新装版 寂庵説法 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935494

感想・レビュー・書評

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  • R4.4.7 読了。

     1985年に初版された、「人間が生きてゆく上で避けられない運命を、どのように受け止めるかということを、出家して12年経った私が、一生懸命考えぬいて、出家者として、小説家としての立場から真剣に書いているのです。(あとがきより)」。
     先日お亡くなりになった寂聴さんの人生についての説法が文章で読めるのはとてもありがたいことです。
     また、この本を読むまで寂聴さんが51歳で出家したことを知りませんでした。生前、テレビでは優しい笑顔と穏やかな話し方が印象的でした。この本の中でもそのお人柄に触れられて、心のモヤモヤが軽くなった感じがします。
     この本の中で書かれている説法はとても分かりやすいですが、何度か読まないと自分のものにならないかもしれません。何かの機会に手元に置いておいて読みたい1冊になりました。
     寂聴様のご冥福をお祈りします。

  • 図書館で借りて読んだのですが、これは是非、手元においておきたい。
    何冊か買って、多難にある友や親戚に送ろうと思ってます。心に染みます。

  • 【最終レビュー】

    17年・上半期。節目の著書として…

    昨年末・紀伊國屋書店にて購入(ポイントカードのポイント割引利用で)

    〈約・一年前。美輪明宏さんとの対談著書〉

    が『スタートライン』

    ※既読著書・これからを生きるあなたに伝えたいこと(昨年・7月既読)―既読レビュー―

    http://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/483872828X

    同性の大先輩として、今後の心構えをどう持てばいいのか、そのキッカケとして、影響力が大きかった著書でした。

    ここから、間もなく一年。

    いい節目に既読でき、自分の中で、改めて、再認識を十二分にさせられた

    ―寂聴さんの『読む法話集』―

    心の洗浄を、隅から隅まで『きめ細やかに、清々しく、爽快感も覚えるかのように』

    既読直後、生々しくこのことを体感していったといってもいい。

    涙を浮かべながら、頷ける所もあちこちに点在し、自分に不足してるところには

    〈シンプルながらも深く懐に刺さるぐらいの『謙虚な心構え』〉

    +今の時代だからこそ、大事にしたい、さり気ない優しさが込められたメッセージの数々…

    寂聴さんにしか持ち合わせていない

    〈振り幅の見識の広さを踏まえた〉

    『真の入魂の数々』が『存分に冴え渡っている』

    簡潔にまとめるなら、こういった雰囲気をヒシヒシ感じ取っていました。

    池上彰さんとの対談を通して存じ済だった、出家時に髪を下ろした寺院での

    〈恩師:故・今東光さん。見知っていなかった『本来の彼の姿を通して伝わってくること』〉

    その他、特に印象に残ったのは

    〈『巧みでかつ品の高さを感じる「日本語&四字熟語」』での『究極の描写力』〉

    〈出家時、奥底に秘めていた、本来の寂聴さんご自身の『入り乱れるなかでの「率直な心境のせめぎ合い」』〉

    〈寂聴さん:幸福とは・6ヶ条=今の時代だからこそ、心得ていたい『項目』がズラリ並んでいます〉

    〈万物流転ー本来の意味合いを通して…ー〉

    〈四苦とは…〉

    〈寂聴さんファンの方々に年代は全く無縁=老若男女〉

    〈人間の煩悩とは〉

    〈心身での体験の大切さ〉

    ー至って、気難しくなく、日常茶飯事の隅々まで通用することばかりー

    そう、改めて噛み締めながら実感していました。

    今の自分自身への

    〈実りの熟した栄養素が込められた、究極のビタミン剤〉

    を与えられた著書。手にして正解でした。

    ◇追記―仮レビュー記載内容。そのまま残します―

    幾分、自身の中で思っている『本音』が含まれる箇所=代弁して頂いてる部分もあります。

    この紹介著書も、後日、チェックを入れます。

    PCモードにすると、チェックが入れやすいと思います。

    1.6/27:ヤフーニュース内・配信内容より。これまた、とっても有り難いメッセージ。全容は以下のURLより。

    《同じ状態は、長くは続かない!必ず、変化がある》

    ○「鬱になりかけていた」 95歳の瀬戸内寂聴さんからのメッセージ

    https://www.dailyshincho.jp/article/2017/06270546/?all=1

    2.6/28:ヤフーニュース内・配信内容より。これにも、大いに共感できたメッセージが。全容は以下のURLより。

    ○打ちひしがれた人にどういう言葉をかけるべきか 被災者と向き合って、まず呼びかけたこと

    https://www.dailyshincho.jp/article/2017/06280545/?all=1

著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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