- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062903066
作品紹介・あらすじ
「ときどき何だか恋しくなって、うっかりページをひらいてしまう」(朝吹真理子選「親友交歓」)、
「悲嘆にくれながら笑い、怒りながらおどける。背反を抱え、そのまま抱きしめ続ける人」(滝口悠生選「葉」)、
「儚くて、かわいくて、切実で」(西加奈子選「皮膚と心」)――
三十八歳で歿した太宰の短篇を、七人の現代作家が同世代の眼で選んだ作品選。
感想・レビュー・書評
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実は、かの転生してすいませんの影響で手に取ってみた。
つくづく、私は太宰治と不幸な出会いをしたのだと思う。
夏休みの宿題で、強制的に人間失格など読ませてはいけない。
悲しみのどん底にあっても、ふと、昨日食べたおかずのことが心に浮かんだりする人の心の不思議。絶対に一つの色に染まらない心をそのままに描き出す。太宰の描く、心の動きは、とてつもなく立体的で、魅入られる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『駆込み訴え』以外は初読。
『親友交歓』が1番好き。ダメ人間が別ベクトルのダメ人間のもとにやってきた時。
『トカトントン』で、はじめて『女生徒』を読んだ時を思い出す。100%”女子”の独り言の中にダザイの語り口や自意識がふと(しかし強烈に)顔を出すあの感じ。
『おさん』は、これを書いた作家が、なぜ自身も心中できたのか。そう思わずにはいられなかった。 -
短編集は、好きな作品を何度も読みなおせてすき。太宰のユーモアとかわいらしさに溢れる作品が多かったかな。トカトントン。皮膚と心。
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16/06
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7人の30代の作家が選んだ太宰治の短編集。
30代がどうなのかはよくわからないけれど、
かなり良いチョイスで良かったです。