記号論1 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062921947

作品紹介・あらすじ

『薔薇の名前』などの名作の背景にある、哲学、言語、そして芸術への思索と壮大な構想。記号を生産するという営みの核心を思考する!

感想・レビュー・書評

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  • 著者:A Theory of Semiotics, 1976
    著者:Umberto Eco(1932-)
    訳者:池上嘉彦

    【メモ】
     1996年に刊行された邦訳単行本の文庫化。上下2分冊。

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    『薔薇の名前』の著者が問う「コードの理論」!
     意味作用とコミュニケーションにかかわるあらゆる現象を統合的に捉える基本概念・理論をソシュール、パースを起点に体系化
     記号とは何か。諸研究の成果をふまえて基本概念・理論を体系化。慣習的な認知を前提に意味作用とコミュニケーションを可能にするコードの成立の過程と機能の範囲について分析する。言語、思想、芸術…… 文化の種々層が実は記号現象として捉えうることを示し、意味の生成・伝達にかかわるあらゆる現象を統合的に捉える方法を追究する、壮大な思索の軌跡。


    【目次】
    序(一九六七‐一九七四 ミラノ) [003-006]
    目次 [007-015]
    印刷上の決まりについての注 016

    序論 文化の論理を求めて 
     0・1 記号理論の輪郭 019
      0・1・1 研究の目標
      0・1・2 研究分野の境界線
      0・1・3 嘘についての理論
     0・2 「記号論」――研究分野なのか体系的学問なのか 026
     0・3 コミュニケーションと意味作用 028
     0・4 政治的境界――分野 030
     0・5 自然的境界――記号論の二つの定義 040
      0・5・1 ソシュール
      0・5・2 パース
     0・6 自然的境界――推論と意味作用 045
      0・6・1 自然的記号
      0・6・2 非意図的な記号
     0・7 自然的境界――その下限 050
      0・7・1 刺激
      0・7・2 信号
      0・7・3 身体的な情報
     0・8 自然的境界――その上限 054
      0・8・1 文化についての二つの仮説
      0・8・2 道具
      0・8・3 商品
      0・8・4 女性
      0・8・5 記号論的現象としての文化
     0・9 認識論的な境界 067
     注 069

    第1章 意味作用とコミュニケーション 
     1・1 基礎的なコミュニケーション・モデル 074
     1・2 体系とコード 081
     1・3 構造としてのsコード 086
     1・4 情報、コミュニケーション、意味作用 090
      1・4・1 いくつかの方法論的区別
      1・4・2 発信点における情報
      1・4・3 sコードの情報
      1・4・4 情報の物理的コミュニケーション
      1・4・5 コミュニケーション
     注 100

    第2章 コードの理論 
     2・1 記号機能 103
     2・2 表現と内容 106
     2・3 表示と共示 113
     2・4 メッセージとテクスト 117
     2・5 内容と指示物 119
      2・5・1 指示的誤謬
      2・5・2 意義と意味
      2・5・3 外延的誤謬
     2・6 文化的単位としての意味 134
     2・7 解釈項 138
      2・7・1 パースの理論
      2・7・2 さまざまな種類の解釈項
      2・7・3 無限の記号現象
      2・7・4 コードの理論における解釈項
     2・8 意味体系 147
      2・8・1 内容における対立
      2・8・2 副体系、場、軸
      2・8・3 意味場の分節
      2・8・4 矛盾した意味場
      2・8・5 方法論的観点から見た意味体系の本性
     2・9 意味標識と意義素 166
      2・9・1 表示義標識と共示義標識
      2・9・2 固有名詞、および純粋に統辞的な単位の表示義
      2・9・3 コードと結合規則
      2・9・4 成分分析の要件
      2・9・5 成分分析のいくつかの例
      2・9・6 意義素の定義へのアプローチの第一段階
     2・10 KFモデル 189
      2・10・1 'bachelor' と呼ばれるもの
      2・10・2 辞書と百科事典
      2・10・3 解釈項としての標識
      2・10・4 標識としての教示義、場面
      2・10・5 擬似要素としての識別素
     2・11 意味論の改訂モデル 205
      2・11・1 意義素の表記形式
      2・11・2 コンテクストと状況のコード化
      2・11・3 百科事典としての意義素
      2・11・4 非言語的表現の成分分析
      2・11・5 言語的転移詞や他の指標記号の成分分析
     2・12 モデル“Q” 235
      2・12・1 意味の無限反復性
      2・12・2 n次元モデル
     2・13 意味空間の構成 242
     2・14 過剰コード化と過小コード化 249
      2・14・1 コード化されていない解釈決定要因
      2・14・2 仮説的推論(アパゴーゲー)
      2・14・3 過剰コード化
      2・14・4 過小コード化
      2・12・5 論述能力
      2・12・6 文法とテクスト
     2・15 コードと開かれた形式としてのメッセージとの相互作用 268
     注 274

    訳者解説 (I)  [289-332]

  • パースがきっかけで積読している本。記号論はパース・ソシュールの二源流があるみたいですが、これを読むのはまだ先になりそうです。

  • 序論 文化の論理を求めて
    0.1 記号理論の輪郭
    0.2 「記号論」ー研究分野なのか体系的学問なのか
    0.3 コミュニケーションと意味作用
    0.4 政治的境界ー分野
    0.5 自然的境界ー記号論の二つの定義
    0.6 自然的境界ー推論と意味作用
    0.7 自然的境界ーその下限
    0.8 自然的境界ーその上限
    0.9 認識論的な境界

    第1章 意味作用とコミュニケーション
    1.1 基礎的なコミュニケーション・モデル
    1.2 体系とコード
    1.3 構造としてのsコード
    1.4 情報、コミュニケーション、意味作用

    第2章 コードの理論
    2.1 記号機能
    2.2 表現と内容
    2.3 表示と共示
    2.4 メッセージとテクスト
    2.5 内容と指示物
    2.6 文化的単位としての意味
    2.7 解釈項
    2.8 意味体系
    2.9 意味標識と意義素
    2.10 KFモデル
    2.11 意味論の改訂モデル
    2.12 モデル”Q”
    2.13 意味空間の構成
    2.14 過剰コード化と過小コード化
    2.15 コードと開かれた形式としてのメッセージとの相互作用

  • 1巻には第1章、第2章を収録。
    エーコを作家と見るか学者と見るかは読者次第……という気がするが、これは研究書として有名な本。

  • 祝復刊!

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    「『薔薇の名前』などの名作の背景にある、哲学、言語、そして芸術への思索と壮大な構想。記号を生産するという営みの核心を思考する! 」

    岩波書店のPR
    「国際的に著名なイタリアの記号論者による書。ソシュールとパース以来の記号論研究の錯綜した成果を、整理、体系化した定評ある概説書。1巻では記号論の基本理論を詳述。」

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著者プロフィール

1932年イタリア・アレッサンドリアに生れる。小説家・記号論者。
トリノ大学で中世美学を専攻、1956年に本書の基となる『聖トマスにおける美学問題』を刊行。1962年に発表した前衛芸術論『開かれた作品』で一躍欧米の注目を集める。1980年、中世の修道院を舞台にした小説第一作『薔薇の名前』により世界的大ベストセラー作家となる。以降も多数の小説や評論を発表。2016年2月没。

「2022年 『中世の美学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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