レミングスの夏 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.06
  • (2)
  • (1)
  • (9)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 62
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062936699

作品紹介・あらすじ

「レミングは自殺しない。集団で移動して、海や川を渡るんだ。必死で……新天地に向かうために」。計画の先に辿り着く。必ず、全員で――。誰の心にもある、中学時代の甘く、苦く、切ない思い出。江戸川乱歩賞受賞作家が、読む者の心の奥を揺さぶる。映画化もされた青春群像劇。ミステリアスな事件の結末とは?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • レミングスという名に惹かれて購入。

    最後までレミングスは仲間だった。誰一人欠けることなく。
    特に印象に残ったことは、ナギの過去。
    ナギは母親がいなくなってから独りだった。しかし、アキラは諦めることなくナギと仲良くなろうとする。この物語はナギが主導して展開を作っているように見えるが、市長の娘誘拐事件自体アキラは外せない役になっているように思う。まだまだ中学生という中で自分のことで精一杯の子はたくさんいるけど、アキラだけは客観的に物事を見れる(だから話し手?)から、ナギに欠けていることをいつもアキラが教えてくれる。そういった場面をたくさん見てきて、世間や人の目を気にせず堂々と言い合える関係が羨ましいなと心の底から思ってしまう。
    大人になってもいつまでもそういう関係でいて欲しいと願っています。

  • 予想以上に面白かった。主人公達の必死さが伝わってきて泣けた。

  • 中学生が企てる少女誘拐のミステリー。この犯行が計画されたのは、犯人たちの昔の禍根だったという筋書きで、徐々に解き明かされていきます。かなりじれったいような展開で、じらされた挙句、あまり驚くような結末でもなく。最後の最後の大団円的な結末、特に刑事が養子にしたいだとかそういった点は別になくてもいいんじゃないと思えてならない。

  • 江戸川乱歩賞受賞第1作!
    映画化された青春ミステリー 集団で移動して、海や川を渡り、新天地を目指すレミング。その名を称した中学2年生の男女5人組が、誘拐事件を引き起こす。彼らはなぜ、犯罪に突き進んだのか。恐るべき動機と結末を描いた感涙必至のミステリー。

  • 小学校二年生の時の出来事で中学生になって復讐しようだなんて理解できない。何があったんだろうと興味を引こうとしているのか引っ張る感じでくどい。誘拐の事件捜査がこんなにゆるいわけがない。それにしても読むのに時間がかかった。やっと読み終わった。

  • 竹吉優輔『レミングスの夏』講談社文庫。

    江戸川乱歩賞受賞作家の受賞後第1作。青春ミステリー小説ということで、映画化されるようだ。

    江戸川乱歩賞受賞作の『襲名犯』が面白かっただけに期待したのだが、こっち方面の作品に進んだのかという感じだった。現代の中学2年生の男女5名が主人公ということで、ラノベチックな香りもあり、オジさんにはどうにも追いていけない作品だった。

    海や川を渡り、新天地を目指すレミングの名を称した中学2年生の男女5人組が、誘拐事件を引き起こす。彼らはなぜ、犯罪に突き進んだのか…

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1980年茨城県生まれ。二松学舎大学文学部卒業後、東洋大学大学院で文学を専攻。図書館で司書として働くかたわら、小説執筆をつづける。
2013年、『襲名犯』で第59回江戸川乱歩賞を受賞。
2014年『レミングスの夏』、2016年『ペットショップボーイズ』を発表する。

「2017年 『レミングスの夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹吉優輔の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×