下剋上 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065236307

作品紹介・あらすじ

<目次>
はじめに 下剋上の特質は何か
第一章 長尾景春の叛乱と挫折
第二章 伊勢宗瑞の伊豆乱入
第三章 朝倉孝影と尼子経久の困難
第四章 長尾為景・景虎(上杉謙信)の幸運
第五章 斎藤利政(道三)の苛烈
第六章 陶晴賢の無念
第七章 三好長慶の挑戦
第八章 織田信長から秀吉・家康へ
おわりに 下剋上の終焉へ

感想・レビュー・書評

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  • 今の自分の興味の関係上、最近よくこの方の本をよく読むんだけど、内容もライトでマニアックすぎず笑、とても読みやすかった。
    下剋上の始まりから終わりまでの流れが大まかに理解できて、読む前の目標は達せられた感じ。

  •  うーん、読まなければならない本ではなかった

  • 戦国時代において主要な下剋上と見なされる事例を取り上げ、その経緯や背景をたどることで実像を示そうという一冊。失敗事例も含めて検討されており、戦国時代を特徴づける一つの社会動向を理解する入り口になる内容。

  • 完全に実力だけではなく上位権威者の承認を必要とするなど、下剋上の実態が興味深かった。

  • 下克上といえば、社会の変革を牽引した最大の要因と思っていたけど、それでも「身分制社会の枠組み内にあった」というのは新鮮だった。
    下克上を狙う人間も、上の地位を利用しようとしていたし、上の地位に就かなければ、社会を統べることはできなかったわけだ。当然ながら地位と身分は不可分の関係だったのだから。
    身分まで考えると、レールがあったとは言え、最大の下克上は豊臣秀吉ってことになるよなぁ。

  • 「用語」が一定程度は人口に膾炙している他方、「実際は?」というモノが幾らでも在るような気がするが、そういうテーマを選び、一般読者向けに説くというのは「新書らしい」というように思う。本書はそういう一冊だ。
    「下位の者が、主体性を持って、実力を発揮して、上位の者の権力を制限したり、それを排除したりすること」というように、本書の<はじめに>で「下剋上」を規定してみている。そして、「その種の動きの実際?」ということで、色々な事例を取上げて説いている。全体として纏まっているのだが、関心が在る人物や事象に関する章を抜き出して読んでみるようなことも一興かもしれない。
    所謂「戦国大名」ということで一定程度の長めな期間に亘って、「下剋上」と規定し得るやり方で領国の実験を握って継続した事例は、実は「イメージ」程に多いのでもないということに気付かざるを得ないのだが、本書ではそういうことがよく判るような気がする。
    更に戦国時代の様々な事柄に関しては「少しだけ後の時代からの“伝わり方”」というようなモノの如何で、「現在、或る程度知られている像、物語」が在るという場合も多いことに、本書を読んで気付かされた。
    もしかすると?戦国時代の末期、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という辺りが、実は「下剋上」の極め付けで、彼らの物語が様々な具合に伝わっているが故に「下剋上」というイメージが拡がったという一面も排除出来ないのかもしれないと、本書を通読して思った。
    自身の場合、単純に「“時代モノ”のファン」という側面も在るのだが、同時に「“歴史”という“物語”から現代や未来へのヒントのようなモノを見出してみたい」という、場合によっては「甚だしい幻想?」とでも言われるモノも抱いている。そういうことなので、本書のような一冊はとにかく愉しい。

  • 東2法経図・6F開架*B1/2/2624/K

  • <目次>
    はじめに  下剋上の特質とは何か
    第1章   長尾景春の叛乱と挫折
    第2章   伊勢宗瑞の伊豆乱入
    第3章   朝倉孝景と尼子経久の困難
    第4章   長尾為景・景虎(上杉謙信)の幸運
    第5章   斎藤利政(道三)の苛烈
    第6章   陶晴賢の無念
    第7章   三好長慶の挑戦
    第8章   織田信長から秀吉・家康へ
    終わりに  下剋上の終焉へ

    <内容>
    淡々と下剋上を描く。具体的事例をもとに書かれているので、イメージは沸きやすい。ただし、あくまでも研究書の態を採っている。もう少し感情的な部分があってもいいのではないか?事実を並べているだけなので、面白みは欠ける。

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著者プロフィール

1965年、東京都に生まれる。1995年、駒沢大学大学院人文科学研究科博士後期課程満期退学。現在、駿河台大学法学部教授。著書に『中近世移行期の大名権力と村落』(校倉書房、2003年)、『戦国大名 政策・統治・戦争』(平凡社新書、2014年)、『百姓から見た戦国大名』(ちくま新書、2006年)など。

「2021年 『戦国「おんな家長」の群像』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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