』とか観ちゃってるし。
でも黒い家での救出劇からエレベーター絡みの最終決戦はアドレナリン出まくってぐんぐん読んじゃいましたね。おばちゃんが京都でハモ切り包丁ってのも好きな設定。寧ろハモ切り包丁持たせたかったから京都にしたのか? エンタメとして面白かったは面白かった。『青い炎』みたいな残る感じはないけど保険×犯罪ってのは社会派的な一面もあり勉強にもなりました。
2024年2月2日
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アイドリッシュセブン Re:member [コミック] 全3巻 新品セット
- 種村有菜
- 白泉社 / -
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生命式 (河出文庫)
- 村田沙耶香
- 河出書房新社 / 2022年5月3日発売
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生命式、素敵な素材、素晴らしい食卓、夏の夜の口付け、二人家族、大きな星の時間、ポチ、魔法のからだ、かぜのこいびと、パズル、街を食べる、孵化。+朝吹真理子さんの解説。
頭の柔らかい、自由な物語ばかりだった。既存の価値観をひっくり返す設定、でも私たちに馴染みのある価値観の側にちゃんと軸があるので倫理観揺さぶられちゃう。SFちっくな純文学。
腹抱えて笑ったのは『素晴らしい食卓』、萌え倒したのは『かぜのこいびと』『夏の夜の口付け』です。いやでも『生命式』の未来、来てもおかしくないよなー。
2023年3月4日
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SLAM DUNK 31 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1996年10月3日発売
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動く画で見てーえ! もう一回! この原作再履修を踏まえてもう一回ザファりに行きたい! 五人の中でいちばん回想のなかった宮城リョータのヘビーでウェットな回想をまじえてもう一度噛み締めたいです、山王戦
2023年2月20日
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おさるのジョージ びっくりたんじょうび
- マーガレット・レイ
- 岩波書店 / 2006年4月14日発売
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ぜったいしないでほしい失敗を選りすぐってしていくジョージ、いつもわたしを試してくれるよね。でもクリームを犬に舐めさせたのは名案。
2023年2月17日
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SLAM DUNK 27 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1996年2月2日発売
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こんなに誰かに期待されるのは初めてだったから→ヤマオーはオレが倒す! の流れ見てると本当にこれは花道の成長物語だし、て思うとこれをあそこまでリョータにフォーカスさせたザファの脚本はすごい。逆を言えば、そりゃ試合ぶつ切りにしてエピソードぶっこまざるを得ないわ……
2023年2月12日
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ビロードのうさぎ
- マージェリィ・W.ビアンコ
- ブロンズ新社 / 2007年4月20日発売
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子どもに読み聞かせながら、後半声をつまらせてしまった……物語のリズムが読み聞かせのスローなリズムと合うのだろうな。『ほんもの』になることって社会的に認められることじゃないんだよな。あなたにとっての『ほんもの』であればいい、私にとってあなたが世界なんだもん。大人になって読むと、投影させてしまうものが色々ありました。
2023年2月12日
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SLAM DUNK 25 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1995年9月4日発売
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原作の沢北、めちゃくちゃかわいいピョン……? となった。ちゃんと泣き虫なんじゃん……このかわいさを踏まえてもっかいザファ噛みたいよう。
2023年2月5日
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ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫)
- 澤村伊智
- KADOKAWA / 2018年2月24日発売
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野崎も真琴も琴子もまた会いたい〜終わってほしくない〜と思ったらシリーズ化しているようで嬉しい……怖がりの私がホラーに魅せられる日が来るとは思わなかった。ていうか思っていたよりミステリだった。正直第三部でミステリ調になりぼぎわんの正体を探っていくあたりでは正体が明確になっていくことにより怖さが半減し冷めたんだけど、ラストの対決が、琴子がかっこよすぎて燃えたわよね。ラストシーンがホラーの定型で恐怖の余韻も残り、私ホラー読み切ったぞという満足感でいっぱい。
2023年2月1日
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SLAM DUNK 16 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年12月2日発売
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花道の課題探しに一肌脱ぐミチィ、よかった……そんなミチィに胸震わせている赤木もよかった。そのあと一肌脱ぐ木暮先輩もよかった。
2023年1月22日
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SLAM DUNK 15 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年10月4日発売
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SLAM DUNK 14 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年8月4日発売
