- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065161579
感想・レビュー・書評
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シリーズ3作目
前と同じくマンガで先に読んでいるので物語の意外性は感じない
でも、やはり琴子さんだなぁと思えるところは面白い
・岩永琴子は高校生だった
・六花ふたたび
・明日のために
・スリーピング・マーダー(前編)
・スリーピング・マーダー(後編)
・岩永琴子は大学生である
・岩永琴子は高校生だった
琴子さんが高校1年生のときのお話
ミステリ研究部の部長 天知学と新入生の小林小鳥が部の存続のために琴子さんを入部させようとするが……
学くんがゲスい
でも、琴子さんにかかればそんな意図すらも掌の上というね
「ロウフィールド館の惨劇」
ユーニス・パーチマンがカヴァデイル一家を殺したのは、読み書きができなかったためである。
ある意味でミステリのネタバレ厳禁ルールを逆手に取った定番ネタの作品だなぁ
ま、私は未読なんですけどね
・六花ふたたび
行方知れずの六花さんがどうしているかのエピソード
自殺者が連続する部屋
その理由
居場所を見つかったと見るや、立ち去り際に琴子さんに後の処理を丸投げする六花さん
強い……
・明日のために
学くん再び、そしてスリーピング・マーダーの前日譚
学くんの伯父 藤沼耕也が琴子さんがどんな人なのかを聞く
琴子さんが世間的に如何にアンタッチャブルな存在なのかの説明回
怪異に関して頼る事は是としても、決して探ったり利用したりしてはいけないという心構えが必要
・スリーピング・マーダー
狐に依頼した殺人の報いがあるという事を孫子に示したいという依頼
この本のメインのお話
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「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」
妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、大富豪の老人に告白される。
彼の依頼は親族に自身が殺人犯であると認めさせること。だが妖狐の力を借りた老人にはアリバイが!
琴子はいかにして、妖怪の存在を伏せたまま、富豪一族に嘘の真実を推理させるのか!?
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怪異に依頼して成された殺人のため、関係者にはアリバイが成立している状況
遺産相続の優先権という名目で、その犯人が自分である証明をせよという課題
その判定役に琴子さんを指名するが、その解決はやはり琴子さんらしいものに……
・岩永琴子は大学生である
スリーピング・マーダーの後日譚
マンガ未収録のエピソード
九郎が琴子のことをどう思っているかがわかるので、マンガしか読んでなかった人にも以外な発見がある
スリーピング・マーダーに関係した一冊となっているけど、六花さんのエピソードを加えて、琴子さんを利用しようとするとどうなるか?という共通点がある
六花さんは先々まで練っているので琴子さんを利用できる
学は恋路に関する事だけは自分の望み通りになったが、それ以外ではデメリットの方が大きかった
そもそも、世間的には琴子さんの事を調べる事すらアンタッチャブル
でも、怪異の解決の依頼であればむしろ良い結果になる
ただ、怪異の解決依頼だとしても、自らのシナリオに巻き込もうとすると想定以上の結末が降り掛かってくる
やはり、琴子さんを安易に利用してはいけないという教訓なのでしょうねぇ
しかしまぁ、ペイズリー柄の下着というのはどうなんだろ?
しかもあの琴子さんですしねぇw
あと、峰打ちのくだり
六花さんと九郎くんが車と銃弾の違いはあれど天丼構造になってますね詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怪異による事件に対し、合理的な虚構による解決を付けるミステリシリーズ。たしかにミステリには真相が何であったか、ということより、納得できればそれでいい、というところがあるかもしれません。怪異も楽しいとは思うんですけど。
高校時代の琴子の物語もあって、「事件」でなくても彼女の推理構築力の凄まじさには舌を巻くばかりでした。なるほど、敵に回してはいけない相手だな。でもまあ可愛いところも……ないではないか?
そしてメインの事件。自身が過去の殺人の犯人であることを親族に知らしめようとする大富豪。実際は妖狐と取引をしたという真相なのだけれど、そのせいで強固なアリバイを得てしまった彼をどのように断罪することができるのか。そして琴子がもたらす結末は、どのようなものになってしまうのか。冷酷なようでもあり、しかしどこまでも理に忠実な琴子のスタンスは、たしかに危うさも感じさせられるものかもしれません。だけどひたすらに強固で一途なその姿勢は力強く、凛々しいものでした。実にカッコいい。けれど、関わり合いたくはないかも(笑)。 -
琴子の高校生のときや六花さんのその後などしれて良かった。相変わらず納得のできる虚構を作り上げるというお話作りは面白く、自分も考えながら解答を見てなるほどっとなるのも楽しいです。
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「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、 大富豪の老人に告白される。彼の依頼は親族に自身が殺人犯であると認めさせること。だが妖狐の力を借りた老人にはアリバイが! 琴子はいかにして、妖怪の存在を伏せたまま、富豪一族に嘘の真実を推理させるのか!? 虚実が反転する衝撃ミステリ最新長編!
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鋼人七瀬以前と以後の岩永と九郎の様子が微笑ましくかった。六花が何を思って行動したのか、次にどんな行動に出るのか楽しみである。