- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065334560
作品紹介・あらすじ
【2022年 本屋大賞ノミネート】【第165回直木賞候補作】【第9回静岡書店大賞受賞】【キノベス!2022 第4位】最終話に仕掛けられた一話目への伏線。気付いた瞬間、心を揺さぶる、鳥肌モノの衝撃が襲う!!読売新聞、日経新聞、本の雑誌……各紙書評で絶賛の声続々!「驚きの完成度!」――瀧井朝世さん(『スモールワールズ』公式HP書評より) 「BL界の鬼才恐るべし」――北上次郎さん(日本経済新聞 5月6日書評より)夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。
感想・レビュー・書評
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一穂ミチさん、初読みです
へぇ〜
カバーとTDLの「イッツ・ア・スモールワールド」の可愛いイメージだと勝手に思っていたが、ちょっと違ってた
深くバラエティに富んだ短編集
それぞれの登場人物がサラッと繋がっているのを後々知るが…
私が面白いと思ったのは『ピクニック』『花うた』『愛を適量』
『ピクニック』
どんどん思わぬ展開に話が進む
とある人物の真の姿を知り、ラストびっくり
ある意味ホラーだった
『花うた』
んな事ねーだろ?と思いながらも、読み進めるうちに、あり得るかも?と思ってしまう自分がいた
切なく、ラストじわっと来た
『愛を適量』
何度か笑わせてもらった
他の方のレビューと同じで、特に「俺のをやれたらいいんだけどなあ」のセリフは特に
笑うばかりでなく、これも一つの人生なんだと考えさせられるお話
一穂ミチさんの奇想天外の発想、視野の広さと感性に好奇心をそそられ、表現力の素晴らしさが印象に残る作品だった
もう少し知りたい
次は『光のとこにいてね』かな -
初読みの一穂さんだったけど解説が辻村深月だったのでグイグイ読んでみました。7章からなる短編集なんですが微妙に繋がってて、あっあのネオンテトラって振り返ることができました。一筋縄では行かない世界観、思うように行かないこと多すぎなんですがそんな世界で生きていると、世界はずーと広いはずなのに知らぬ間に透明なアクリル板で囲われているような・・事実そうなんでしょうね自ら一歩踏み出さなければグルグル回っているだけなんでしょうね。
どの短編も味わい深いもので、微妙に怖さを感じる「ピクニック」や、暖かい気持ちになれる「魔王の帰還」、往復書簡の形で展開する「花うた」にはストックホルム症候群を感じつつ出来上がった物語には癒されてしまいました。
娘が息子になってやってきたとゆう「愛を適量」も異空間に投げ込まれたような錯覚を受けました。後輩の父の葬儀に出席する「司式」でこの後輩が彼なのかってわかってハッとしました。
この作家さんちょっとネジ緩んでそうでボタン掛け違えしてるところがいろんな感情を揺り起こさせてくれました。-
つくねさ〜ん、
おはようございます♪
そうなんですね…☆
わかりました〜(◕ᴗ◕⁎)و♡つくねさ〜ん、
おはようございます♪
そうなんですね…☆
わかりました〜(◕ᴗ◕⁎)و♡2024/03/04 -
2024/03/04
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2024/03/04
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初読みの作者さん。2022年の本屋大賞第3位でもあり、皆さんの評判も良かったので早く読みたかったのだが、ようやく手に取れた。
7つの短編からなるお話だが、語り口も趣きも異なり、小説の世界でよくある人たちを描いていても、その切り取られ方や話のオチのつけ方が秀逸で、とても面白く読めた。
私が一番感じ入ったのは、兄を殺された女性と加害者で服役中の男性との往復書簡で描かれる「花うた」。
最初の2つの手紙で二人の関係がどうなるのかは分かるのだが、漢字が増えていき、またひらがなばかりになる手紙のやり取りの結末はこちらの予断を遥かに上回る切なさ。
人生を諦めた高校教師のもとに別れた妻と暮らしていたはずの娘が15年振りに訪ねてきた「愛を適量」も好い。
そんなに善い話はないと思わせておいて、最後にはまた佳い話にしてしまう話の構成が巧み。「俺のをやれたらいいんだけどな」でつながった父娘のすれ違いがこれまた切ない。
不妊と夫の不倫に悩む女性が家庭環境に恵まれない少年と出会う「ネオンテトラ」と、誰とも知れぬ語り手によって幸せそうな家族の過去が明かされていく「ピクニック」は、それぞれ最後に明かされる真実にゾッとする。
「魔王の帰還」は、離婚すると言って実家に戻って来た姉のキャラと離婚届の束の奥に抱える悲しみのギャップが頭抜けていた。
どの話も普通にいい話で終われそうな題材にもかかわらず、それでは終わらず、思いがけないものを読まされた感覚が残るところが新鮮だった。 -
一穂さんの単独本としては初読み。(表紙めっちゃかわいい。しおりがプレゼントで挟まってた!)
このままだと前回の東野圭吾さんの沼にハマり、後10冊くらい続けてしまいそうなので、、ここで初読み作家さんの新刊を意図的に挟んでみます。
短編集っていつも物足りないけど、一穂さんのコチラは満足!全てのお話に物足りなさを感じさせない。
辻村深月さんの解説も納得。
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一穂さんは、それぞれの人生をそれぞれの思いを抱えて生きている彼らに、外野からの容易な評価を許さない作家だ。
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本当にその通りの書き方、今まで読んだ事ない作風というか、とにかく良かった!(言語化スキルゼロ)
魔王かっこよかった、
愛を適量の先生も!
