へうげもの(1) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1966
感想 : 209
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063724875

作品紹介・あらすじ

あるときは信長、秀吉、家康に仕えた武士。またあるときは千利休に師事する茶人。そしてまたあるときは物欲の権化。戦国~慶長年間を生き抜いた異才・古田織部。甲冑、服飾、茶、陶芸、グルメetc. お洒落でオタクなこの男こそ、日本人のライフスタイルを決めちゃった大先輩だ!!

感想・レビュー・書評

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  • 歴史が学べる漫画。

    歴史モノのマンガはたくさんあるけどそのほとんどは日本の戦国時代か幕末が舞台だ。名作が多い戦国時代モノの中から『へうげもの』を選んだのは文化の要素が強いから。主人公は茶人にして武将の古田織部。登場人物がそれぞれの美意識を追求する様子と、激変する時代の流れがリンクしているのがすごくおもしろい。千利休などの当時の文化人や、茶器や襖絵などの国宝級の美術品がたくさん出てくるので、これを読んでから美術館に行くと楽しくなる。
       (pha著『知の整理術』で紹介)

  •        -20090527

    千利休の連想から古田織部をモデルにした変わった面白い劇画があると聞きつけ珍しくも手を出してみた。

  • ネゴシエイターとして舌先三寸で何とか世をしのぐ古田佐介は、物欲の塊にまみれてなんかするのであった。
     千宗易にこの時点で師事するのね。
     あと、センスのモデルを嫁のおっぱいに求める我らがへうげもの古田さんは、嫁を切らんとする。
     安土城評の「ズドギュッ」てふのは、なんか珍宝みがある。

  • 面白い!続きが読みたい!

    漫画で学べる、信長の戦国時代。
    佐介の数寄者っぷりが気持ちいい!器が見事で、それ理解する者、その関係がいい、全巻欲しい!

  • 久しぶりに再読。やっぱり面白い!
    佐介の数寄者としての姿勢が、本当に心から名物が好きな人って感じで好感が持てる。
    知識や蘊蓄をつらつら述べるでなく、「どぺぇっ!」とか「のぺぇっ!」みたいな言葉にならない自分の印象のままに数寄を愛する態度、素朴で好きだなぁ。
    信長も秀吉も千利休も、みんな俗っぽくてみんな良い!
    歴史考証的にどうなのかとか分からないけど(多分他の歴史ものよりだいぶふわっとしてる?)、実際に生きた彼らが内心こんなこと考えながら戦に明け暮れていてもおかしくないな……と思ってしまう不思議な説得力があるんですよね。

  • 夫の蔵書。
    久しぶりに読みたくなって出し。
    なぜなら「戦国無双4DX」を今プレイしているから…。

    欲にまみれてかっこよくない潔くない武士らしくない古田織部。でもそこがいい。
    周りの登場人物の権謀術数も面白くて面白くて。

  • うーん、すごい漫画だな。甲に対して乙なものが、二番のイマイチ的な意味から、気の利いてちょっといいなと思わせるという意味に価値転倒した。日本人の美意識というのはなかなかに面白いのだなと再確認できる、まさに乙な漫画。
    生か死か、武か数奇か、それが問題だ!

  • 山田芳裕『へうげもの』(モーニングKC)は武将茶人・古田織部を主人公とした歴史漫画である。現代人的な感性で語られ、時代考証的にはありえない作品であるが、当時はアヴァンギャルドであった茶の湯の真髄を意外と突いているように感じられるから不思議である。NHKでアニメ化された。
    物語は織田信長の家臣時代から始まる。松永弾正(松永久秀)の最後の謀反である信貴山城の戦いが起きた。平蜘蛛を抱えて自爆する有名なエピソードである。松永弾正の言葉は古田織部の最後を思うと意味深長である。本書の織田信長は新時代を作る魅力的な主君として描かれている。それ故に謀反を起こすという面白い視点を提示する。
    本書では千利休が黒を好む理由も語られる。「わび・さび」という枯れた意識では必ずしもない。軍船の色を黒で塗るべきと信長に進言するように黒の使い方も茶の湯に限られない。実際のところ、千利休は羽柴秀吉が恐れるほどの野心家であった。
    黒の価値は大名物などのアンチテーゼとして存在する。大名物などの否定ではなく、それらの素晴らしさが前提になる。それを忘れてBlack is beautiful.となるならば滑稽である。

  • コミック

  • 織田信長が主役ではないのに、家来の左介が趣きがあって次の巻も読みたくなるマンガ。

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著者プロフィール

1968年、新潟市生まれ。大学在学中、「ちばてつや賞」に『大正野郎』で入賞。同作品でコミックモーニング(当時)よりデビュー。『デカスロン』『度胸星』『ジャイアント』など、斬新な着想、大胆な描写で、一歩先ゆく野心作を続々発表。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作『へうげもの』では、実在の武将茶人・古田織部の生涯を描き、「日本人」の価値観を深く掘り下げる。そして興味の対象は「文化」から「文明」へ、五百年前から五百年後へ。『望郷太郎』のはてしない旅が始まった。

「2023年 『望郷太郎(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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