medium 霊媒探偵城塚翡翠(1) (アフタヌーンKC)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065295960

作品紹介・あらすじ

推理作家・香月史郎は、大学の後輩・倉持結花に付き添いを頼まれ、死者が視える霊媒・城塚翡翠のもとを訪れる。
翡翠の、人形のように整った精巧な顔付きと肌の蒼白さに、非生物的な印象を受けた史郎。
だが後日、史郎は街中で男たちに絡まれている翡翠を目撃する。
怒りに頬を赤くし、狼狽している彼女の様子は、以前の彼女とは全然違った印象で……。

翡翠が心霊で犯人を当て、史郎が論理で「霊媒以外の証拠」を示す。
数々の難事件に挑む二人だが、世間を震撼させている連続死体遺棄事件の犯人の魔手が、翡翠の元へと迫っていた――!!

ミステリランキングの5冠を達成した原作を漫画化!
麗しい探偵・城塚翡翠の推理劇が開幕する!

感想・レビュー・書評

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  • ドラマとはまた違った感じの印象。
    かなり可愛いキャラです。

  • 推理作家の香月(こうげつ)史郎は、霊媒・城塚翡翠と出会う。彼女が霊視をすれば犯人が視える。しかし、証拠にはならない。香月は霊視による手がかりから論理を構築し、真相を導き出せるのか?!超常推理劇場、開幕!

    原作小説は既読です。ネタバレ厳禁な作品なので、気をつけて感想を書きます。
    基本的に原作に沿った丁寧なコミカライズ。マンガとして流れを損なわない展開と魅せ方に昇華しているのはさすが。絵の中にしっかりと情報を過不足なく落とし込んでいて、テンポよく物語が進むのもいいよね。小説を復習してから読むと、マンガの強みを活かしてるなあって部分がたくさん!このペースだとmedium自体は3巻くらいで終わるのかな?

    コミカライズのアピールポイントは、やはり翡翠の可愛さ!表紙からして乙女。買うの間違えたかな?ってほど可愛い。霊媒を扱う者としての美しさや悲哀を描きつつ、それとは対照的にマンガならではのコミカルなデフォルメも活用されていてキュートさ倍増。「フンス!」「そんな目で見ないで!」あたりはLINEスタンプで欲しい!スタンプと言えば、あの大人気キャラが特別出演しているのでお見逃しなく。他にも作中の本の帯とか、思わずにやりとさせてくれる粋な演出も。

    現在の事件に加えて、ここ数年で巻き起こっている連続死体遺棄事件の謎も浮上。生者と死者を媒介する霊媒・翡翠の能力を、香月が論理をもって現実へと媒介する。その果てに見える真実とは──。

  • 漫画喫茶で読みました。

    『十角館の殺人』が面白かったので、同じ人がコミカライズしているって理由で読み始めてみた。
    ちなみに『十角館の殺人』とは原作が違うので表紙買いみたいなものである。

    推理作家の推理力と霊媒師の降霊などによって事件を解決していく話。
    (タイトル的には霊媒師がメインなのかも。)

    ---

    「泣き女の殺人」
    寝てるときにベッドの横に女の人が見えるようになったことから始まる殺人事件。
    占ってもらってから霊を見るようになっちゃうって、ぶっちゃけプラシーボ効果を疑っちゃうよね。

    この事件、読者視点だと被害者が出た時点で犯人が簡単に分かっちゃう。
    ミステリーだとすると、倉持結花が殺された時点で名前も挙がってない容疑者の男二人が犯人なんてのは読み物として唐突すぎる。
    香月史郎は主人公だし、城塚翡翠はヒロインだし、千和崎真が犯人なら城塚翡翠が黙っていない。
    ほぼモブな占い師やチンピラが犯人だと物語として面白くない。
    となると、犯人候補は一人しかいないんだよね。
    まぁ、メタ視点ではあるのだけど。

    割れた眼鏡を割れたグラスで隠すってのは他の漫画でも見たことがある。
    ちなみにガラスの圧縮率が違うので調べられたら一撃で分かっちゃう(実際わかった)。
    ていうか、殺人事件なんだから普通は調べるよね。
    いまどき眼鏡なんてフレームが無事ならレンズは嵌めるだけだし、よっぽどでなければ2週間もあれば同じフレームを取り寄せられる。
    そもそも現在の日本だと 95% くらいがプラスチックレンズを使用しているので簡単には割れない。
    それらの条件が適用されないってことは、かなり運が悪い犯人ではある。

