詳説 日本仏教13宗派がわかる本 (The New Fifties)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065175910

作品紹介・あらすじ

日本仏教13宗派の違いがわかる!成り立ち、教義の違い、作法、しきたり、寺院、本山、本尊まで徹底解説。寺院巡りにも役立ちます。

感想・レビュー・書評

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  • 初心者がざっと概観を掴むのに良さそう

  • 分かりやすかった。

  • 読了

  • 奈良仏教系
    法相宗:唯識曼荼羅図または弥勒菩薩:慈恩大師基、道昭:奈良興福寺:実在するのは私達の心、唯識のみとし深層意識の阿頼耶識が迷いと悟りの根源であり、ヨガ修行によって体得することを目指す。
    華厳宗:盧舎那仏:法藏、道璿:奈良東大寺:華厳経が説く、壮大かつ多層的な蓮華蔵世界。一即多、多即一のあらゆる事象が互いに混じり合い転変している。
    律宗:盧舎那仏:道宣、鑑真:奈良唐招提寺:信者・僧のための戒律を重視。日本仏教では戒律が軽視される傾向にある。
    密教系
    天台宗:多数:慧文、最澄:大津比叡山延暦寺:法華経を尊崇。諸法実相でありこの世はあるがままの姿、万人成仏であり万人がいつかは成仏できると説く。現世肯定的。
    真言宗:大日如来:空海:和歌山高野山金剛峯寺:真言や曼荼羅を使い心身で直に真理を体得する。今生で悟りを開ける即身成仏、密教秘儀による鎮護国家を説く。
    浄土教系
    融通念仏宗:十一尊天得如来:善導、良忍:大阪大念佛寺:一般人でも行える称名念仏を説く。一人の念仏が万人の念仏に融通できる。勧進聖が各地を練り歩き布教。
    浄土宗:阿弥陀如来:法然:京都知恩院、東京増上寺:称名念仏により極楽浄土へ行けると説く。他力と専修念仏が教義。念仏を唱える努力が大事。
    浄土真宗:阿弥陀如来:京都東西本願寺:親鸞:極楽浄土への往生には、自力で修行をせずとも、念仏により阿弥陀如来の本願による絶対他力を説く。本願を信じる心が大切。
    時宗:阿弥陀如来:一遍智真:藤沢遊行寺:ただ南無阿弥陀仏と唱えれば信心がなくとも極楽浄土へ往生できる。踊り念仏で布教
    禅宗系
    臨済宗:釈迦如来:臨済義玄、栄西:京都南禅寺:戒定慧の定(瞑想)を重視。師からの課題・公案を座禅修行で解き明かす。
    曹洞宗:釈迦如来:蘭渓道隆、希玄道元:福井永平寺、横浜總持寺:黙ってひたすら座禅する黙照禅(只管打坐)日常生活も修行という生活禅
    黄檗宗:釈迦如来:黄檗希運、隠元隆琦:宇治萬福寺:念仏を唱えながら座禅を組む、念仏禅。
    日蓮系
    日蓮宗:大曼荼羅:日蓮:身延久遠寺、東京池上本門寺:法華経を絶対視。現世軽視と浄土宗はじめ他派を批判

  • 曹洞宗に縁が出来たので調べておこうと考えて読んでみた.永平寺が中心だと思っていたが、總持寺(そうじじ)もある.1246年に希玄道元(きげんどうげん 1200~1253)が吉祥山永平寺(きちじょうざんえいへいじ)を、1301年に瑩山紹瑾(けいざんじょうきん1268~1325)が總持寺を建立し、それぞれ高祖、太祖を称される由.名僧として、鈴木正三(しょうさん1579~1655)があげられていた.仏教伝来後の歴史を何とか把握できたと思っている.

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00605203

    今日、日本にある仏教は、インド発祥の仏教と同じではありません。伝来から1400年余りの年月を経て、日本の歴史風土のなかで、新たな宗祖から生まれた「日本の仏教」です。
    現在、大きな宗派として存在しているのは、法相宗、華厳宗、律宗、天台宗、真言宗、融通念仏宗、浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗、日蓮宗の13宗派。本書は、この13宗派が、日本の歴史のなかで、どのように変遷し、広く受容されていったのかを多角的に解説します。

    時の天皇や将軍、領主などによって庇護、あるいは弾圧を受けながら、対立や分派を経て、やがて仏教宗派として確固たる地位を占めるに至る波乱万丈の軌跡は、あまり知られてこなかった日本史の重要な一面といえます。それを知ることは、私たちの身近に存在する「仏教」について、考え直すきっかけになるでしょう。

    各宗派の宗祖、教義を始め、本山、本尊の成り立ちといった基本的な解説も充実。各宗派の成長を担った14人の名僧の逸話は読みごたえ十分です。(出版社HPより)

  • 基礎知識が無く、理解できなかった所が多々あったけど、日本の仏教の全体的な流れがなんとなく、わかった気がする。

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著者プロフィール

一九五三年、神奈川県に生まれる。筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター客員助教授、中京女子大学助教授などを経て、現在、慶應義塾大学非常勤講師。専門は宗教学(チベット・日本密教)で、とくに修行における心身変容や図像表現を研究。著書に『マンダラとは何か』(NHK出版)、『密教』(ちくま学芸文庫)、『はじめての宗教学』『お化けと森の宗教学』『千と千尋のスピリチュアルな世界』『カラーリング・マンダラ』『お坊さんのための仏教入門』(以上、春秋社)、『空海と密教美術』(角川選書)ほか多数。

「2019年 『密教の聖なる呪文 諸尊 真言 印 種字』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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