傘寿まり子(9) (KCデラックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 99
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065148990

作品紹介・あらすじ

ウェブ雑誌「レトル」を立ち上げた80歳の小説家・幸田まり子は、シャッター商店街の活性化のため、商店街の中でファッションショーを行うことを提案する。当初は否定的だった住人たちも、まり子の情熱に影響され、少しずつ前向きに考え始める。しかし、息子・こうじの嫁の不倫疑惑や、親子関係がこじれた中華屋さんの閉店騒ぎ、そして協力者であるぴえ~るさんの病気など、問題が続出で…?

感想・レビュー・書評

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  • ここまで読んできて、もっとのんびりしたお話なのかと思っていたらハラハラしっぱなしで毎巻読むのが怖いくらいだ。
    傘寿と言えば今年義理の母と実家の父が迎えた年。
    年を取ったなと思いつつ、この本を読んでいると年齢というフィルターを取っ払った人間の可能性、実力を思い知らされる。
    最初の1巻で家を出てよりどころを失うところから始まって、まり子さんのパワーは本当にすごい。
    それはきっと、作者であるおざわゆきさんの生き方が表れているのだと思う。
    超常現象も魔法もないけれど、奇跡のような行動力で現実的な難問や辛い人間関係をなぎ倒していくまり子さん、怖くないのに怖いシーンの連続のような、私だったら走って逃げたくなるような状況を笑顔で解決していく強さが本当に素敵だ。
    でも、スカッとするというよりはああ、何とかこの状況も解決して良かった、とホッとする感じ。とても怖い。
    これからどうなるんだろう。
    結婚していても子供がいても、ずっと幸せかもわからない。住むところもこんな風になくなることだってある。
    そんなとき自分だったら、傘寿でそんなことになったら?
    他人事じゃないと思って読んでいるから、怖いという気持ちがずっと続くのかもしれない。

  • やっと実現したファッションショー。
    ピエールさんのコーディネート
    泣けた
    商店街編が終わり
    今度は出版社との戦い。群星とどうなるのか。
    出版社のトップが本を読まない人になる
    うまく時事問題が絡んでいる
    本好きだから、なかなか買えないのがいけないのだろうけど、胸が痛い。

  • 先輩の漫画棚にあったので拝借。

    面白いんだけどどう考えても80代とは思えなくなってきた笑。前はもう少し年齢を絡めた設定だったけど…。

    基本的に優しい世界だからこんな風になるわけないって思うけど(簡単にsnsがバズって解決したり)、フィクションなんだからこういう優しい世界があってもいいよなあって思います。

  • 商店街の唯一の理解者ピエールさん倒れる。しかしそこからお見舞いに商店街ファッションショーしよう、と開催にこぎつけ、閉店する気だった組合長のあひるカフェもなし崩しに存続することになり。先のことはわからないけど、いまこの瞬間のにぎわいがのちの励みになるから、と。そして、レトル。あてにしていた出版社の代替わりによる手のひら返し、そして古巣からの再オファーに、まりこは…と。よくいう人ばかりじゃない、悪くいう人もいて、それが萎縮させることもあるのを描きつつ、最後は…と、一筋、光を見せてくれる。

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