- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062936699
作品紹介・あらすじ
「レミングは自殺しない。集団で移動して、海や川を渡るんだ。必死で……新天地に向かうために」。計画の先に辿り着く。必ず、全員で――。誰の心にもある、中学時代の甘く、苦く、切ない思い出。江戸川乱歩賞受賞作家が、読む者の心の奥を揺さぶる。映画化もされた青春群像劇。ミステリアスな事件の結末とは?
感想・レビュー・書評
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レミングスという名に惹かれて購入。
最後までレミングスは仲間だった。誰一人欠けることなく。
特に印象に残ったことは、ナギの過去。
ナギは母親がいなくなってから独りだった。しかし、アキラは諦めることなくナギと仲良くなろうとする。この物語はナギが主導して展開を作っているように見えるが、市長の娘誘拐事件自体アキラは外せない役になっているように思う。まだまだ中学生という中で自分のことで精一杯の子はたくさんいるけど、アキラだけは客観的に物事を見れる(だから話し手?)から、ナギに欠けていることをいつもアキラが教えてくれる。そういった場面をたくさん見てきて、世間や人の目を気にせず堂々と言い合える関係が羨ましいなと心の底から思ってしまう。
大人になってもいつまでもそういう関係でいて欲しいと願っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
予想以上に面白かった。主人公達の必死さが伝わってきて泣けた。
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中学生が企てる少女誘拐のミステリー。この犯行が計画されたのは、犯人たちの昔の禍根だったという筋書きで、徐々に解き明かされていきます。かなりじれったいような展開で、じらされた挙句、あまり驚くような結末でもなく。最後の最後の大団円的な結末、特に刑事が養子にしたいだとかそういった点は別になくてもいいんじゃないと思えてならない。
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江戸川乱歩賞受賞第1作!
映画化された青春ミステリー 集団で移動して、海や川を渡り、新天地を目指すレミング。その名を称した中学2年生の男女5人組が、誘拐事件を引き起こす。彼らはなぜ、犯罪に突き進んだのか。恐るべき動機と結末を描いた感涙必至のミステリー。 -
竹吉優輔『レミングスの夏』講談社文庫。
江戸川乱歩賞受賞作家の受賞後第1作。青春ミステリー小説ということで、映画化されるようだ。
江戸川乱歩賞受賞作の『襲名犯』が面白かっただけに期待したのだが、こっち方面の作品に進んだのかという感じだった。現代の中学2年生の男女5名が主人公ということで、ラノベチックな香りもあり、オジさんにはどうにも追いていけない作品だった。
海や川を渡り、新天地を目指すレミングの名を称した中学2年生の男女5人組が、誘拐事件を引き起こす。彼らはなぜ、犯罪に突き進んだのか…