- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065200438
作品紹介・あらすじ
全編書き下ろし新本格アンソロジー。
綾辻行人「仮題・ぬえの密室」
歌野晶午「天才少年の見た夢は」
法月綸太郎「あべこべの遺書」
有栖川有栖「船長が死んだ夜」
我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック 」
山口雅也「毒饅頭怖い 推理の一問題」
麻耶雄嵩「水曜日と金曜日が嫌い ──大鏡家殺人事件──」
感想・レビュー・書評
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新本格ミステリの端緒を開いた『十角館の殺人』刊行から三十周年を記念したアンソロジー。新本格第一世代のレジェンド作家七名の夢の競演。
「名探偵」をテーマに書かれたレジェンド作家のアンソロジー。
「名探偵」をテーマに、とはいえ、実はストレートに探偵ものミステリを書いてる方は少ない印象。ちょっとメタフィクションっぽかったり、今までの新本格の歴史への郷愁を感じさせるものだったり。
ただ、短篇でも粒ぞろいで、この作家陣の並びだけでも非常に贅沢なものを読んでいる満足感があります。
個人的には我孫子武丸さん『プロジェクト:シャーロック』と歌野晶午さんの『天才少年の見た夢は』が好きでした。どちらもちょっとしたIf世界の話なのですが、同じ世界観の話をぜひ読んでみたいです。
また、『天才少年の見た夢は』は、どこか某推理アクションゲームを彷彿させる設定で、それも面白かったですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本を代表するミステリ作家による豪華なアンソロジー。
本格ミステリ界を牽引する方々だけあってクオリティは折り紙つきです。
ラストを締める綾辻さんの「仮題・ぬえの密室」が本格ミステリの歴史を感じさせて感慨深い気持ちになりました。(あと麻耶雄嵩の扱いで笑いました) -
新本格ミステリのレジェンド作家による短編集、ではあるけれど、単なるミステリ短編集では済まないのが予想外で面白かった。テーマが『名探偵』であるせいか、『もし名探偵がAIだったら?』という被りもあったけれど、当然物語の展開はまったく違うから、その差異も含めてとても楽しかった。ラストを飾る綾辻行人は、自伝かエッセイのようでもあったけれど、しみじみとした昔語りにレジェンドたちの歴史の重みを感じることが出来、良い余韻の残る締めだったと思う。
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「十角館の殺人」刊行30周年記念のアンソロジー。7人の作家の書き下ろし競作ということで期待したのだが、本格ミステリーではないものが多くて当てがはずれた。これだけの顔ぶれなのだから、単なるお祭りにせずにちゃんとした推理小説をズラッと並べてほしかった。
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ミステリー作家を贅沢に並べた傑作集