- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062934824
感想・レビュー・書評
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見が見えない主人公が、満州での戦争と中国残留孤児に関わる理不尽な国の対応を背景に、家族の存在や兄に対する疑いなどを晴らしていく小説かな。
とても読みやすいし、目が見えない方が普段どのように生活や行動をしたり、考えたりしているかの描写が細かくて読んでいて情景がよく浮かんだ。終わり方というか、物語の顛末については、驚いたが良いストーリー。ちょっと手が込みすぎてるかな。なので、★4つで!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公は盲目で、兄は残留孤児で、どこか暗い設定を最後は優しさで満たす結末。上手いなあ。
設定の巧みさだけでなく、ミステリーとしての読みごたえも十分で、良くできた作品だと思う。 -
出だしとラストがよくできているだけに、惜しい。
表現の仕方が合わないのか、中盤は展開にイライラしてしまい、読むのをやめてしまいそうだった。(感情移入がうまくできなかった。)
ただ、どういう結末なのか確認するために我慢して終盤を迎えると、やや無理はあるものの、感心させられた。
この本、途中で読むのをやめてしまった読者は結構いるんじゃなかろうか。繰り返しになるが、惜しい作品。 -
怖かった。。。
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同年代の作家さんがこれだけの作品を書かれたことに感嘆。盲目の主人公がキーポイント。それ故に、盲目独特の情景描写にやや慣れ難かった。全編主人公視点なので、もし同じ視点で作品世界に入り込めていたのだとしら、それは完全に作者の思惑通り…?
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最後にどんでん返しある系。
もっと殺伐とした救いのない終わり方するかなと思ったけど平和に丸く収まった。 -
文庫にもうひとつ真っ黒なカバーがかけられて売られていたため興味をひいて購入。中国残留孤児が絡むお話だったが、私の母親も満州に住んでいたらしく、その当時の話を聞いたりしていたため、興味深く読んだ。
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どう物語が展開していくか、最初は読めなかった。
真実はどこに、と、読み進めていくのがとても面白かった。人と人のつながりを感じることができるとても良作でした。