海蝶 鎮魂のダイブ

著者 :
  • 講談社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065275801

感想・レビュー・書評

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  • 押海愛が友人の船上ウェディングパーティで再開したのは佐崎純平。佐崎は3.11のあの日中学生だった愛を助けた海上保安官だったが、その後震災PTSDに罹り退職していた。二人は付き合うことになり愛の休暇を利用してフェリーで北海道旅行に向かう。そこで起こった硫化水素事件。そして、佐崎のPTDSの再発。震災の被災者、当事者として忘れられない思いと苦悩、トラウマにより壊れていく。10年以上経っても目の前で津波に拐われていく肉親を見た心中は想像に絶する。佐崎は再任用され入港目前の巡視船から愛のダイブは鎮魂だったのか?

  • よかった…号泣。

    震災の傷痕の根深さに、読みながら苦しい思いもしたけれど、最後に希望があった!

    頑張る女の子には、いつも泣かされちゃう。

    今年はこれが読み納めだろうな。
    吉川英梨さんの著作に出会えて幸せだった!
    読み初めも吉川さんから行きます!!

  • 日本初の海蝶となった忍海愛は、友人の結婚式で震災時に助けて貰った海上保安員・佐崎と再会する。付き合う事になったが、震災を乗り越える為にしてきた事が二人の溝を深めてしまい…

    震災PTSDの所為で海上保安員を辞めた佐崎と、それをバネにして乗り越えた愛とでは心持ちが大きく違うのが読んでいて痛かったです。

    二人でいたらトラウマが復活してしまう。

    そんな状態を乗り越えようとした矢先のフェリーの毒ガス事件。犯人もまた被害者であったけれど、恵まれた被災者と言うのと、震災ネタと言う物が重かったです。

    愛は決して強い訳ではないけれど、それでも前へ進もうとする姿はとても強くなったと思います。
    これからの佐崎との関係をまだまだみたいです。

  • 海上保安庁の女性潜水士忍海愛が主人公 シリーズ2作め
    11年過ぎて、震災被災者と一括りにされていた人の人生それぞれ。その違いというか、歪みというか、改めて描き出してくれた。

    自分ではどうにもならないことにどう向かうか。
    正解がない問題をどう処理するのか。
    作者の眼差しは厳しいけれど暖かいと思った。

    終わりが明るいので、読後がいいのが救い。

    今回もミステリー要素もあってハラハラしたが、愛はますます格好よくなった。特に彼女は欠点も多々あって決してスーパーヒロインではないところがいい。
    ひとやま越えた感じがする彼女をもっと見たいと思う。

  • 99海蝶第二作。うまく行き過ぎました感もあるけど、震災の傷を出されると評価が難しい。難しいということを解りつつ対応できる人間になりたい。心の問題に大小はないと心がけたいです。

  •  苦しみながら、必死に生きていく姿を今回も見せてくれた。
     被災者ではなくても、困難から立ち上がり、這い上がった人を素晴らしい!と称賛することで傷つき苦しむ人がいる。被災者の星と言われたくないと言う、主人公、愛の気持ちが伝わった。
     最後に前進し希望を持たせた場面で救われた。

  • 続編も良かった
    相変わらず最後は涙で文字化け
    第三弾も期待したい

  • 「海蝶」第二作。

    今作は東日本大震災が人々の心に残した傷跡がよりテーマとなる。

    体験とそれへの向き合い方は違っても乗り越えようとする苦悩がそこにはある。

    フェリー船内の毒ガス発生事件での愛の活躍は見ものだし、危機を乗り越えた佐崎との恋愛の行方は気になる。

  • 2023/02/12 010

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50296858

    海上保安庁潜水士の目線から、震災のトラウマに焦点を当てられており、復興の難しさや日本社会の問題について考えさられます。(病理学研究室 尾崎清和先生推薦)

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著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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