人でなしの櫻

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 367
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065269817

作品紹介・あらすじ

父が監禁した女を愛してしまった。

己を衝き動かすのは血か欲望か。人間の業の極限に挑んだ超問題作。

京都に住むしがない日本画家の清秀のもとに、ある日急を告げる電話がかかってきた。
呼び出された場所に行くと、かつて絶縁した父親の死体と、裸の血まみれの女、蓮子がいた。
女は、死んだ父親に十年監禁されており、誘拐前の記憶がなく八歳のままの精神状態だった。
一目見た瞬間、蓮子に心を掴まれてしまった清秀は、それでもこの前代未聞の醜聞から蓮子を救おうと奔走する。
だが、運命の歯車は、清秀の意思とはかけ離れたところへと大きく舵を取り始めたのだったーー。

感想・レビュー・書評

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  • 何とも熱量がすごい。
    圧倒されてしまって一気読み。
    物凄く歪んでいるのに何故か美しい。

    彼の絵を私もこの目で見てみたくなった。

  • 遠田さんの本は読みやすく、引き込まれるが今回の題材はちょっと苦手…

  • 読者を物語に引き込む力のある作家さん。大好きです。

    けど今回の作品は読了し、一晩明けてみると、
    絵を描く情熱と、凄まじい性欲の内容だったような気がする。

    死ぬまで描くんや!
    死ぬまでヤルんや!
    どっちもかい!
    このど変態!

    もうちょっと心理描写の深掘りしてくれた方が、わたしは満たされるんだけどな。

  • 白墨と同じような情念を感じさせる。自ら体験せずにこう言う話が創作できるのは好き嫌いを超越してすごい。ちょっとなんでこう言うプロットを思いついたのか、聞いてみたい気がする。

  • "吐き気がする"

    作中に何度か出てくるこの言葉

    まさに、"吐き気がする"そんな作品


    天才料理人の竹井康則は十一年にわたり少女を監禁、飼育する
    その息子、画家の清秀も同じ女に魅了される
    余命宣告をうけている清秀は女を連れ、残りわずかな命が尽きるまで女を描こうとする

    華麗な才能の持ち主は常人とは異なる思考を持っているのか…
    一般ピープルの私にわからない…
    二人がしていることは単純に犯罪ですけどねw


    始めは被害者である女、蓮子がかわいそうと思っていたが、読み進めていくうちに自分の中で少しずつ感情に変化が

    監禁、洗脳されて、正常な理解能力を失っていたとは言え、「描いて。あたしを描いて。あたしが壊れるまで描いて」と絶叫する蓮子に恐怖を感じる…

    清秀と蓮子のこの執着はなに!?
    愛なの!?なんなの!?
    って、思ってしまう自分がおかしいのか…

    遠田作品を何冊か読み、私の思考も心も少し変になり始めているのかな…(ー_ー;)

    • 1Q84O1さん
      『続・科挙ガチってみた』出ませんかね〜w
      まぁ、もし!もしですよ!出ても喜ぶのは我々だけでしょうけど…^^;
      『続・科挙ガチってみた』出ませんかね〜w
      まぁ、もし!もしですよ!出ても喜ぶのは我々だけでしょうけど…^^;
      2024/01/25
    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます!
      この作品の表紙、素敵なんでちょっと興味がありましたが、
      う…ん、吐き気…か(^-^;
      しかも精...
      1Q84O1さん、おはようございます!
      この作品の表紙、素敵なんでちょっと興味がありましたが、
      う…ん、吐き気…か(^-^;
      しかも精神崩壊…??
      でも、ちょっとまた読みたくなった私がいます(^-^;
      2024/01/26
    • 1Q84O1さん
      かなさん
      表紙素敵ですよね!
      綺麗です!
      ですが、内容は綺麗ではないです…w
      遠田さんなので綺麗な内容のはずはありませんが…w
      どうですか?...
      かなさん
      表紙素敵ですよね!
      綺麗です!
      ですが、内容は綺麗ではないです…w
      遠田さんなので綺麗な内容のはずはありませんが…w
      どうですか?興味が残っている間に読んでみますか?w
      2024/01/26
  • 図書館でパラリとめくったページに「長谷川等伯」とあったので、つい借りてきちゃったけど、なによ、現代もののミステリーじゃないの。しかも猟奇系。こういうの、山ほど読んだので、もういいですー。

  •  読む人を選ぶのかもしれない。
     いたたまれない程の苦痛は、読む時には感じない。むしろ、遠田作品にしては、サラサラと読めてしまう。
     おそらくは、憎しみをぶつけ合う者達が、生きてぶつかり合っていないからだろう。

  • 表現力はさすがの遠田さんといった感じ。内容は理解不能で、芸術という大義名分のもと人を蹂躙する輩たちの物語。登場人物がまさに「人でなし」のオンパレード。絵を描くという自己満足、小説にし注目を浴びたい欲など…どなたさんもまあ~と言った感じ。最後まで救いなく終わってしまって、この作品から何を受け取ればいいのかわからない。あまり焦点は当てられなかったけど、頭のおかしい人たちに狂わされた一つの家族が不憫。

  • 08月-09。3.5点。
    天才料理人を父に持つ、日本画家の主人公。父親が亡くなったと知らせを受け、現場に行くと監禁された少女が。。。

    遠田潤子らしい、赤松利市とは違うドロドロさ。でも引き込まれるように読む。面白かった。

  • 読み終わった。
    後味悪い。

    娘を持つ親にはウケないと思う。
    話、オチが見えてるのに長い。

    勝手すぎる変態趣味の男たちに遊ばれた女の子が可哀想。

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著者プロフィール

遠田潤子
1966年大阪府生まれ。2009年「月桃夜」で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位、2017年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『銀花の蔵』『人でなしの櫻』など。

「2022年 『イオカステの揺籃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠田潤子の作品

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