双蛇密室 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065156124

作品紹介・あらすじ

本邦初トリックに唖然!
            
「蛇の悪夢」は「地と天の密室」に関わりが?
ミステリランキングを賑わす「らいちシリーズ」最強作! 

援交する名探偵・上木らいちの「お客様」藍川刑事は
「二匹の蛇」の夢を事あるごとに見続けてきた。
幼い時に自宅で二匹の蛇に襲われたのが原因のようだが、
その裏に藍川の両親が関わった二つの密室事件が隠されていた。
らいちが突き止めた前代未聞の真相とは? 
「本格」と「エロ」を絶妙に融合した人気シリーズ!

感想・レビュー・書評

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  • 絶対わからない真相がスゴイ! 超奇天烈密室トリック 下ネタ本格ミステリーらいちシリーズ第4弾 #双蛇密室

    主人公である刑事は、いつも二匹の蛇に襲われる夢を見ていた。かつて主人公の両親が密室で毒蛇に襲われたが原因だったのだ。その謎を解くべく、援交探偵上木らいちが動き始める。

    わかるかっっっ!

    いままで上木らいちシリーズは、どれもこんな真相見抜けるかよっ て、感じでしたが、本作はもう絶対無理w さすがにこの真相は世界中探してもないだろ。発想が天才的すぎるてビビる。

    相変わらずエロネタが強烈なので、ダメなひとはやめておきましょうね。ただ私にはめっちゃ刺さる、大好き。

    そして上木らいち、主人公藍川をはじめ、登場人物たちが下劣で変態な人ばっかり。でもどこか人間味、愛嬌があってカワイイですね。まぁミステリーはエンターテイメントですから、読者を楽しませてくれるのは高評価です。

    密室トリックが2つありますが、これは知らなかったですね~ 勉強になりました。なおメイントリックは先でも述べたように、奇想天外すぎてひっくり返ります。

    本作、ちょっと文章と構成が荒いかなーと思う点があるので、そのあたりが若干惜しい。しかしながら、どんなトリックでも解いてやるぜって人には、超おすすめの作品です!

  • マジでヤバい。エグい。
    唯一無二前代未聞空前絶後奇想天外。

    なんでこんなの思いつくの??
    らいちが言うように、まさに"人類初"。

    はっきり言ってストーリーなどはないに等しく、トリックありき。だが、その推理に必要な描写だけをしており、一切無駄がないため、前半、中盤もスラスラと読める。(まぁもちろんコミカルなキャラクター、文章の影響もあるんだが。)

    解説より
    「論理と下ネタはこんなにも美しくマッチングするものなのか、と僕はこの作品に教えられた。(中略)
    この世界で老若男女ーー大半の人が興味を持ち、共通した知識を持ち合わせているジャンル、それこそが下ネタなのだろう。だから、下ネタを用いた論理的な展開は誰もが納得する形に収まるのだ。」

    賛否両論あるだろうが、(もちろん自分は賛)このトリックは一読の価値がある。
    これほどにいくつもの新しい奇抜なトリックを生み出す作家は他にいないだろう。


  • 途中まではなんか平凡だなぁと思っていたら、とんでもないオチで唖然としてしまった。     
    さすが早坂吝。唯一にして無二の小説家である。

  • 援交探偵シリーズ四弾。
    今回はシリーズを通しての主要な人物にまつわるエピソード。
    エロミスと名乗っているが、そこまでエロくなく、ミステリーでもない中途半端な感じに陥りつつあるような…

    以下ネタバレ

    今回の密室のきもは、①空を滑空?する蛇が存在すること、②胎児に歯が生える可能性があること、の二点にある。
    パズラーとしては雑学的な知識による解決に偏り過ぎており、上記したようにシリーズが徐々に本格ミステリーから外れつつあるように思われる。

  • 双蛇密室
    200121読了。
    今年7冊目今月7冊目。
    #読了
    #双蛇密室
    #早坂吝

    短め。
    エロの設定がミステリに活かされている。
    今回はトリックのためにお話作ってる感じがして、評価は並。

    それでも真相の衝撃度と、帯に偽りはなく、このネタはこの人しか書かないんじゃないかな。

    ごく初期に巧妙にヒントが、、。

    表紙のらいちが可愛くないの残念。

  • 前作以上にとんでもねぇミステリである。この結末を予想できる者はいるのだろうか?次回作があるのを知っているので、さらば藍川、、、と感傷に浸れなかったのは少しもったいなかったが。いやはや、著者のアイデアが枯れるとは到底思えない。

