はだかの起原 不適者は生きのびる (講談社学術文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065116418

作品紹介・あらすじ

裸は適応的な進化だったはずはない――。では、ヒト科ではただ一種だけの例外的な形質、生存のためには圧倒的に不利な裸化は、なぜ起こったのか、そしてそれは人類誌のなかで、いつのことなのか。
一方で、ハダカデバネズミ、ハダカオヒキコウモリなど、同様にごく少数の裸小型哺乳動物は、それぞれが独特の生態を身につけるに到った。では、人類が獲得した、生きのびるための術とは?
ダーウィンの自然淘汰説や人類海中起原説などこれまでの説を批判的に検討し、遺伝学・生物学などの成果を参照しつつ、ホモ・サピエンスの特質の起原を探る。

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  • はだかは自然界で生き延びるためのメリットがないため、自然淘汰で発生したとは考えにくい。はだかは突然変異で発生した。野生動物は自然界のニッチに収まることで生存し、ニッチを越えることはない。しかし、人間ははだかであるがゆえに寒さや病などの環境を克服するという野生動物とは異なる行動を起こしたが故に生き延び続けている。

  • ヒトの裸の皮膚は自然淘汰で生じたはずはない
    ダーウィンは変だ
    ダーウィンは裸の起原を解明できない
    裸の獣
    特別な裸の獣たち
    裸体化仮説
    人類海中起原説
    突然変異による裸の出現と不適者の生存
    火と家と着物と
    ネアンデルタールの家
    裸の人類はどこで、いつ出現したのか?
    重複する不適形質を逆転する鍵は?
    おわりに―アンタナナリヴ、二〇〇三年夏

    著者:島泰三(1946-、下関市、動物学)

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著者プロフィール

1946年下関市彦島生まれ。東京大学理学部卒。理学博士(京都大学)、マダガスカル国五等勲位シュヴァリエ、雑誌『孫の力』監修。1978年(財)日本野生生物研究センターを創設、主任研究員を経て、国際協力事業団(JICA)派遣専門家として2001年までマダガスカルに6年3か月滞在。アイアイなどを上野動物園に送り、2002年より日本アイアイ・ファンド代表としてマダガスカル北西部アンジアマンギラーナ監視森林の保護管理を行って、現在にいたる。2012年、ルワンダ共和国でマウンテンゴリラの名付け親となる(日本人初)。ANAグループ機内誌『翼の王国』にて阿部雄介氏とともに『日本水族館紀行』(2007~2012年)、『どうぶつ島国紀行』(2012年~)を連載。『はだかの起原』(木楽舎)、『親指はなぜ太いのか』、『戦う動物園』(編)、『孫の力』(3冊とも中央公論新社)ほか、著書、論文・報告書多数。

「2004年 『はだかの起原 不適者は生き延びる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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