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生皮 あるセクシャルハラスメントの光景
- 井上荒野
- 朝日新聞出版 / 2022年4月7日発売
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「思ったよりグロテスクじゃなかったな」という感想を、瞬間でもいだいた自分がショックだった。思ったよりというのは表紙のこのイラストや帯の煽りから想像していたよりという意味だけど、それでも書かれているのは被害者がレイプされた話であるし、でも抵抗して殴られたりする場面がなかったからなのか、とにかくページ終盤に入ってから「このまま終わるのか。もっとショッキングだと思った」と感じてしまった私がいた。私のこの感覚が、まさにセクハラ問題の恐ろしいところなんだろうと思う。そんな程度? という態度は被害者をさらに傷つけるはず。告発者のぎりぎりの勇気を踏みにじる、あまりにも想像力に欠けた感覚。そういう、自分の偏見とか想像力の浅さを感じることができたので、この本を読んでよかったです。
内容のことで言うと、ちょっと偉そうになるけど、加害者・月島光一(天才的な編集者、小説講座の講師)の書き方がやや偏向的で、それは作者の意図なのかもしれないけどもっと凡才な人の加害も描いてほしかったなと思った。もう一人の林田も才ある俳人で、両者ともパワハラ的な側面も入ってくるので、ていうかあの遼子さんのエピソードはなんで入ってんのかよくわからなかった……月島の娘のエピソードみたいな(妊娠したの? とか)ああいう、もっと身近にゴロゴロ転がっているセクハラのエグさももっと読みたかったな。まぁこれは私の好みの問題! 全体通しては、小荒間洋子のエピソードとキャラクターが好ましくて心に残った。
あと内容とは別のところで表紙イラストが好きなので描いた方のお名前が知りたい。『かか』の表紙(好き)とタッチが似ているけど同じ方でしょうか? どうかな。
2023年1月22日
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SLAM DUNK 13 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年6月4日発売
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vs海南大附属、流川がノってる巻。学生スポーツってこういうムラがたまらんのよなー! このノリノリ自己中ルカワが折られるとこ見たいよね、わかるわかる。海南は牧〜! 12巻の宮益への信頼ムーブもすごく震えたけど、13巻終盤清田への「できるよな?」もよかった……いいリーダーだ。
しかしな、赤木の捻挫のくだり。映画でも桜木の背中の件物議になってたけど、やっぱ令和の感覚ではこのへん受け付けられない……怪我を押して選手生命懸けて出場させる、特攻隊精神みたいなやつホントに害悪だと思う。対子どもにはまじでだめ。
2023年1月21日
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SLAM DUNK 12 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年4月2日発売
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み、宮益……こんなに胸が震えるキャラがいたんだね。子どもの頃は読み飛ばしてしまっていたなぁ。「海南のユニフォームをとった男だぞ」と牧に言われる誇らしさ……チームメイトを誇らしく思っている描写はいいわよね……リョータが三井を誇っているシーンも……よき……
2023年1月19日
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SLAM DUNK 11 (ジャンプコミックス)
- 井上雄彦
- 集英社 / 1993年2月4日発売
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ざふぁ〜すと組です。初読は20年前でした。10巻までは家族にもってかれちゃったので11巻から再読することにします。11巻。藤真? 花形? ミッチーは相変わらずズルい……木暮めっちゃ三井心配するじゃん。大人になって見る花道はかわいいな。水戸洋平いい男。リョーチンかわいい。しょーほく5人ロッカールームかわいい。翔陽戦の翌日はなに、ミッチーとリョータ一緒に登校してるの? ふーん。
2023年1月17日
大人も楽しめる絵本、みたいのが流行ってんのかな。楽しめるけど、なんかな。
2023年1月13日
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25時、赤坂で 4 (on BLUE comics)
- 夏野寛子
- 祥伝社 / 2022年12月23日発売
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池袋ウエストゲートパーク (文春文庫 い 47-1)
- 石田衣良
- 文藝春秋 / 2001年7月10日発売
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「おれのPHSの裏には一枚のプリクラが貼ってある。」みたいな書き出しにまず殴られましたね。平成〜! 短文、体言止めの多用、いくつものみずみずしい比喩表現。詩みたいなマコトの語りがハードボイルドめな世界をやたら静かに描いていて、不思議な小説だった……筆致はドライなのに、加奈との恋愛の部分なんかすごくしっとりとドラマチックだし。
石田衣良、じつはエッセイは大好きで出れば読んでいたしご本人も好きでメディアにでられたらチェックしていたんですよね。でも小説はあまり読んできていなくて、今回なんとなく手に取ったんだけどこれは新作まで追いつきたいシリーズだなと思いました。ペットショップ無惨が文庫化するまでに既刊制覇したいなー。
2022年12月18日
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エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)
- ルース・スタイルス・ガネット
- 福音館書店 / 1964年8月15日発売
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初読幼稚園だけど、完全に記憶失ってたから新鮮なきもちで読んだ。私はやっぱり『ぼうけん』のほうが俄然わくわくしたけど、子どもたちはこちらも楽しんでいた。宝ものが知りたかったみたい。そういう点では、知りたがりの病って設定は読者の好奇心にも掛かっていて二重に面白いな。
2022年12月13日