シャーロック・ホームズの不均衡 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 473
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940047

作品紹介・あらすじ

妹を守るため、僕は探偵になった。


両親を殺人事件で亡くした天野直人・七海の兄妹は、養父なる人物に呼ばれ、長野山中のペンションを訪れた。待ち受けていたのは絞殺事件と、関係者全員にアリバイが成立する不可能状況!
推理の果てに真実を手にした二人に、諜報機関が迫る。名探偵の遺伝子群を持つ者は、その推理力・問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として、国際的な争奪戦が行われていたのだ……!

感想・レビュー・書評

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  • 設定がぶっ飛んでいるので、起こる事件のトリックも現実性のないものばかり。

    後書きにて著者も「溜まったトリックを使いたかった」旨を述べていましたので、トリックありきで小説の面白さは後から付いてくるのだと思います。

    いつもの似鳥さんだな。残念ながら、今回はあまり肌に合いませんでした。

  • 能力を持つ妹と平凡な兄とお金持ちが世界の組織と戦うミステリー。

    まとまってないのかな・・・と感じる。
    設定や事件にいたるまでの心情よりもトリックを単純に楽しみたいという方向け。

  • 表紙の可愛さとは裏腹に、ハードなお話でした。
    ただ、事件〜解決が同じような展開なので
    縦軸で何か変化が無いと、飽きてしまうかも。

  • ホームズ遺伝子のない私には、少し退屈だった

  • 裏表紙のあらすじで予想されるようなライトな感じの話ではなく、国際サスペンスの様相を呈する本書。まぁ、それはそれで面白いです。本書中には、いくつかのエピソードが収録されています。

    話の流れ的に「シリーズなんだよね?」と思ったのですが、一応、自作も出ているようです。ですが、今のところ全2編。もうちょっとシリーズがあってもいいような気もします。

  • 両親を殺人事件によって亡くした天野直人と七海の兄妹は、偶然、犯人が存在し得ない殺人事件の場に居合わせる。
    兄妹はこの不可能犯罪を見事に解き明かすが、鮮やかに事件を解決してしまったために、諜報機関からその身を狙われることになってしまう。
    名探偵の遺伝子を持つ者は機関から追われ、その問題解決能力を悪用されるのだという…。

    可愛らしいイラストの表紙からは想像もできない、壮大な設定と激しいアクションシーンが意外過ぎるお話でした。

    名探偵の遺伝子を持つ者は、その問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として国際的な争奪戦が行われている。
    機関は名探偵をあぶりだす為に不可能犯罪を仕掛け、それに対抗して直人たちは自ら事件解決に臨む…という凝った設定とシチュエーションが面白かったです。

    ただ、そんな壮大な設定の割には描かれる事件のトリックは地味で小粒なので、そこはちょっと物足りなく感じました。

    クールな御曹司やら、メイド兼ボディーガードやら、緘黙症の天才少女やら、キャラクターが立っているのでサクサク読めます。
    ラノベっぽいのでこれぐらい嘘くさい話でも何となく納得できちゃいます。

  • 冒頭にヴァン・ダインの二十則がご丁寧に並べられていたので、それを守っている話なのかと思いきや、喧嘩吹っかけるタイプのようでした。注釈もやたらうっとうしい。

    あー、なるほど。そういう作者なわけだ。と理解したのですが、やっぱりちょっと…。
    そういう、「俺様のストーリー、面白いだろ?」みたいに醸し出す作者は他にも色々いらっしゃいますから、それはいいとしても。そんなに自信たっぷりで各方面にケンカ売るように書くのであれば、トリックはもっと何とかなりませんか。アンドロメダ像のやつも、雨でぬかるんだ場所に足跡がつかない方法も、使い古されたトリックじゃないですか。

    冒頭の問題にしたって、マッチ棒クイズとしては序盤に出てくる問題ですし、二問目にいたっては、小噺のネタでしょ?というレベルでよく聞くやつじゃないですか。
    保有者を探し出す問題としては、「あ、これ聞いたことあるよね」という感じで答えられてしまうようでは用を成してないです。

    すべてのミステリーやら頭の体操的なものとは全く違う斬新なものを生み出すというのは容易ではないでしょうけど。国だの組織だのという強大な力があるのだから、とんでもなく手間やら人員やらを使ったトンデモ設定なトリックでもよかったんじゃないかと思います。

    おそらく両親の事件とか今後関わってくるのだろうとは思いますが、注釈も面倒くさいし、次は読まないですね。

  • 図書館で見かけたので借りてみた。
    タイトルが気になり、講談社タイガなら読みやすいかな、という感じでふらりと。
    作者さんは初見です。わりとシリーズ物を手掛けられているみたい。

    さて。内容ですよ。
    まず肩透かしを食らったのが、一つの事件がずっと続くのではなく、連作短編方式だった点。あーそう言う展開ね。
    世界観は良い。探偵の卵が孵化しないように不可能殺人が起きたら現場に行って謎を解く、という設定はとても好き。謎解きも毎回まぁまぁ満足。
    キャラも、幸村さんかわいいし辰巳氏こじらせ気味やし(良い)石和さん渋くて素敵やし妹もかわいい。
    ただ……主人公がなぁ……どうにも好きになれない。
    その主人公の一人称やから、読み進めるのがなかなかキツかった。
    でもまぁ、ラストでだいぶん腹くくったみたいやから、次巻はマシかな?

    次巻も一緒に借りたので、とりあえずもう一冊読んでみよう。

  • 勘弁してください.... ゲーム攻略本かとw 残虐な場面にギャグ。なんだけれども。落としどころがちゃんとあり、二冊目どうしようかとww

  • 主人公は両親を殺人事件で亡くした兄妹。呼ばれたペンションで不可能犯罪に巻き込まれます。表紙絵からは想像できない、血生臭い事件や闘いがあり、更に話のスケールが読み進めるにつれどんどん大きくなっていくのに驚きました。名探偵の遺伝子の保有者が覚醒して名探偵になる、という設定が面白く、荒唐無稽に思えるトリックもこの設定なら許せます。一気に読めるだけの読みやすさと魅力はありましたが、正直この後は、シリーズの続きを読みたいというよりラストがどうなるかが気になるところです。

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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