    香月 史郎(こうげつ しろう):
    主人公。
    推理作家。
    警察の捜査を手伝ったこともあるらしい。

    倉持 結花(くらもち ゆいか):
    香月史郎の大学時代の後輩。
    写真サークルで知り合った妹的存在。
    デパートの受付嬢。

    占い師:
    倉持結花が泣き女を見始めたキッカケの占い師。
    倉持結花に城塚翡翠を紹介した。

    城塚 翡翠(じょうづか ひすい):
    霊媒師。
    霊媒で金をとる必要がなくらいのお嬢様。
    地はふわふわだけど千和崎真の提案で仕事中は神秘的な雰囲気を演じている。
    北欧系の血が入っているかも?
    降霊には年齢、場所、時間が精度に影響を及ぼし、死んだ瞬間の感情が流れ込んでくるため城塚翡翠の身体がどうなるかわからない。
    また、同じ人間を二度降霊することは出来ないという制約がある。

    千和崎 真(ちわさき まこと):
    城塚翡翠の助手。

    小林 舞衣(こばやし まい):
    倉持結花の親友。
    香月史郎とも面識がある。
    眼鏡っ娘。

    鐘場 正和(かねば まさかず):
    捜査一課警部。
    ちなみに一課は殺人(目暮警部)、三課は窃盗(中森警部)担当。

    立松 五郎(たてまつ ごろう):
    空き巣の常習犯。
    「泣き女の殺人」の容疑者1。

    西村 玖翔(にしむら くうと):
    大手ブライダルプロデュース会社の会社員。
    倉持結花に強烈なラブレターを送っている。
    「泣き女の殺人」の容疑者2。

    チンピラ1:
    城塚翡翠をナンパしていた男。
    リョーコという女と関係がある。

    チンピラ2:
    城塚翡翠をナンパしていた男。

    リョーコ:
    チンピラ1の女なのか、水子のことなのか不明。

    泣き女:
    バンシーとも呼ばれるアイルランドの妖精。
    泣き女が泣くと誰かが死ぬと言われている。
    『真・女神転生 if 』では優秀な合体素材。
    また、葬式などで参列者の涙を誘うために金で雇われて大泣きする職業も泣き女だったような気がする。

    水子:
    流産や中絶、産まれてすぐに死んでしまった子供のこと。

    ---

    「水鏡荘の殺人」

    かつて黒書館と呼ばれた館で発生する殺人事件。
    元々の所有者は英国人の魔術師。
    その後、改築され、水鏡荘と改名され、いろいろな人の手に渡るも、館の主が悉く不幸になるという典型的な事故物件。
    現在も物音がしたり、鏡に女性の姿が映ったりするそう。

    翡翠さんによって犯人が最初から分かってしまうけど証拠がないというサスペンス的な内容。
    (翡翠さんも匂いで罪悪感を感じ取っただけなので確実性には欠けると思うのだけど・・・。)

    これ、リビングは吹き抜けなんだろうか?
    2階建てな上に屋根裏もありそうだし、リビングを通らずに東西を行き来する方法はありそうなんだけど。
    あと、男でトイレに15分は長いよなぁ。

    「泣き女の殺人」のときに連続殺人事件と呼ばれていた事件は連続死体遺棄事件と呼ばれている。

    香月 史郎:
    主人公。
    『寄生獣』スタンプの使い手。
    新谷さんに「トイレですか?」と聞いてしまうタイプ。

    城塚 翡翠:
    ぽわぽわ霊媒師。
    『ちいかわ』スタンプの使い手。
    BBQ や、お泊り会が初めてでテンション爆上げ状態。

    鐘場 正和:
    捜査一課警部。

    黒越 篤(くろごし あつし):
    水鏡荘の現所有者。
    元大学教授の現推理小説家。
    水鏡荘を舞台とした『黒書館殺人事件』という本を執筆した。

    新谷 由紀乃(しんたに ゆきの)
    黒越篤の元教え子で不倫相手。
    化粧品コミュニティサイトの運営会社に勤務。
    連続死体遺棄事件のターゲット(綺麗な女性)になれる自信があるもよう。

    別所 幸介(べっしょ こうすけ):
    黒越篤の元教え子で弟子。
    ミステリ作家志望。
    翡翠さんに付きまとう。

    有本 道之(ありもと みちゆき):
    編集者。

    森畑(もりはた):
    水鏡荘の家政婦。
    事件当時には不在。

    赤崎(あかざき):
    水鏡荘の B.B.Q. に招待されてたモブ。
    事件前に切宅。

    新鳥(にいどり):
    水鏡荘の B.B.Q. に招待されてたモブ。
    事件前に切宅。

    灰沢(はいざわ):
    水鏡荘の B.B.Q. に招待されてたモブ。
    事件前に切宅。

    連続死体遺棄事件:
    女性が殺されて遺棄される事件。
    既に6件発生している(この巻の最後で7件目が発生?)。
    おっぱい。
    ターゲットは「色白」で「小柄」で「髪が長い」、「綺麗」な女性。

    ---

    「連続死体遺棄事件」

    女性が殺されて遺棄される事件。
    既に6件発生している。
    この巻の最後が7件目?
    ターゲットは「色白」で「小柄」で「髪が長い」、「綺麗」な女性。
    おっぱい。

    連続死体遺棄事件の犯人:
    翡翠さんをターゲットに決める。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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