- Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062910071
感想・レビュー・書評
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久しぶりに読んだ時代小説だったけど、範宴の、綽空の、善信のそれぞれの人間だからこそ抱える苦悩が描かれていて、面白かった。生まれ変わったことを心に刻むために改名したそうだけど、ひとつの名前でそのまま生涯を終える人も多分にいる。どう生きるのが正解か、それは人それぞれだけど、ひたむきに悩み生きた人の考え方は、現代にも通じるものがあると感じた。
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2012/8読了
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親鸞の生涯を描いた第二部。本激動篇は流刑者として越後に流され家族とともに暮らした時代を描く。本作品の特徴は二つ。鎌倉時代初期の国司、守護等多くの支配者が知略と武力をつくして争う混沌とした時代を的確に描写。そしてその時代に生きた人々を救うため、親鸞がいかにして念仏者として道を究めるか。仏とは無縁の私でも理解出来るよう平易な例えがちらほらと。さすがの五木作品。「人に語るとは教える事ではない。人に・・する事である。」なーるほど説法の極意!煩悩多き私にはうってつけ。
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関東に移った後の親鸞の活躍の話。物語としては非常に面白かった。
前の話で出てきていた黒面法師や、つぶての弥七、犬麻呂など以前京で親鸞の周りにいた人が勢揃いしてまた活躍する。ちょっとできすぎの感があるが、話として面白い。
ただ、やはり宗教の話が所々エッセンスとして入っているので、宗教とはそういうものか、ということを感じることができた。
でもやはり宗教も世の俗世の影響を受けて育ってきたことがよくわかった。
ただちょっと終わり方があれ!?という感じで終わっちゃったなあ・・・・
これは本当に宗教の話はほんのちょっとで後はその生い立ちからの奇跡の話で物語としては丸でした。 -
親鸞が流刑先の越後を出て関東に「専修念仏」の教えを広めるために旅立つ。法然上人の念仏は「聖人が凡夫をすくう念仏」で、親鸞の念仏は「凡夫同士が共にすくわれようとする念仏」ということだが、凡夫の私にはよく分からなかった。
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913.6 イ (2) 登録番号8841