その可能性はすでに考えた (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 292
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938532

作品紹介・あらすじ

第16回 本格ミステリ大賞候補
ミステリが読みたい! 2016年版(早川書房)
2016本格ミステリ・ベスト10(原書房)
このミステリーがすごい! 2016年版(宝島社)
週刊文春ミステリーベスト10 2015年(文藝春秋)
読者に勧める黄金の本格ミステリー(南雲堂)
キノベス!2016(紀伊國屋書店)

次々とランクインを果たした注目作がついに文庫化!

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。
唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶ不可解な記憶があった。
首無し聖人伝説の如き事件の真相とは? 
探偵・上苙丞(うえおろじょう)はその謎が奇蹟であることを証明しようとする。
論理(ロジック)の面白さと奇蹟の存在を信じる斬新な探偵にミステリ界激賞の話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 面白い話ではありましたが、最後の方に関しては頭の中で整理するのが大変で、読むのに疲れました…
    と、色々な人が出てくるのに少し勿体無い気がしました。

  • 怪し気な宗教団体で起きた集団自殺に一人の生き残りが
    しかしそこには逆密室と不可能殺人があった
    これは巧妙なトリックかはたまた奇跡なのか
    探偵はあらゆる可能性を否定できれば奇跡が残ると言う
    次々と繰り出されるトリックを片っ端から否定するスタイルは斬新なミステリー作品だ

  • 難しい言葉や中国語が多々出てきて、個人的には、読みにくかったように感じました。世界観が好きな人は好きだと思います。漫画化したら面白いのではないかなと思いました。

  • ここでの評価があまり良くないので、難しいのかなーと恐る恐る読んでみたら私は好きなタイプだった!百回に一回でも起こり得る可能性が示せれば相手側の仮説として成立するのに対して、探偵はその可能性が決して生じないことを確実に証明しなければならないという仕組みも初めて読んだミステリーで面白かったし、それ以上に次々と現れる刺客たちを探偵が華麗に負かしていくストーリーが良くて頁を繰る手が止まらなかった。続編も読みたいなぁ。

  • 聞きなれない言葉が多く、やっと入り込めたと思うと脱線したりするので読むのにすごく疲れた。

  • 日常ではまず見かけない語彙が全体的に多く、辞書を引きながら読む手間が辛い小説……。これが、読み終わって一番の感想でした。

    不可解な状況に対し、考えられる様々な「可能性」を探偵が否定していく、という形で進行するのが斬新でした。
    他に類を見ない構成や文体、登場人物の誰もが奇天烈なキャラ付けかつ頭脳明晰なのが特徴だと思います。
    普段から要素を整理し、推理しながらミステリを読んでいる方ならあるいは、合うかもしれません。
    心情描写やエンタメ性を重視して本を読む私にとっては、物語を楽しむ以前に、ただ疲れる小説で終わってしまったと思います。

    評価される理由は十分に感じましたが、私にその素養がなかったな、と思いました。

  • 仮説は確かな事実と証言に基づくというのが、証言はそのまま強力な事実として扱われるという意味だと捉えないとずっと気持ち悪い感触を抱えたまま読み進める羽目になる。
    また、終始キャラクターのくどさが気になってしまった。

    ・家畜の数は9匹
    最後の晩餐で教団全員に豚の足が1本ずつ配られたから9匹以上、次に食べる豚の番号が12だから最大9匹。家畜の札番号が順繰りに再利用されている可能性は?そしたら9匹以上残っていてもおかしくないのでは。豚が9匹しか残っていなかった証拠が提示されていない。証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。

    ・水車トレビュシェット
    着地の衝撃で祭壇が壊れず、鏡も倒れなかった可能性は?これで証明と言い切るのは無理筋では…証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。

    ・クリーン発電
    祠の隠し食料を少年と少女しか存在を知らないことは仮説であって、証明されていない。証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。

    ・最後の反証
    少年と少女を積極的に生かそうとするかどうかは教祖にとってはどちらでも良かったという説明、でもわざわざ首斬りの場に子供2人を居合わせるようなことをするかね…?まあこれは動機の部分だから、事実には影響しないのかも。

  • 無理筋の仮説を本当に不可能と証明していく難しさ
    後続編も読みたい

  • 私には合いませんでした。可能性を否定していく展開が繰り返しで早々に飽きてしまいました。好きな人は好き。期待しすぎました。

  • 構成、登場人物の魅力はとてもいいけど、トリックがわかりにくかった

    実写でドラマ化か映画化されたらみたいと思う

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著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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