意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065206546

作品紹介・あらすじ

ムダな「意識の高さ」を捨てて自炊をラクに楽しく!

「手づくりこそ至高」「料理は母親がやるもの」……料理についてのこういう精神論、本当に意味ありますか? 世間から刷り込まれたムダな迷信を疑って、自分にとってラクでおいしいことだけを追求すれば自炊生活はもっと豊かになります。料理なんて好きな人がやればいいし、ムダに最初から作るより既製品にちょい足ししたほうがいいこともある。編集者として数々の食特集を作ってきた著者だからこそ語れる、権威を鵜呑みにせず真に必要なことだけを論じた超合理的な自炊論、ここに誕生!

自炊について悩んでいる方はもちろん、今まで自炊をしなかった方にも、巣ごもり時代の不況を生き抜くために必携の一冊!

*本書目次から抜粋
はじめに
コロナで分かった「自炊」の重要性

第1章 自炊はもっと手抜きしていい

第2章 楽すると自炊は楽しくなる

第3章 意識の低い料理人が最低限知っておくべきこと

第4章 自炊のための外食のすすめ

第5章 意識の低い合理的おすすめレシピ

感想・レビュー・書評

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  •  こんな有能な旦那が欲しい。普通に凝った料理だし、正直言って意識が高すぎる。賢すぎる。だから、この本のタイトルは非常にミスリードであるように思える。
     読む前に想像していたのは、
    ・スーパーで安く買えてお得なものベスト10(料理する必要なし)
    ・卵を焼いて、これをかけるとおいしい塩ベスト10(塩をかけるだけ)
    ・めかぶと納豆を買うだけで栄養バランスが取れる証明

     そう、料理はワンステップしか求められていない。
     醤油をかけるだけでおいしいもの。
     サーモンに柚子胡椒をかけるとビールが止まらなくなるとか。

     そういう意識の低さである。

     しかし、この本は、意識の高い、凝りに凝った節約料理と、なかなか面白い料理エピソードが満載で、まったく「生き抜く」参考にはならない。

     ただ、高級料理店での、むかつくエピソードは面白い。
     こういう、金持ちども、もしくは人間の醜さ(国内、海外含む)を書いたエッセイを、星海社新書で発刊してはどうか。そのほうが、絶対に良い。

     キャバクラ前の同伴だらけのうなぎ屋の不機嫌な店員とか。

     それと、百貨店のレストランに外れ無し、は、本当にそう。うすうす気付いていたけど、ついつい隠れ家レストランにチャレンジしてしまう。そして何度騙されたことか。あんまり知らない人と食事するときは、まずは百貨店のレストランだと思う。そのほうが、店で失敗する確率が非常に少ない。
     あと、イタリアは何を食べてもおいしいというが、人種差別があったり(アジア人は地下室、白人は日当たりのいい一階に案内される)、ランチが最低4000円かかるとか、サイゼリヤで普通にうまいという結論にも頷かされた。

     というわけで、タイトルと内容はあってないが、中川ファンは大喜びの一冊だ。

  • 自分自身の調理能力が低すぎて本書は全然意識低くない、むしろ高いと感じた。
    絶対に自分好みの味や量にして食べたいという気概にもう高い意識を感じる。
    買ってきた牛丼は買ってきたまま食べるよ自分なら。
    もう作る元気もないときに買うのが牛丼だから。
    そんな時に牛丼を買わなくても済むヒントが書いてあるのかと思ったら違った。ちょい足しならぬ爆足しでカスタムしてマイ牛丼にしていた。
    そもそも料理が好きという時点で自分とは違う。
    また、長年の自炊経験から自分の好みを把握し、手料理をそれに近づけるノウハウは誰にでも持てるものではないと低レベル自炊者であるところの自分は思う。
    自分で作ってもおいしくないから自炊をしなくなるのだが、既に自炊の方が好きなものを好きな量食べられるという境地に達している人はそりゃ楽しいよなという感想。
    もっと意識の低いヒントを探します。
    意識は低い(たくさんの調理器具や食器、調味料等を持たない)けど料理好きの人が自分の味を見つけていくヒントにはなるかもしれない。

  • 自炊は、家族と自分のために作るのだから超自分本位で良いというポリシーの元、自分と家族の味覚に合えば充分、でも探求心はなくさず、こだわることにはこだわり、省けることは省く、レシピ通りでなくあくまで自分流という心地よい自炊のすすめ。肩肘張らずに、料理をしたくさせる1冊。

  • 読み物としてとても面白かったです。
    料理に対する既成概念を崩そうとするところにはとても共感しましたが、タイトルと内容は乖離してるように感じました。
    著者の料理への意識は、決して低くないです。

    味の素を使ったり、缶詰のホワイトソースを使ったり、カップ麺を食べることがあるから、意識が低いと言う認識?

    すべてを手作りしたり、オーガニック食材しか使わないという人を『意識が高い』と称するなら、著者は意識が低いのかもしれない。
    けどズボラな人間から見れば、著者も十分意識が高いのでは…と。

    著者はかなり料理上手に感じましたし、料理も好きで苦になってない様子。

    料理は嫌いじゃないけど、ズボラな性格の私には、『この本、意識は低くないぞ!』と思ってしまいました。

    しかし、読み物として面白いです。
    飲食店でのエピソードや、肉じゃがへの考察など、楽しく読ませていただきました。

    タイトルと中身がいまいち合っていない気がするので、そこがもったいないなぁ、という感じです。

  • 料理は作りたいやつが作ればいいし、毎日2、3回も作るんだから、肩肘張らなくていいという主張は、激しく同意。
    でもなんだろう、文章がそう言ってない。意識を低くすることと意識高く語られている気がして、ちょっと入り込めない。各々のエピソードは面白いんだけど、元々多分意識の高い料理を作れる人で、それを敢えて簡単にやろうよというか。
    十分に面倒臭い。
    手元に置いて、レシピひとつひとつ作っていけばまた違うのかもしれないが。
    こないだ、中華料理は最高だ的な本を読んだ後で、これ、中華料理、不味い方にポンとおいてるのがまあ、印象に残った。

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著者プロフィール

編集者、PRプランナー、ライター
1973年生まれ。東京都立川市出身。大学卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターとなり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々なネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)、『夢、死ね!』『内定童貞』(星海社新書)など。無遠慮だが本質を突いた鋭い物言いに定評がある。

「2020年 『意識の低い自炊のすすめ 巣ごもり時代の命と家計を守るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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