みんな色んな事情を抱えながら生きているというところは共通で、ただ暗い感じではない希望が見える書き方に共感、他も読んでみたいと感じさせてくれる面白さがありました!
パラシュート?光の刺すほう?の文庫化されたらすぐ読みたい(^ν^) -
第43回吉川英治文学新人賞受賞
執筆依頼は「歪んだ家族を書いた短編集」
歪んではいるけれど、歪みの中で均衡を保とうとする関係を書こうとしているように思う。
若い女の子と不倫する夫を静観しながら、中学生の姪が産んだ子供を養女とする「ネオンテトラ」
魔王のごとき姉の 離婚の真相を知った弟は、彼女の強さと優しさを知る「魔女の帰還」
娘の子供を預かり、不慮の事故で亡くした母親。彼女は自分の子も亡くしていた。母娘の封印された記憶「ピクニック」
往復書簡で描く、兄を殺された女性とその犯人。罪を問い罰を求め、気持ちをぶつけながら依存していく「花うた」
離婚した男の元に十数年ぶりに子供が現れる。男は家族と向き合ってきたのか。「愛を適量」
高校時代の仲良い先輩後輩。後輩の父親の葬儀で、彼らを繋いでいたものが見えてくる。「式日」
一穂さんの文章は、優しさを隠すための工夫が凝らしてある。一見、無遠慮な言葉の裏側に気を使っていることを気がつかせない為のシャイな優しさがBLで培われているのだ…と思っている。
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もっと皆んなが一穂さんの文章、セリフの無駄のない美しさに気づいて欲しい(๑•́ ₃ •̀๑)もっと皆んなが一穂さんの文章、セリフの無駄のない美しさに気づいて欲しい(๑•́ ₃ •̀๑)2024/04/13
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2024/04/14
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味わい深い作品が散りばめられていました。
直近で『ツミデミック』を既読でしたが、著者の短編集はこういった感じなのかと理解しました。そして、作品ごとに評価は分かれるのかなぁとまたまた感じてしまいましたね。(作中での繋がりを求めてはいけないのかも知れませんが)
それぞれの人生を世界に準えて『スモールワールズ』となっているのかと思いますが、ちょっと周りの評価によって自身のこの作品への期待度が上回り過ぎてしまっていたのかな?
でも、一つ一つの作品は素晴らしいですよ!アフターフォローみたいになってしまいますが。泣ける作品もありますし、グッとくるところもありました。好みですかね?私には刺さらなかったです。 -
なんだろあまり好みじゃないけど、ある意味凄い。
ほっこりするお話と思いきや、それぞれの日常の中での苦悩や悲しみを、ミステリーのような形で書かれてた切ないお話でした。
近所の中学生を気にかける女性の最後裏切りに近い行動、実家に帰ってきた魔王、母親のトラウマ、被害者と加害者の文通、娘の抱えきれない告白、毒父の葬式と、人間の身勝手さが切なくイヤミスに感じられ衝撃の作品でした。 -
個々の7つの「小さな世界」、どれも雰囲気が違う。
ありきたりな展開はなくて、想像とは違う方向へ転がっていくから、どの世界も新鮮な気持ちで読めるのだ。-
ゆっきーさん、今読み終わりました。
ひとち読むごとにゆっきーさんのはてなブログの感想を読んでなるほどと思ったり、ここは自分の感じ方て違って面...ゆっきーさん、今読み終わりました。
ひとち読むごとにゆっきーさんのはてなブログの感想を読んでなるほどと思ったり、ここは自分の感じ方て違って面白いなと思ったりしました。
文庫は7つ入っているんですね。単行本は6つでした。残念。2024/04/10 -
☆まいける様☆
ブログも引き続き読んでいただけているなんて、感謝です♪
解釈とか好みとか感じ方とか。同じだったり違っていておもしろかったり。...☆まいける様☆
ブログも引き続き読んでいただけているなんて、感謝です♪
解釈とか好みとか感じ方とか。同じだったり違っていておもしろかったり。
誰かの感想を読むことって、そういう楽しみ方があって刺激になりますよね☺︎
文庫にはオマケで書き下ろしがプラスされていました!読む機会があれば、是非に◎2024/04/10
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人は皆、苦しくて苦しくてもがいてる。そんななかでも何とかしようと苛立ち、諦めや希望を見出し進んでいく。
心の揺らぎに静かに寄り添っていく物語だった。
読み終わったあと、明日も少し頑張っていこうと思えるような一冊。 -
すでに単行本で読んでいたので、文庫で買い直す理由に詰まったけれど、書き下ろしの掌編と、初回限定の特製しおり(どちらか入ってます)を口実に購入しました。取り急ぎ、書き下ろしを読んで、他の作品もパラパラと読んで、やっぱり買って良かったなと実感。しおりも狙っていたペンギンのが当たったので大満足です。
私も最近、一穂ミチさんの作品読みました(*^^*)
そして、この作品の表紙みて
ハッピー...
私も最近、一穂ミチさんの作品読みました(*^^*)
そして、この作品の表紙みて
ハッピーアワーをキメたK村さんと同じように
可愛らしいほのぼの系の作品かとずっと思いこんでたんで
読み始めてショックを受けました(^-^;
だけど、一穂ミチさんの世界に引きずり込まれました。
「ツミデミック」も面白かったですよ!
おはようございます(*´꒳`*)
『花うた』を読んで、一穂ミチさんの発想に惹かれました
面白いなあと
他の作品が気になってい...
おはようございます(*´꒳`*)
『花うた』を読んで、一穂ミチさんの発想に惹かれました
面白いなあと
他の作品が気になっている所です
少しずつ読んで行きたいと思ってます