  • エンコー探偵・上木らいちの第4作目。
    本作は藍川刑事の過去の謎を解き明かすという話。
    珍しく普通の本格ミステリーみたいだなーと思いつつ読んでいたが、最後にまんまとやられた。実際にこんなことがあり得るのか!?と考えるよりも、よくもこんな結末を考えるものだと笑ってしまった。
    読み終えると、これもあれも必要な要素だったんだなと思えてくる。おふざけな設定と結末だが、緻密な組み立てで成り立っている大真面目な本格ミステリーだ。
    ちゃんと次作もあって安心した。

  • らいちシリーズ。
    色々とぶっ飛んでいるこのシリーズ、特異なキャラクターや突飛な設定に目を奪われがちだが、こういう力技の無茶なトリックを堂々と書くタイプは珍しい。ここまでかましてくれると、読後には変な爽快感すらあったw しかしこのキャラクター性と強引なトリック、それを力技でねじ伏せる作風って、メフィストからしか出て来ないよなぁ……。

  • ○○○○○○○○殺人事件(○足りてる??)のぶっ飛んだバカミスっぷりに早坂吝の世界観にハマってしまったので、同じらいちちゃんが出てるこちらを読んでみることにしました。
    本当はこちらの前にもう一作あるみたいでそちらから読みたかったんですが、なかなか手に入らず。

    さて、ミステリはミステリでもエロミスって括りのミステリだったー!
    そっかー!
    そういえば○○○〜の方でらいちちゃんの職業バレしてたんだった…あまりにもヌーディストが衝撃で、そもそもあちらもバカミスの前にエロミス要素があったの忘れてました…。
    でもあっちの方はエロミスってよりバカミスの印象のほうが強かったんだけどなぁ。
    こちらはエロミスがばっちり主題のようです。

    うーん、エロミスって官能ミステリかなぁ。
    最初のトリックはD坂に通じるものがあるのかな…と思ったり。

    てかどっちの事件もトリックとしては、そんなのあり!?!?笑
    蛇飛ぶ!?いやいや、まあ飛ぶ種類はいるだろうけど、それがうまく目掛けたとこ入っちゃう確率ってどれくらい!?!?年単位かかりそうだけど…子供おっきくなっちゃわない!?そもそも、蛇入る確率と子供だけがそこの部屋にいる確率って!?
    と、読み終わった後は突っ込みたくなるんだけど、何でだが読んでるうちはそういうこともあるかなぁ…って思っちゃうんですよね。(いや、ないない)

    でも、、、胎児が噛むかぁ…え?ありえる?偶然毒が回ってて、偶然歯が生えてて、その歯が蛇みたいに生えてて、偶然羊水がそこまで漏れなくて、偶然続きすぎじゃない!?
    生えた歯飲み込んじゃってって、確か食道まで羊水満たされてるはずだけど飲み込めるのかな…
    これはさすがに読みながらいやいやいやいや!!しかし否定するだけの材料がないし、万が一でもあり得るのかな…
    もうこの辺が早坂吝の魔力だと思います。笑

    しかし、単純に本作は私には合わない気がした。
    らいちちゃんシリーズはもういいかな…。


    @手持ち本

  • 上木らいちシリーズの4作目。 藍川警部に焦点をあてた作品。 「本格」と「エロ」を標榜した結果、今回は胎児が殺人を犯すという驚天動地ながらバカバカしさは薄れる真相になっている。 やはりピンク色のトリックがあってこそだと認識させられた本作でした。

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著者プロフィール

早坂 吝(はやさか・やぶさか)
1988年、大阪府生まれ。京都大学文学部卒業。京都大学推理小説研究会出身。
2014年に『○○○○○○○○殺人事件』で第50回メフィスト賞を受賞し、デビュー。
同作で「ミステリが読みたい! 2015年版」(早川書房)新人賞を受賞。
他の著書に『虹の歯ブラシ 上木(かみき)らいち発散』『RPGスクール』『誰も僕を裁けない』
『探偵AI(アイ)のリアル・ディープラーニング』『メーラーデーモンの戦慄』などがある。




「2019年 『双蛇密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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